概要
またずれ荘の住人の一人で、206号室在住の外国人男性。日本料理と日本のギャグを愛する親日家。モヒカン頭で、黒目がなく唇が厚い。特技は鎌投げで、壁を這うゴキブリを一瞬で仕留める腕前。他にもドアの異音をドライバーだけで直したり、魚を素早くさばいたりと、手先も器用。
原作のみ登場したキャラクターで、アニメには登場しない(が、後述の記載を見ていくとテレビアニメに彼を出すにはスーザン小雪とはまた別の問題があったのだと思われる、そのスーザンは2022年12月10日の放送で登場することになり、オマタが唯一またずれ荘住人でアニメ未登場となった)。
野原みさえに「母国の家族に貢ぎ、不景気で仕事が見つからず困っている」と思い込まれていたが、その素性はモロダシ共和国(旧名モロダシ王国)の王子で非常に裕福な生活を送っていた。
父親で国王のオオマタに婚約者を勝手に決められたことを快く思わず、自分で婚約者を見つけ出すために無断で訪日した。
ヘマタという付き人がおり、自国のハイテク通信衛星を駆使し、約1万人の王室親衛隊を各国に散らばせ日本にやってきた。
冗談好きのお茶目な性格は父親譲りで、みさえとの初対面の時におすそ分けのタオルを食べようとした他、冗談が受けなかったり、先にオチを言われてしまったりするとその場で首吊り自殺をしようとするなどジョークに関しては命を賭けていると言っても過言ではない。
気前がよく、人から親切にされたり感銘を受けたりすると金色の勲章を授与する癖があり野原一家は置場所に困るくらいに貰ってしまいみさえはおもちゃと思い込み処分してしまったがその勲章は日本円にして時価数十万円もする本物の金であり、それを知ったみさえは大いに後悔したのだった。
日本語は少し話せるが、マタワリ語を話す場合は吹き出しの台詞が横書きになり(これは他の外国語も同様)、ひらがながすべてカタカナに置き換わる。
来歴・活躍
ななこお姉さんの親友・神田鳥忍に一目惚れし一時期交際した。後に父オオマタも訪日し、あっさり忍と結婚することを認めたため、忍はモロダシ共和国女王になるところだったが、忍にはプロレスラーになる夢があったため結婚を拒否。
そこでオマタは「1分で僕を倒せなかったら結婚する」との条件で忍とプロレス対決を行う。
最初は本気を出せずにいた忍だったが、どれだけ攻撃を受けても立ち上がるオマタの真剣な想いに気付いてそれに応えるべく本気のラリアットをぶつけ、58秒でダウン。結果として二人の恋は終わりを迎える。
その後オマタは約束通り父の決めた相手と結婚することにしたが、オオマタは自分で婚約者を捜し出すオマタに感心し、自分で婚約者を探すことを認める。その後オマタは花嫁を捜しに世界中を旅し、42巻で結婚している。相手は日本からみれば美人、つまり、モロダシ共和国から見ればかなりのブサイク。しかし「人間、顔ジャナイヨ」と歓迎している。
またずれ荘に入居したのも、「またずれ」がモロダシ共和国の原語マタワリ語で「愛」を意味するからだった。
本人もまたずれ荘には強い愛着を持っており、麻薬を売買する犯罪組織「モルヒーネ・ファミリー」の騒動に巻き込まれた末にまたずれ荘が爆破(直接の原因はみさえとしんのすけのせいだが)されてしまった際は、国の総力を挙げてくたびれ具合から建物内の傷み具合までもを忠実に再現するという形で再建している。
結婚式の際、野原一家と四郎、スーザン、大屋さんをモロダシ共和国に招いたが(優、にがりや、汚田は仕事の都合で来られず)、城の庭でしんのすけを車に乗せて自分の運転を披露していた際に、調子に乗って城の外に出てしまった所をテロリスト(実はモロダシ共和国の副大統領が国王へのクーデターを起こすために編成した部隊)に襲われ、野原しんのすけと共に拉致されてしまう。
その後、隙を突いて拘束を抜け出し、オオマタやヘマタとコンタクトを取ることに成功。
学習漫画『日本と世界の繋がりブック』では外国人で、世界各地に行けるフットワークとお金を有しているということもあり事実上の主人公として登場するという、アニメで出番がないキャラとは思えないほどの抜擢を受けている。
モロダシ共和国
南洋に浮かぶ島国で上空から見るとカタカナの「マタ」に見える。公用語はマタワリ語。金の産出量が世界一。熱帯性の常夏気候で、夏は日本の比ではないほどに暑く(ただし連載当時、日本は今ほど酷暑ではなかった)、冬に雪は降らないため、オマタは生まれてはじめて雪を見て大はしゃぎしていた。
前掲の通り美醜の基準が日本とは真逆であり、この国で美人、ハンサム(マタワリ語で「サイクブ」「ムザン」)と言われたりモテまくる(例:忍、園長、四郎)ことは日本ではブサイク、モテないと言われるも同様である。日本語が通じるか不安視していた園長は「ハンサム」と言われて大喜びして即座に採用を決め、四郎に至っては移住まで考えていた。
オマタを始めとした国民は明るくお茶目で冗談好きな人が多く、ヘマタ曰く「自分のジョークを他人に取られてケンカになるのはしょっちゅうある」らしい。
日本でビートたけしの一発ギャグ「コマネチ」として知られる行為は相手に敬意を示す挨拶、相手の両鼻に指を入れる行為はキス、その際に指を第2関節まで入れる行為はディープキスに相当する愛情表現である。
なお、前述のとおり共和国であるため大統領制であるが、なぜ共和国となった現在も王室が残っているのかは不明である(日本やイギリスのような感じなのだろうか)。
学習漫画『日本と世界の繋がりブック』では様々な国と交流し知見を広めていることが明かされている。
余談
下ネタやギャグ感が有るネーミングであり「おまた」と読む氏名の人間をリアルで見るのは困難と思われるが、名字を持つ日本人は実在している。