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センシティブな作品

ヌル(MARVEL)

ぬる

「ヌル」(英:Knull)とは、MARVELコミックに登場する邪神(メイン画像左)。シンビオートを創造した存在とされる。

概要

生命を憎む邪神。闇と空虚を司る存在「オブビリオン」のアバター。

「無」を意味する"Null"が名前の由来だが、スペルは"Knull"(pixivでも現時点では投稿されているイラストのすべてがこちらで登録されている)。

容姿

一見すると人間に近い姿をしているが、白い肌に老人のような白髪、瞳孔のない赤い目等、死神を思わせる非常に恐ろし気で禍々しい風貌をしている。

劇中での活躍

漫画版

現在の宇宙が形作られた際、元々宇宙の深淵を支配していたにもかかわらずセレスティアルズから一方的に依頼されたため敵対、生み出したオールブラックで彼らの1体の首を斬り落とし本拠地とした(この場所が後の惑星ノーウェアである)。

それ以降邪神として文字通り暗躍し始めたが、エニグマ・フォースを纏った神々と戦っている最中にオールブラックをたまたま居合わせたゴアに持ち逃げされてしまい、新たにシンビオートを生み出し始めた。

西暦6世紀には2匹の怪物「グレンデル」「グレンデルの母」を使って地球に侵攻するもソーに倒され、シンビオートとの繋がり「ハイブマインド」を断ち切られてしまい、自ら創造したシンビオート達に反逆され、幽閉されてしまった。

そして現代、S.H.I.E.L.D.が発掘したグレンデルによる新たな超人兵士計画を始めたことを機にハイブマインドを復活させ、地球への再侵攻『King in Black』を開始。

カーネイジたち地球にいた個体を操って尖兵とし、セントリーの闇の人格「ヴォイド」を吸収、アベンジャーズX-MENを退け、ヴェノムエディ・ブロックから引き剝がすことで勝利したが、死後の世界を司るヴァルキリーによってパワーを削られたことで大幅に弱体化してしまい、ソーとシルバーサーファーに苦戦。最期は2人の助力とエニグマ・フォースを得たヴェノムによって滅ぼされた。

実写版

演 - アンディ・サーキス

日本語吹替 - 大塚明夫

スパイダーマン・ユニバース」(SSU)の第5作『ヴェノムザ・ラストダンス』で初登場。

なお、制作陣によると、この1作限りの登場ではないとのことで、今後も長きにわたってヒーローたちを苦しめる存在として設定されているようである(参考)。早い話が、SSU版のサノス的存在を目指しているということのようだ。

実際、原作におけるヌルの活躍を考えると、ヴェノムやこれまで映画に登場してきたキャラクターたちが束になって戦いを挑んだとしても到底敵うような相手ではないため、この扱いは妥当と言えよう。

なお、シリーズではヴェノムが自身の起源について「宇宙を越えた800億年のハイブ」と、ハイブマインドの存在を仄めかす発言をしている他、姉妹シリーズであるMCUにおいても、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで惑星ノーウェアが、『ソー:ラブ&サンダー』でネクロソードがそれぞれ登場しており(ただし、ネクロソードは諸般の事情で設定が変更され、シンビオートやヌルとの関係については触れられていない)、これまでにもヌルの存在を匂わせるような要素が登場していた

これらの事情から、ファンの間では「将来的にMCUと本格的にリンクすることを見越して登場させたのではないか?」との見方も出ている。

ザ・ラストダンス

ヴェノムとエディの中に眠る牢獄を出るための鍵「コーデックス」を狙い、ゼノファージを差し向ける。

しかし、ヴェノムが自らを犠牲にゼノファージを全滅させるという予想外の事態が起きてしまったたことにより、眷属たるゼノファージを失ってしまった上「コーデックス」も消滅、脱獄は絶望的となってしまう。ヌルは阿鼻叫喚の声をあげながらも「コーデックス」を消滅させた地球への激しい憎悪を剥き出しにし、そのまま闇の奥深くへと消えていった。

本作では終始俯いたままだが、回想シーンやクライマックスで地球への復讐を誓うシーン等、断片的にではあるが素顔が映るシーンがあり、それを見る限りでは概ね原作同様の容姿をしていることがわかる。

なお、特殊メイクではなくMCUのサノスと同様フルCGで描写されており、サーキス氏はモーションアクターとして参加した模様。

余談

実写版でヌルを演じるアンディ・サーキスは、ヴェノムシリーズの第2作『レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では監督を務めた他、モーションアクターも担当していた。また、MCUではユリシーズ・クロウを演じており、今回のヌル役を以てSSUとMCUの両方の作品への出演を果たすことになった。関係者によると、前作の監督に選ばれた時点でヌルを演じることもほぼ決まっていたという。

なお、サーキス氏はこの他にも、『GODZILLA』のゴジラ、『スター・ウォーズ』(シークエル・トリロジー)の最高指導者スノーク役など、善玉・悪役を問わず大作SF映画の重要な役どころを演じてきた。

また、吹き替えを担当した大塚明夫氏も、『ゴーストライダー』のジョニー・ブレイズ、『デッドプール2』のケーブル、『スパイダーマン:スパイダーバース』のスパイダーマン・ノワール役など、様々なMARVEL作品に重要な役どころで出演している(ただ、このうち『ゴーストライダー』と『スパイダーバース』に関しては大塚氏が演者のニコラス・ケイジの吹き替えを専属で担当していたからという事情もある)。

以上のことを鑑みると、スパイダーマン・ユニバース(もしかするとそれ以上になる可能性も?)の大ボスを演じるにはぴったりの人選だったと言えるだろう。

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