「俺はイカモノ食いだ!」
CV:増岡弘
概要
『人造人間キカイダー』第30話「アカネイカ美人女子大生を狙う」に登場するダーク破壊部隊所属のイカ型ダークロボット。
キカイダーの強さの秘密は良心回路による状況に応じた適切な判断能力だとしたプロフェッサー・ギルが、そのテストケースとして製造した。
様々な分野の天才女子大生から作られた電子頭脳を内蔵しており、それにより、格闘術、音感、計算能力、毒薬・火薬の知識を習得している。
なおなぜ女子大生に限定しているのかは不明。
武器はイカ型の頭部を取り外し発射する『アカネイカドクロ飛行』。標的に当たると布状に変形し絡みつき、電子頭脳に作り変えてしまうという、原理は不明だが恐ろしい技。ギルが『殺して頭脳を奪え』と命令していることから、電子頭脳となった者は死亡するようである(アカネイカが倒されても元に戻るような描写は無かった)。
ただし頭部と体の感覚がつながっているため、捕まって攻撃されると本体も苦しむという弱点を持つ。
他に巨大な触手を活かした『アカネイカ吸盤締め』、口から発射する『アカネイカキバ砲弾』がある。
作中では格闘技、音楽、電子技術、薬物学といった様々な分野の女子大生を襲い、電子頭脳化して体内に取り込むことで技術と知識を習得していった。
だがそれでもまだキカイダーの持つ『敵の能力、弱点を読み取る力』には及ばないとギルに進言した結果、ロボット工学の天才女子大生、島村ちどりを襲い電子頭脳化するように命令を受ける。
キカイダーとの初戦では、体内の音からエアクラフトで飛行しようとしていることを察知し、あらかじめ上空に不可視の電磁バリアを張り巡らせダメージを与えるなど、頭脳を活かした攻防を見せた。だが『アカネイカ吸盤締め』でとどめを刺そうとしたところ、触手を引きちぎられてしまう。さらに投げられた自分の触手で拘束されてしまい、『おおこれは俺の体だ、俺の手が俺の体に何をするんだ!』と混乱し、『また来るぞ』と言い残し撤退してしまった。
その後、ジローの策により島村ちどりに女装した服部半平を、そうと気づかずに拉致しておびき出され戦闘に突入。ギルの悪魔の笛に苦しむジローを追い詰めるが、とどめを刺そうとして使った『アカネイカ吸盤締め』によってうっかり耳を塞いでしまい音を消してしまうといういつものミスをやらかしてしまう。
変身したキカイダーに『アカネイカドクロ飛行』を放つも頭部を受け止められ、さらに蹴り飛ばされたことで頭部が爆発。そのダメージに悶え苦しんでいるところに回転アタック、大車輪投げを受け、とどめに電磁エンドを食らい破壊されてしまった。
結局、天才女子大生達の電子頭脳が活かされたとおぼしきは初戦の攻防くらいであり、その他はいつものダークロボットとほとんど変わることが無かった。これでは犠牲になった女子大生達も浮かばれないだろう(悪の手先に活用されるよりはマシかもしれないが)。
島村ちどり
演:松木聖
アカネイカの標的となる、ロボット工学の天才女子大生。特撮界隈では有名な城南大学の二年生である。
突然現れたアカネイカに臆することなくその体に興味抱き『あなた国産品?輸入品?』と尋ね、アンドロイドマンに囲まれてもなお『あなた達は少しばかり下等なアンドロイドのようね』と言い放つなど、天才であると同時にマイペースな変人でもある。
キカイダーをツートンカラーの人造人間と呼び、研究論文の課題として興味を持ち始めるが、ジローのことは『かっこだけつけて肝心な時に逃げ出した』とつれない態度を取っていた。だがキカイダー=ジローであることを知ってからはしおらしい態度を取っており、光明寺ミツコをやきもきさせるシーンも。
記憶喪失中の光明寺博士(作中ではホットドッグ屋)とはロボット工学の話題を通じて親しく、おじさまと呼び慕っている。
また五年前に蒸発した学者の父親がいるが、光明寺博士を『パパみたい』と呼んでいることから同じくロボット工学に関係していたのかもしれない。
ミツコとジローの関係を察したのか、最後はミツコに『お幸せになってね、ジローさんと』と告げた。
余談
ちどりの失踪した父親に関しては詳細不明に終わったが、ダーク絡みの件で利用された(恐らくロボット工学の知識を狙われた可能性が高い)挙句用済みと判断された、もしくは真相に気付いて逃げ出そうとしたのか、口封じを兼ねて始末された可能性がある。
アカネイカが実行していた作戦は「人間の頭脳をロボットに移植する」というものであり、その際に使用されたテクノロジーは、後に登場するキカイダー最大のライバルとその同形機たちの誕生に関わった可能性が高い。
なお、30話ゲストのちどりを演じる松木聖は、次回作キカイダー01にてミサオ役としてレギュラー出演している。
関連タグ
ヒルリンドウ:『爆竜戦隊アバレンジャー』に登場したトリノイドであり、こちらも優秀な者の能力を吸収し、自分のものにすることができる。