曖昧さ回避
本稿では1.と2.について取り扱う。
概要
京都駅・新大阪駅~新宮駅を東海道本線(JR京都線・梅田貨物線)・大阪環状線・阪和線・紀勢本線(きのくに線)経由で結ぶ特急「くろしお」系統の最速達タイプとして、283系電車で運用された。
1996年(平成8年)7月31日、「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」の列車名でデビュー(3往復)。1997年(平成9年)3月8日、「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」の列車名が「オーシャンアロー」に改称された。
しかし、バブル期に見込まれた観光需要を踏まえて製造された283系は専ら観光車両としての特性が強く、観光需要減少や沿線の少子高齢化が進んでいくにしたがって、都市部に停車駅が少ない「スーパーくろしお」や「オーシャンアロー」は運用上ネックとなっていった。
沿線事情の変化から、JR西日本は2012年(平成24年)3月17日のダイヤ改正で阪和線・紀勢本線(きのくに線)系統の特急列車名を「スーパーくろしお」共々「くろしお」に集約・統一。ダイヤ改正同日(4往復)と同年6月1日(3往復)の2段階に分けて287系が投入され、381系(元「くろしお」用のアコモ編成)を淘汰した。
さらに、2015年(平成27年)3月14日の北陸新幹線(長野駅〜上越妙高駅〜金沢駅間)延伸で余剰となった683系交直流電車を直流電車へ改造した289系が同年10月31日から投入された(5往復)。これによって381系(元「スーパーくろしお」用のパノラマ編成)が淘汰され、「くろしお」のビジネス特急化が図られた。
「オーシャンアロー」の名称自体は、283系の車両愛称として引き続き用いられている。