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ウィザードリィRPG

うぃざーどりぃろーるぷれいんぐげーむ

この項目はグループSNEが発売したTRPGに関して説明する。また、派生作品及びその他のウィザードリィのTRPGに関しても説明を行う。
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ウィザードリィTRPGとは、1980年代後半から1990年代中盤にかけて日本で製作されアスキーより発売されたTRPGである。そのタイトルが示す通りコンピュータRPG『Wizardry』シリーズを原作としている。

なお、この項目においてはこの作品のほかに派生作品及び関連書籍についても記述している。


概要編集

原作のウィザードリィが元祖TRPGダンジョンズ&ドラゴンズをベースにして作られたコンピュータゲームであるだけに、独自の進化を遂げたオリジナルタイトルのTRPGよりもダンジョンズ&ドラゴンズの影響を色濃く残しており、TRPGシナリオとしては古典的なダンジョン探索に向いたシステムになっている。


作品編集

ウィザードリィロールプレイングゲーム編集

1988年に発売されたシステム。開発はグループSNE。通称「ウィズRPG」このシステムはボックス(数冊のルールブックとシナリオ、チャートやダイスなどがセットになって箱に入っている販売方式)にて発売された。

このシステムは狂王の試練場(PCにて発売されたWizardryの最初のシナリオ)の世界を基にしたシナリオなどが発表されている。

CRPG版のシステムをそのままTRPGにした訳では無く、調整が加えられている。

例を挙げると

  • 1回の行動でできる攻撃回数は最大3回(CRPGは10回)、一部武器(コレとか)で攻撃すればそれ以上も可能。攻撃回数が最大になった後はダメージ自体が上昇する。
  • 呪文の使用回数は「レベルごと」ではなく「呪文ごと」にある。その為、《カティノ》を使いきっても《デュマピック》を(使用回数が残っていれば)使うことができ、CRPGでは使い出の無かった呪文も使いやすくなった。
  • 呪文の使用回数の上限が無い。高レベルだと1日に10回以上使用可能。特に司教は低レベル帯の使用回数が多くなるように調整されている。
  • 上級職に転職する為の最低レベルが設定されている。これによりキャラ作成時点では上級職を選択できない(真Wizでは削除された)。
  • モンスターのデータを修正。この影響でポイズンジャイアントが《マカニト》で死なない

ここで出てきた独自の世界設定(下記参照)が後の真ウィズや一部のコンシューマ移植で使用されている。


尚、このシステムは2005年書籍形式にて再販されている。が、版権の問題か呪文名や一部の固有名詞が変えられている。


本来では、以下の項目は別項目に記載するべきであるものの、pixivにおいてタグが存在するとも思えず、以後記述される可能性が無いと推測されるため、この項目にて記述する。もしこれらのタグが存在するのであるならば、お手数であるが、修正をお願いします。


真ウィザードリィRPG編集

1991年に、当初発売されたシステムからさらに各種拡張(特殊能力の追加や奇跡(所謂ヒーローポイント)であるとか魔法の強化)を行ったシステム。通称「真ウィズ」 さらに1993年には改訂版ルールブック(※)が発売された。

※ズダイ・ツァの世界設定と高速戦闘(いわゆる抽象戦闘)ルールの追加、および旧版とは別のシナリオ3本が掲載されているだけでルール(データ)的には同一の物。


ウィズボール編集

1990年発表。wizardryの世界で野球(のようなもの)をプレイするカードゲーム。当然、相手を殺害しても問題なしなので、負けそうになると乱闘が発生する。

ちなみにこのゲーム、まじめなイラストで大真面目にばかばかしい行為をしているため、げらげら笑いながらプレイするのが正しいプレイ方法であると推測される。

なお、このゲームはカードゲーム本体と拡張カードが発売されている。


アドバンスト・ウィザードリィRPG編集

1996年発表。通称「ADWIZ」。日本においてあまり人気の無いwizardry以降のシステムをTRPG化したものである。このルールは開発者等も上記作品と異なり、システムも違うし、世界設定は一切関係がない。この作品には「キャラクター複数プレイ」、「ゲームマスター持ち回り」などが基本という、他のTRPGではあまり見られない特徴がある。

余談ではあるが、この作品のリプレイあまりの無茶苦茶振りに初心者にはお勧めできないが、面白いものである。

余談だがアドバンスト・ウィザードリィと言うのは真Wizの仮称でもあった。


独自要素編集

背景世界編集

冒険の舞台となる世界は、太古の超科学で作り出され、人工知能によって管理されている惑星「カラド=ツァ」。

ここに複数存在する大陸のうち最大のものが「シャンバラ」であり、大陸西方にはリザードマンの帝国、北方にはレプラカーンが支配する「ズダイ・ツァ」、東方には海を隔てて「ヒノモト」があり、南端に位置する亜大陸が「エセルナート」。

エセルナートの大部分を占めるデュナス半島には八つの大都市があり、その中で最も規模が大きいのが「リルガミン」となっている。

このゲーム中のリルガミンの歴史年表も設定されており、トレボーは戦場での功績によって侯爵となり、国王の娘に婿入りしたことでリルガミンの玉座についたものとされている。一方でマルグダ王女やアラビク王子などの原作におけるリルガミン王家についての言及は無い。またトレボーは最終的にリルガミンを追放され、オリジナルキャラのマウダというノームがその後にリルガミン王についている。

オリジナル呪文編集

本家『Wizardry』の呪文(旧版では#4までの、真Wizでは#5の習得呪文)に加え、本作独自の新呪文がいくつか追加されている。

追加呪文(一部)

魔術師系

  • スファ(Lv1)/マスファ(Lv3)/ラスファ(Lv6)

スファは使用者に対する射撃を完全無効化。マスファは射撃を反射し射手に命中させ、ラスファは使用者以外にも使用できる。

  • デュマス(Lv2)

使用者は一定時間、あらゆる言語での会話が可能になる。

  • レフィック(Lv2)/マレフィック(Lv4)/ラレフィック(Lv6)

持続する炎の壁を作り出し、通過する者にダメージ。高位階の呪文になるほどサイズと威力が上がる。

僧侶系

  • カタナ(Lv1)

武器の命中率と威力を強化する。

  • トキ(Lv2)/バトキ(Lv4)

対象者の敏捷性を上げ、行動順を早める。バトキは味方全員に効果が及ぶ。

  • エリエモス(Lv2)

対象者の性格(戒律)を判定する。

  • マミニト(Lv3)/ラミニト(Lv5)

対象者の移動力を上昇させる。ラミニトは味方全員に効果が及ぶ。

  • デリスタ(Lv5)

任意の持続性呪文効果を打ち消す。

  • リセツト(Lv7)

使用者のレベル低下と引き換えに、戦闘開始直前の段階まで時間を戻す。メタい

  • マディス(Lv7)

ドレイン攻撃によるレベル低下を治療する。


関連書籍編集

  • ウィザードリィRPG
    • 基本セット(ボックス版・1988年)
    • ダロスの盾(サプリメント①)
    • ノームの黄金を求めて(サプリメント②)
    • ガザル=ボダの紅い疾風(サプリメント③)
    • ウィザードリィRPG復刻版(2005年)
  • 真ウィザードリィRPG
    • 基本システム(1991年)
    • 終末の魔剣(シナリオ集①)(1991年)
    • 地獄の狂宴(リプレイ集①)(1992年)
    • マスター・スクリーン(1992年)
    • 改訂版ルールブック(1993年)
    • 風雲のズダイ・ツァ①-ズダイ・ツァ奴隷行(高井信・1993年)
    • 風雲のズダイ・ツァ②-ズダイ・ツァ逃避行(高井信・1994年)
    • 戦乱の序曲(オーヴァーチュア)(リプレイ)(1994年)
    • 奇跡の4人組(ミラクル・カルテット)(リプレイ)(1994年)
    • 風雲のズダイ・ツァ③-ズダイ・ツァ決死行(高井信・1994年)
    • 異境(ズダイ・ツァ)への扉(リプレイ)(1994年)
    • エセルナート大脱出(サプリメント・上)(1994年)
    • 新世界へ!(サプリメント・下)(1994年)
  • アドバンスト・ウィザードリィRPG
    • ルールブック(1995年)
    • モンスターマニュアル(1995年)
    • モンスターマニュアル②(1995年)
    • パワーアップキット(1995年)
    • 冒険者・失格!(リプレイ)(1995年)

『真』と『アドバンスト』の関連書籍はアスキー「LOGOUT BOOKS」およびアスペクト「ログアウト冒険文庫」から刊行されていたが、1995年に母体であった『LOGOUT』誌の休刊によりレーベルも失速。1997年に「ログアウト文庫」としてリニューアルし、『コミックビーム』誌とのタイアップ作品を刊行するも、ヒット作に恵まれず約1年で刊行停止。


『ウィザードリィRPG』以外の『ウィザードリィ』関連書籍としては以下の作品が「LOGOUT BOOKS」「ログアウト冒険文庫」から刊行された。

  • 呪われし聖筆(竹内誠・1992年)
  • ウィザードリィ外伝 女王アイラスの受難(高井信・1993年)
  • ウィザードリィ異聞 リルガミン冒険奇譚(竹内誠・1994年)
  • ウィザードリィ外伝II 砂の王(古川日出男・1994年)
  • ウィザードリィ正伝 トレボーと黄金の剣(多摩豊・1994年)
  • ウィザードリィ異聞 続リルガミン冒険奇譚(竹内誠・1994年)
  • ウィザードリィ・サーガ上 狂王の血脈(野間逸平/伏見健二・1995年)
  • ウィザードリィ・サーガ中 大帝の魔都(野間逸平/伏見健二・1995年)
  • ウィザードリィ・サーガ下 隻眼の吸血鬼(野間逸平/伏見健二・1995年)
  • ウィザードリィ異聞 続々リルガミン冒険奇譚(竹内誠・1995年)
  • ウィザードリィ短編集 六人の冒険者(竹内誠/関根博寿/白木照晶/野間逸平/光里せらふ/伏見健二・1995年)

また「アスキーコミックス」で以下のコミカライズ作品が刊行されている。


関連項目編集

wizardry TRPG

グループSNE

アスキー アスペクト

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