神次元ゲイムネプテューヌV
かみじげんげいむねぷてゅーぬびくとりー
英語名Goddimension Neptunia Victory。
正式タイトルは「神次元ゲイム ネプテューヌV」。
概要
コンパイルハートより2012年8月30日に発売されたPS3用RPG。同社の「超次元ゲイムネプテューヌ」シリーズの第3作であり、「超次元ゲイムネプテューヌmk2」の直接の続編である。
破壊神マジェコンヌの事件(前作の物語)から数年。平和を取り戻したゲイムギョウ界において、しかし宿敵をも同時に失ったプラネテューヌの守護女神ネプテューヌは緩みきった生活を送っていた。ある日とうとうその怠惰さをイストワールとネプギアに叱責されたネプテューヌは仕方なく単身クエストに出かけるが、その先で異変に巻き込まれる。自由落下の果てに彼女を待っていたのは、見慣れたプラネテューヌとは何かが異なるプラネテューヌの街と、友人であるラステイションの守護女神・ノワールにそっくりだが何かが違う娘、そして自らをプラネテューヌの守護女神であると称する少女・プルルートであった──!
従来作同様萌え擬人化されたゲームハード達やゲームソフトメーカー達の冒険を描くRPGであり、本作ではあえてキャラクターのベースになったハードの世代を限定せず、広く「七賢人」との戦いの歴史を描くような形で物語が進行して行く(このため作中で何度か年単位で時代がジャンプする)。
これまでの2作はマジコン問題などのカジュアルコピー問題をベースに、スラップスティック・コメディに仕上げたというカラーが強い物語展開であったが、本作はカジュアルコピー問題がまだそこまで大きくなっていなかった時代をモデルにしている関係もあり、「七賢人」のうちカジュアルコピー問題に関係があるのは4名(マジェコンヌ、ワレチュー、コピリーエース、アノネデス。うちアノネデスはカジュアルコピーに対する話題がない)に収まっており、ネットユーザーから見たパブリックエネミーを広く扱う方針に変更になっている。
主な登場人物
ネプテューヌ / パープルハート
本作の主人公。G.C.2012におけるプラネテューヌの守護女神であるが、破壊神マジェコンヌの事件の後は弛みきった生活を送っており、イストワールの頭を悩ませていた。彼女が異変に巻き込まれ、神次元に飛ばされるところから物語は幕を開ける。
服装が前2作で着用していたパーカーワンピから、新デザインとなる「ジャージワンピ」に変更になっており、よりガーリッシュな外見になっている。また変身後もプロセッサユニットを「ロストパープル」に着替えており、イメージチェンジが図られている。使用武器は刀剣類。
変身前とは容姿も性格も別人のようになる彼女であるが、本作ではアクの強いアイリスハートの存在などがあるためか、かなり翻弄され気味。
実在するハードのモデルは存在しない(が、セガがかつて開発していたとされる幻のハード・ネプチューンであると思われる。neptuneをフランス語読みするとネプテューヌ)。
なお、神次元側に彼女が存在するのか、存在するとしてどう日々を送っているのかは不明。
TRUEエンドではキセイジョウ・レイの過去を知り、終章でキセイジョウ・レイを救うために戦う。
神次元(G.C.1989)の人物
G.C.1989と銘打たれてはいるが、これは年号ではない(上記の通り作中では何回か年単位で時代がスキップする)。
プルルート / アイリスハート
G.C.1989におけるプラネテューヌの守護女神。天然ボケが激しく、異常に間延びした口調で話す。ノワールの友人であったが、ある事件を切っ掛けに彼女を差し置いて守護女神になってしまったらしい。服装はほとんど寝間着に近く、屋内用のスリッパのまま外出している。通称ぷるるん。
変身すると成熟した女性の姿になるが、性格がミストレスを思わせる過度に嗜虐的なものに変貌する。この姿になるとネプテューヌやノワールでは手に負えなくなることもしばしばであり、このためノワールは彼女に「極力変身しないように」ときつく言い含めている(が、ある意味ではパープルハート以上に成熟した性格でもあり、これが活かされる場面もある)。極度に不機嫌になると変身して鬱憤を晴らそうとする悪癖があり、このためか物語後半では徐々に性格がコンタミネーションして来ていた。使用武器は人形類、変身後は刀剣(いわゆる蛇腹剣)。
作品の特性上モデルは明言されていないが、おそらくメガドライブが元ネタであると思われる。もっとも惑星の順では木星になるメガドライブに対し、彼女の名前はPluto=冥王星が元ネタであると思われる(セガサターンの姉妹機として「プルート」という機種が試作されていたという情報もあるが、元ネタなのか偶然の一致なのかは不明)。
超次元側に彼女が存在するのか、存在するとしてどう日々を送っているのかは不明。
ノワール / ブラックハート
プルルートの友人であり、守護女神になることを目指す娘。のちに守護女神になることに成功し、ブラックハートを名乗って新興国ラステイションを興す。G.C.2012のノワール同様に真面目な性格であるが、そちらに比べると自信家でもあり、このために余計な一言を放って不興を買う場面がよく見られる。
神次元に飛ばされたネプテューヌと最初に会った人物の一人であり、その名前や容姿の共通点からネプテューヌは当初彼女が別人であることに思いが至らなかった。使用武器は西洋片手剣。
念願の守護女神になることができた喜びからか、変身すると非常にハイテンションになる。
作品の特性上モデルは明言されていないが、おそらく初代プレイステーションが元ネタであると思われる。
ブラン / ホワイトハート
超大国ルウィーを一人で切り盛りする守護女神。冷静で物静かな口調ではあるが一方で激情家でもあり、変身後は特に激情を剥き出しにする。プラネテューヌやラステイションといった新興国の隆盛と、それに伴う自国の国力低下・信仰の低下に頭を悩ませており、この関係もあり当初は周辺国の女神たち、特にノワールとの仲は良くない。使用武器はハンマー類。
作品の特性上モデルは明言されていないが、おそらくファミリーコンピュータが元ネタであると思われる。この関係か服装にも臙脂色があちこちに取り入れられており、普段着は超ミニの巫女服を思わせる衣装、変身後はどこか古典的な体操服を思わせるデザインに変更になっている。
ベール / グリーンハート
異国の新興国リーンボックスの守護女神。自国の能力とハード、および自身のプロポーションに絶対的な自信を持っており、ルウィー・ラステイション・プラネテューヌの三国に正面から"宣戦布告"して来る。それでも超次元のベールやグリーンハートに近い性格ではあり、こちらでもBLマニアである模様。使用武器は槍。
作品の特性上モデルは明言されていないが、おそらくXboxが元ネタであると思われる。
イストワール
通称いーすん。プラネテューヌの守護女神を補佐する存在であり、プラネテューヌに守護女神が現れるまでの長い間眠りについていたらしい。当然ながらアイリスハートの「最初の犠牲者」でもある。
超次元のイストワールに比べると身体が一回り以上小さく、その分性能的にもやや劣るらしい。初代作のイストワール同様フェイスマークまじりで話し、別次元のイストワールとの会話が可能であるが、通信の確立に概ねみっかかかる。
ピーシェ / イエローハート
ある事情からプラネテューヌの教会に預けられることになった子供。プルルートとイストワール、似た境遇であるアイエフとコンパ、そしてネプテューヌと共に日々を過ごし、成長して行くことになる。
作中ある事件が切っ掛けで女神として覚醒、イエローハートを名乗り、新興国エディンの守護女神になることになる。ベールを上回る程の豊満なプロポーションを誇るが、全体としてバランスが取れているベールやパープルハート・アイリスハートなどと違い、胸のサイズに体格が追いついていない印象がきわめて強い。幼くして守護女神として覚醒し、肉体が固定された影響か、思考回路が短絡的でかなり幼稚。ある条件を満たすとプレイヤーキャラクターとして使用可能になる。その際の使用武器はグローブ類(変身後はクローになる)。
作品の特性上モデルは明言されていないが、おそらくPCエンジンが元ネタであると思われる。通常時の蜂を思わせる服装は、PCエンジンのファーストメーカーに近い存在だった旧ハドソンのハチスケがモチーフか。
アイエフ
ある事情からプラネテューヌの教会に預けられることになった子供。幼少時から落ち着きのある性格であり、成長後はプラネテューヌの諜報員として活動することになる。プラネテューヌの教会で暮らすというその身上から事件に巻き込まれやすく、作中では巻き込まれた事件を切っ掛けに複数の深い心的外傷を負うことになってしまい、特にアイリスハートを見ると極度に怯えるようになってしまう。
元ネタはアイディアファクトリー。本作ではNPCであるが、代わりに成長後は見聞者として派遣が可能になっている(ただし、状況によって派遣不能になることがある)。また、ダウンロードコンテンツの適用により、幼児期の彼女をプレイヤーキャラクターとして使用可能になる。その場合の使用武器は従来通りカタール。
七賢人とその仲間
神次元の世界に暗躍する7人。女神を排し、正しい規制のもとに人々を導くことを目的としている。
キセイジョウ・レイ
立場上は七賢人のリーダーである女性。超次元においても同様の活動を行う市民団体を構成しているが、勢力としては弱小である。
ただでさえアクの強い人間が多い七賢人において、異常なほど気が弱い上にカリスマ性がなく、リーダーとしての貫禄はないに等しい。しかしながらその心には闇を抱えており、何らかの事情で強い力を得るととたんに増長し、狂人のような性格になる。
超次元では普通の人間であるらしいが、その正体は神次元における元女神。数万年も前のはるか昔にタリという国を建国し治めていたが、ある事情から自らの手で国を破壊してしまったという。この事件は後世において「タリ・ショック」と伝承されている。
エディン建国後はイエローハート(ピーシェ)の母親代わりという立場にも置かれていた。
名前および立場の元ネタは規制条例か。作品の特性上明言はされていないが、タリおよびタリ・ショックというキーワードから、おそらくモデルはアタリハードと思われる。
序章ではネプテューヌに馬鹿にされて泣きだしてしまい、ネプテューヌを神次元へと飛ばしてしまう。終章ではネプテューヌたちに救出される。
アブネス
ピンク色のドレスを身にまとった少女。全国の幼児達を守るために活動しているとされるが、最初から守護女神たちがそのために排すべき敵であると決めつけているなど行動論理にやや問題がある。
登場時は何故かどんなドアでも横開きに「ガラッ」と開くという妙なくせを持っている。
おそらく実在する人物が元ネタであるため、ここでの紹介は控えさせて頂く。普通の人間である筈であるが、複数回年単位で時代がジャンプする本作において何故成長・老化しないのかは謎(アノネデス曰く「ああ見えて意外といい歳」)。
1章で初登場時はネプテューヌに泣かされてしまう。
TVアニメでも登場した。
コピリーエース
ゲームのコピーツールが自我を持った巨大ロボット。破壊の権化でありすさまじい戦闘力を誇るが、その一方で知謀には些か向いていない。一度女神たちに挑んで撃破され、修復されているが、その後はいわゆる青春ドラマを思わせる別のベクトルで暑苦しい性格になっている。
元ネタは実在したコピーツール、ファミリーエースと思われる。
アクダイジーン
七賢人の中では本来の目的におそらく最も忠実に動いているであろう中年男性。権謀術数に長け、ルウィーを骨抜きにした張本人でもある。球形の魚類を思わせるモンスターを「娘」と呼んで可愛がるという意外な一面を持っているが…
元ネタは悪代官、または「大臣」であると思われる。戦闘時は専用のパワードスーツを着用するが、同時に何故か容姿が実写取り込みと化す。
アノネデス
何故か女性のような口調で話す七賢人の技術・諜報担当。ノワールに対して偏執的な愛着を見せる。一方でその知力・技術力・科学力はきわめて高く、アクダイジーンとは別な方向で知謀にも長けている。人型ロボットのような容姿をしているがこれは外装であり、その中には普通の人間の男性の姿を持っている。このためエディン建国後はイエローハート(ピーシェ)の父親役も受け持っていた。
元ネタはAnonymousと思われる。前作にもマノニアスという団体が(名前だけ)登場したが、関係があるかどうかは不明。
ワレチュー
七賢人のマスコットを自称するネズミ。前作から引き続いての登場である。
幹部に昇格こそしているが、このタイプのキャラクター特有の扱いとして、七賢人の中での扱いはあまり良くない。
元ネタは割れ厨(Warez・厨房)。作中では戦闘不能状態のマジェコンヌを庇い、彼女が逃げる時間を稼ぐために自ら女神たちの前に立ちふさがるという侠気を見せる場面も。
マジェコンヌ
正しい世界に導くというより、女神を滅することの方を目的としている黒衣の女。それ故に七賢人としての仲間意識が特に薄い。
元ネタはマジコン。本作では他のメンバーのアクが強い関係かかなり振り回され気味。容姿は初代作のそれに近いが、作中では戦闘時限定で前作の姿も使用する。
クロワール
七賢人のメンバーではない。少年のような容姿と口調を持った妖精のような娘。異次元へと跳躍する能力を持つ。キセイジョウ・レイとは古くからの付き合い。
イエローハート
七賢人が擁立する守護女神でもあり、ピーシェの女神化である。凄まじいばかりの戦闘能力と、異常なまでの無邪気さを誇る存在。詳細は上記ピーシェの項を参照されたし。
ネプテューヌ以外の超次元(G.C.2012)の人物
前作「超次元ゲイムネプテューヌmk2」の世界。物語展開上本作での出番は薄い。
ネプギア / パープルシスター
前作の主人公。G.C.2012におけるプラネテューヌの女神候補生であり、ネプテューヌの実妹に当たる。性格上緩みきってしまった姉を叱咤することができず悩んでいたが、ある日とうとう叱咤したところで神次元転移事件に巻き込ませる結果になってしまった。姉に似ずしっかり者の性格とよく言われるが、天然気味でどこか抜けているのは共通している。使用武器はビームソード類。
作中、ある事件を切っ掛けにパーティーに合流することになるが…
実在するハードのモデルは存在しない(名前からゲームギアではないかと言われるが、時代が合わないため現世代を想定した架空のハードを設定したものと思われる)。
ユニ / ブラックシスター
ラステイションの女神候補生。姉に似たツンデレ。
モデルはきっとプレイステーション・ポータブル。
立ち絵は用意されていないが、作中ではある条件を満たすことでプレイヤーキャラクターとして使用可能になる。使用武器は前作同様ボウガン・重火器類。
DLCキャラ
基本的に作中物語には登場していない。
初代コンパ
前作における「墓場の三人娘」の一人。本作では序盤のみんつぶ限定であるが「生前の姿」を見ることができるようになっている。
元ネタはコンパイル。特別なイベントなどは一切ないNPCであるが、ダウンロードコンテンツの適用によりプレイヤーキャラクターとしても使用可能になる。その場合の使用武器は巨大なカレースプーン。
また、別な無償ダウンロードコンテンツの適用により、彼女がMCを務める作中ラジオ番組「初代コンパステーション」が閲覧可能となる(モデルはコンパイルクラブか)。
ファルコム
世界を股にかける冒険家の少女。前作にも登場したが、本作の世界(GC1989)ではまだ新米であり、容姿も幼い。乗った船が必ず海難事故に遭うというジンクスは健在の模様(本作ではリーンボックス渡航の際は必ず船であるはずであるが、とりあえずそちらで海難事故に遭う心配はない)。
元ネタは日本ファルコム。ダウンロードコンテンツの適用により参入イベントが追加され、プレイヤーキャラクターとして使用可能になる。また、同じダウンロードコンテンツによって、GC2012の彼女(前作の登場人物)についても参入イベントが追加され、同様にプレイヤーキャラクターとして使用可能になる。使用武器は西洋両手剣(GC1989/GC2012のそれぞれで別カテゴリ扱い。前作と異なりドラゴンスレイヤー限定ではない)。
MAGES.
最後のピリオドまで含めて名前である。狂気の魔術師を自称する魔法使いの娘。単なる中二病か本当の行動かは不明であるが、傍目には中二病をこじらせているようにしか見えない行動をよく取る。魔法のみならず機械技術にも長けており、この関係で作中ではネプギアや幼少期のアイエフとは相性がいい模様。
あるイベントではノワールを「助手」と呼ぶ。
前作に登場した5pb.は親戚であり、使用していたヘッドホンなどは彼女が制作したものであるとのこと。
元ネタはMAGES.。ダウンロードコンテンツの適用により参入イベントが追加され、プレイヤーキャラクターとして使用可能になる。使用武器は杖(ロム・ラム姉妹のものとは別扱い)。
サイバーコネクトツー
「フコーカ」出身を自称する、動物を思わせるコスチュームが特徴的な短剣使いの娘。サブカルチャーに造詣が深く、GC1989召喚(参入イベント)後は漫画を買い漁っていたり、作中MMORPG「四女神オンライン」を楽しんだりする姿が描かれている。非常に快活で前向きな信条を持つ。
元ネタはサイバーコネクトツー、外観のモデルは「.hack」シリーズのカイトか。ダウンロードコンテンツの適用により参入イベントが追加され、プレイヤーキャラクターとして使用可能になる。
ブロッコリー
「ゲマ」という謎の生物に乗っている幼い少女。「にゅ」という語尾が特徴的。その容姿に似合わぬ辛辣な発言が少なからず見られる。目からビーム(や、それ以外の物体)を発射するという特技の持ち主。
元ネタはブロッコリー、というかプチ・キャラット。作中でもぷちこ呼ばわりされており、姉分とそのライバルの愛称もおまけボイスや技名で登場する。ダウンロードコンテンツの適用により参入イベントが追加され、プレイヤーキャラクターとして使用可能になる。使用武器(?)はゲマ及びまじんがっぱ。
外部リンク
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