原題は「Inside Out」。日本語で「裏返し」を意味する。
人間の「感情」「脳」「心」をテーマとしたファンタジーである。
キャッチコピーは「これは、あなたの物語―」。
概要
2015年6月19日に全米で公開されたピクサー・アニメーション・スタジオのCGアニメーション映画。
ピクサーの長編アニメーション20周年記念作品となる。
第88回アカデミー賞にて「長編アニメーション賞」を受賞。
2024年6月14日(日本では2024年8月1日)に続編となるインサイド・ヘッド2が公開。
あらすじ
11歳の少女ライリーの頭の中に存在する5つの感情たち…ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、そしてカナシミ。
ライリーの誕生や成長と共に生まれた彼らは、彼女を守り幸せにするために日々奮闘。
だが、ライリーを悲しませることしかできない「カナシミ」の役割だけは、謎に包まれていた。
ある日、ライリーは父親の仕事の都合で、生まれ育ったミネソタ州の田舎町を離れ、大都会「サンフランシスコ」へ引っ越すことになる。
不安定に陥ったライリーの心は、感情たちにも大事件を巻き起こし、ライリーの思い出が詰まった"思い出ボール"(他の記憶ボールと異なり、その人のアイデンティティや人格や価値観を形成する重要な記憶。
ライリーの場合「アイスホッケーで皆に讃えられた記憶」などがあり、それ故に「アイスホッケーが大好き」である)に触れようとしたカナシミと、それを止めようとしたヨロコビがボールを吸い込むチューブへ吸い込まれて、頭の中の司令部から消えてしまい、さらに「ヨロコビ」と「カナシミ」、2つの大切な感情を失ったライリーの心は、このままでは壊れてしまう。
はたして感情たちは、ライリーを救うことができるのだろうか?
そして、カナシミに隠された、驚くべき「秘密」とは…?
登場キャラクター
※CV表記は原語版/日本語吹き替え版
人間の世界
ライリーの頭の中にいる感情たち
それぞれが感情を元にした名前にしており、公開される国ごとの言語に変更しているためか、全世界で合わせて42種類の名前がつけられている。
- ヨロコビ(JOY)(CV:エイミー・ポーラー/竹内結子
- カナシミ(SADNESS)(CV:フィリス・スミス/大竹しのぶ)
- イカリ(ANGER)(CV:ルリス・ブラック/浦山迅)
- ムカムカ(DISGUST)(CV:ミンディ・カリング/小松由佳)
- ビビリ(FEAR)(CV:ビル・ヘイダー/落合弘治)
ライリーの心の中にいる「イマジナリーフレンド」
- ビンボン(Bing Bong)(CV:リチャード・カインド/佐藤二朗)
評価
アメリカの著名な映画格付けサイト「ロッテントマト」ではアカデミー賞を受賞した同監督の「カールじいさんの空飛ぶ家」と並ぶ98%という高評価を得て8億ドルとピクサー歴代売上6位の大ヒット作品となった。
上述のアカデミー賞のほか、第73回ゴールデングローブ賞など、ほぼすべての映画賞のアニメ部門を制覇しており「ピクサーの一つの到達点」とも評されている。
しかしながら下記参照動画のように宇多丸や町山智浩など映画ファンや評論家からは絶賛されたが、日本では40億円と大ヒットには到達しなかった。
訴訟問題
ディズニーにはよくあることだが、本作も著作権侵害だとして3回ほど訴訟されている。
余談
日本ではピクサー初となる、日本版オリジナルの主題歌が制作された。
DREAMSCOMETRUEによる「愛しのライリー」という曲だが、作中のエンディングに使用されるわけではなく、何故か本編の上映前にフルコーラス映像が流れるため「映画を見に来たのにドリカムのPVを見せられる意味がわからない」とウォルト・ディズニー・ジャパンのおかしな商法への批判が集中した(「アナと雪の女王」のレリゴーのような日本での楽曲ヒットを強引に狙ったものというのが、大方の分析である)。
なお、この数年後に『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』で似たような事例が発生している。
関連イラスト
関連タグ
脳内ポイズンベリー:同じく人間の心を舞台とした作品。
はたらく細胞:同じく体の中を舞台としているが、こちらは細胞を擬人化させている。