※キャラクターとしてのウルトラマンはこちらを参照。
ハルナ「もしかして、初めての敗北…? 悔しいんだ。なら大丈夫。その気持ちがあなたを強くするわ」
レイ「彼は、自分の命を削り、そのエネルギーでこの島に結界を作った。だが、その効力は薄れ、彼の命は今、消えようとしている」
概要
これまで自分に呼びかけていたウルトラマンとレイが遂に対面。
そして今回、レイの宿敵として立ち塞がったケイトもまた、「レイを強くする」という目的の為、本格的に動き出す。
あらすじ
キングジョーブラックとの戦いで苦い敗北を味わったレイ。しかし、ハルナから「その気持ちがあなたを強くする」と励まされ、強くなる決意を新たにする。
そんなレイの前に現れたのは、かつてべラルゴシティの研究所でレイが拾ったペンダントの写真に写っていた少女・御蔵カレンだった。記憶の手がかりを探る為、彼女から話を聞きだすレイ。カレンによると、彼女は町で怪獣の被害に遭った際、ブルトンによって呼び出された赤ん坊を一時的に世話をしていたのだが、やがてその赤ん坊は姿を消してしまったのだと言う。
そんな中、ついにヴィンセント島に怪獣が出現。レイはゴモラとエレキングを呼び出して撃退に成功するも、ヒロキの副官であるアトウから「あなた達が怪獣を呼んだんじゃないのか」と疑惑の目を向けられてしまう。そんなアトウに怒りを露わにするレイ。一触即発の空気が流れる中、カレンが口を開く。
カレン「きっと、巨人の声が聞こえなくなったから。だから怪獣が…」
その後、レイとヒュウガはカレンに連れられ、ついに石化したウルトラマンを発見する。
彼はブルトンの力で怪獣無法地帯と化した惑星ボリスの危機を察知し、移住していた地球人類を護ろうとしたのだが、ある存在の手によって封印されてしまい、その後も石化した状態で寿命を削りながら広域結界を展開。怪獣たちから逃れてきたボリスの難民たちを守ってくれていた。怪獣が島に現れたのも、今やその力が弱まり始めたからだった。
レイ「彼は言っている。怪獣から人間を守り、惑星から脱出しろと、それが、最後の願いだと」
そしてウルトラマンがレイに度々呼びかけていたのも、その為だった。そして彼はレイの中に眠る邪悪な力の覚醒をずっと押さえてくれていたのである。
レイ「お前は、その為に俺を呼んだのか? そうなのか? だが、俺は何者だ? なぜ怪獣を操る事ができる?」
レイは何度も問いかけるも、ウルトラマンは何も答えない。
そんな中、ヴィンセント島にまたしても怪獣が出現。その怪獣を見てオキは愕然とする。
現れたのは何と、かつてウルトラマンですら倒せなかった最強の怪獣だった…!
登場怪獣
ヒロキ「ついにこの島にも、怪獣が…」
かつてヤプールによって生み出された怪獣よりも強い超獣(一応、前話においてもルナチクスが先駆けて登場していたが)。
ヴィンセント島の結界を破って上陸し、ゴモラと対決。途中でドラゴリーが援軍として出現し、さらにゴモラの援軍として召喚したエレキングも現れたため、タッグマッチを行った。得意のミサイル攻撃でゴモラを追い詰めるも、ZAPの攻撃で口のミサイル発射口を破壊され、最期は超振動波を受けて倒された。
あれ? 超獣は怪獣より強いんじゃ…?
ヤプールに生み出された超獣その2。
ヴィンセント島に上陸し、ゴモラと戦っていたベロクロンに加勢する。
かつてムルチ(二代目)を惨殺したとして有名だが、今回は逆に、格下の怪獣に敗北する羽目に…。
えっ? 前にも超獣が怪獣に負けた事例があるって…? 知らんな。
カレンの回想シーンで登場し、べラルゴシティで暴れて戦っていた。なお、前者は第1話、後者は第8話と同個体なのかは不明。
本編のラストに登場した怪獣。劇中を見る限り、ケイトが呼び出したと思われるが…。
余談
「原因は、あなた達じゃないんですか? 今まで、この島だけ、怪獣が寄り付かなかった。なのに、彼らが来た途端、この有様だ!」
「大体、怪獣を操る人間だなんて、どう考えたって怪しいですよ!」
上記の台詞は、超獣達を撃退後、アトウがレイを含むZAPクルー達に言い放った台詞である。
この台詞を聞いて、レイでなくともそんなアトウに憤った視聴者も少なくないだろう。
無論アトウに至っても、彼が所属していたベラルゴシティが怪獣によって壊滅し、家族を失った事情もあった故(※1)でもあるのだが、それを差し引いたとしても彼の言動は、明らかに「自分達を救出に来てくれたヒュウガ達」のみならず、「自分の命を削ってまでアトウ達を守ってくれたウルトラマン」の想いすら踏み躙っているのも同然であり(現にウルトラマンがレイを呼んだのも自分が島に張った結界が弱まり、これ以上は守り切れないと判断したからであり、例えレイ達が来なくともいずれ怪獣は上陸していた)、レイが激怒するのも当然だろう。
その後もアトウは最後までレイに対する敵意を改める事もなく、続編『NEO』序盤ではこの疑念を上層部に報告してしまったことが、レイが拘束される原因となってしまった。
なお、レイは『NEO』の一件後もZAPの一員として何事もなく活動しているが、果たして上層部から無事に受け入れて貰えたのだろうか…?
(※1)ただし、「レイの様に怪獣を操れる程の能力を持つ様な『得体のしれない存在』を疑う」という姿勢自体はあからさま間違いではないという意見もある。実際、初期のハルナに至ってもアトウと同様、レイに対して懐疑的な態度を取ってはいたが、あちらに至ってもクルーの安全の為を思っての姿勢である(その後、幾多の戦いを経て互いに信頼を築く事ができたが)。
無論、これについてはウルトラマンに対しても同様であり、前作に登場したこの地球人がそのウルトラマンを「化け物」呼ばわりし、そんなウルトラマンと共闘する防衛隊すらも懐疑的な態度を取っていたが、これについては「そんな正体不明な異星人を容易く信用する防衛隊達に対して『不用心すぎるのでは?』と解釈した」事も理由のひとつではないかと思われる。因みにそのウルトラマンを「化け物」呼ばわりした人物を演じた俳優は奇しくも本作の続編において、アトウ以上にレイを憎悪・敵視した異星人役を演じる事となった。