「人は、過ちも犯すが、正しく導けば、この星を救う素晴らしき力を持つ。
それを知ってこそ、戦士としての資格を持つことができる。
此度の試練、お前達にそれを知ってもらいたかったのだ」
データ
身長 | 65m |
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全幅 | 36m |
体重 | 5140t |
CV | 増岡弘(※) |
(※ナレーションとの兼任で、オープニングではノンクレジットとされている)
(※スペックの出典は「SMP 百獣合体ガオゴッド」パッケージ裏面より)
概要
5体のゴッドパワーアニマルが「神獣合体」することにより完成する百獣の神。
そのフォルムはガオキングとも近似している一方、頭部を始めとする一部形状の差異や、金や青、茶色を主体としたカラーリングなど、パッと見の印象は大きく異なるものとされている。
神として崇められる存在なだけあって、他のパワーアニマルや精霊王とは異なり人語による意思疎通も可能である他、基本的にパイロットを必要とせず完全に自律行動を行うこともできる(※1)。
「友」と認めた相手を思い、基本的には温厚でおおらかな態度が目立つが、敵に相対したり、ガオレンジャーに試練を与える際などには厳格さを示すこともある。1,000年前の戦いにおいても、当時のガオの戦士達を導き共闘関係にあったことから、テトムからは「荒神様」、ガオシルバーからは「千年の友」とも呼ばれている。
主要な武装として、頭部の角が分離・変形した「パワーボウ」という弓が存在する。これを左手に保持し、右腕のガオソーシャークのノコギリ部分を矢に見立てる形で構えを取り、ノコギリの先端より光の矢を放つ必殺技が、「天誅・パワーアロー」である。この光の矢はガオゴッドの意思に応じて自在に軌道を変えられるようで、作中でもガオナイトを羽交い締めにしたハデスオルグ相手に、彼のみに光の矢を直撃させて撃破するという文字通りの神業を見せている。
前出のノコギリは近接戦闘の際にも活用され、これを剣のように横薙ぎに振るって敵を斬り裂く「神獣荒神剣」も必殺級の威力を発揮する。この他にも、ガオキングのアニマルハートと同様に、各部のパワーアニマルの口からガオソウルを放つ「ゴッドハート」や、設定上のみであるがフィンブレードも使用可能となっている。
(※1 一応、体内には他の精霊王と構造を異とするコックピットも備わっており、劇場版ではガオシルバーがここから、仏像のように座禅を組むことで操縦したこともある)
作中での動向
物語開始時点の現代において、ガオゴッドは実体を持たぬ魂のみの存在として、辛うじて存在を維持している状態にあった。これは前述の1,000年前の戦いに際し、当時のオルグの首領であった百鬼丸と戦い、奮戦及ばず敗北・消滅の憂き目にも遭っていたことに起因している。
それでも、奇跡とも言うべき超常現象を引き起こすだけの力をある程度は残しているようで、作中でもQuest 21より霊体のような形でガオレンジャーの前に姿を現し、狼鬼に過去を思い出すよう働きかけたり、一時的ながら満月を隠して狼鬼の力を弱めさせ、その本来の姿を取り戻させたりもしている。
また、Quest31にてウラ究極体の手でレッドやシルバー以外のガオレンジャーが死亡した際には、黄泉の国へと彼等の魂を誘いつつ、そこで現世に戻るための試練を与え、4人の復活とガオファルコンの覚醒を促してもいる。
そして、Quest 36でガオゴッドはようやく完全なる復活を遂げ、再び現代にその姿を顕現させるに至るのだが・・・それと前後してガオレンジャーの前にも、謎の少年「風太郎」が姿を現しており、やがてこの両者の関係についてもクローズアップされていくこととなる(詳細は当該記事も参照)。
SMP版
2022年9月26日に発売されたプレミアムバンダイ限定品。
ガオキングのリデコ商品である為、ランナーにはガオキングのパーツが造形されていたりする(※)。
DX版より進化した可動範囲や鏃状のパーツにより、パワーアローも完全再現している他、ガオソーシャークの鋸を外せば色違いのガオシャーク状態となり、ガオエレファントも百獣武装可能。
両腕は勿論、脚部を構成するパワーアニマルや頭部を構成するガオイーグルとの互換性に加え、フィンブレードの分割ギミックも搭載されており、プレイバリューはガオキングと同等かそれ以上。
(※)ガオバイソンの角はしっかり2本分存在するので、組み替えでガオバッファローをガオバイソンの色違いにする事も可能。
備考
DX玩具は当初、「百獣召喚 パワーアニマルキャンペーン」(2001年7月から9月に実施)用のアイテムとして数量限定での生産が行われ、これが想定以上の好評を博したことから、同年12月中旬に「百獣合体 DXガオゴッド」として一般販売も行われている。
本作のDXロボ玩具の中で、一般販売された最後の商品(※2)でもあり、基本的には先行して発売された「百獣合体 DXガオキング」のリデコ版であるものの、キャンペーン版と一般販売版とでは塗装個所など一部仕様の異なる部分も存在する。
(※2 読者プレゼントなどの特殊なケースも含めれば、DXガオゴッド以降にもガオパンダやガオエイプが商品化されている)
声を演じる増岡氏は『五星戦隊ダイレンジャー』のハニワ腹話術師以来8年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となったが、以降縁に恵まれぬまま2020年3月21日に亡くなった為、今作が最後の特撮出演となった。
関連タグ
大獣神:『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の登場キャラクター、および巨大戦力の一つ。ガオゴッドと同様に、「神」として戦隊を導く側面を備えた存在であり、時に人間である戦隊メンバーに対して理不尽な仕打ちに及ぶこともある、という点でも共通項が見られる
ゾフィー:ウルトラシリーズに登場するヒーローの一人。こちらもサポート面では決して小さくない活躍を見せていたが、単身での戦果には恵まれなかったという点で、ガオゴッドとの共通項を有する。他方で、負け越しという形で出番を終えたガオゴッドに対し、ゾフィーの場合は後にリベンジの機会が与えられているという相違点も存在する