概要
木星帝国の「神の雷」作戦を阻止するべく発動された「鋼鉄の七人」作戦の参加に合わせ、「フルクロス」と呼ばれる強化パーツを装着したクロスボーン・ガンダムX-1の最終決戦仕様。
時間的余裕が無い状態で備蓄されていた予備パーツの殆どを投入し、損傷箇所をできうる限り修繕した最後のクロスボーン・ガンダムであり、少数精鋭による敵陣突入という「鋼鉄の七人」作戦の性質上、一度に複数の敵を相手取り戦闘を行う事を想定した装備が施されている。
X1パッチワークでは腕部に装備されていたIフィールドジェネレーターは両肩に移植されており、これによって腕部ブランドマーカーおよびビームシールドを使用することが可能となった他、ABCマントを積層させたフルクロスは敵のビームを複数回に渡って無力化し、ことビーム兵器を装備したモビルスーツに対しては鉄壁の防御を誇る。
なお、フルクロス自体は木星戦役時に原型が作成されており、原型は宇宙世紀0153年にクロスボーンガンダムX0に装備され、実戦投入された。
なお、X1に装備されたフルクロスは、原型のデータを基に製造された物であり細部仕様に差異がある。
武装
バルカン砲
胸部ガトリングガン
ビームサーベル(ビームガン)
ヒートダガー
シザー・アンカー
スクリュー・ウェッブ
ザンバスター(ビームザンバー/バスターガン/グレネードランチャー)
ブランドマーカー(ビームシールド)
ムラマサ・ブラスター
ピーコックスマッシャー
フルクロス
このように無数の武器を携え、漆黒のマントを纏う姿はまさに歴戦の大海賊とでも言うべき威圧感を誇る。
装備詳細は「クロスボーン・ガンダム」の項目を参照。
Ver.GBFT(ガンダムビルドファイターズトライ)
ルーカス・ネメシスがHGUCクロスボーン・ガンダムX-1をベースに制作したガンプラ。
全日本ガンプラバトル選手権全国大会への出場に際し、母国フィンランドから取り寄せた。
他の改造ガンプラのような目立った機能の追加は行われていないが、HGUCではオミットされているコア・ファイターの分離・合体、シザー・アンカーの展開ギミックやなどクロスボーンガンダムの機能を余すところなく再現するなどその完成度は高く、ガンプラ学園のエースファイターキジマ・ウィルフリッドをして「選手権全国大会で最も優れたガンプラ」と言わしめた。
原作のフルクロスとは、機体色や胸の髑髏のレリーフに下顎が追加されている点が異なるものの、フルクロス、ムラマサ・ブラスター、ピーコック・スマッシャーといった原典での武装はすべて装備されている。また胸の髑髏にはガトリングガンの他、「機動戦士ガンダムAGE」でガンダムAGE-2ダークハウンドなどが使用した「フラッシュアイ」が追加装備されており、接近戦で威力を発揮する。なお、両腰にシザーアンカーを搭載している関係上、スクリューウェッブはオミットされている。
欠点として高い性能に比例してプラフスキー粒子の消費量が多い為に長期戦を苦手とする点が挙げられ、必然的に短期決戦向けの機体となっている。
ルーカスはそれを補う為、対ガンプラ学園戦に於いて僚機を粒子供給と補給中の牽制役に徹しさせる作戦を展開した。
本編以外での活躍
スーパーロボット大戦シリーズ
VXT三部作全てに参戦。ただし原作再現されず、『V』や『T』では木星帝国が木星戦役後に外宇宙勢力と手を結ぶ、『X』では宇宙世紀の面々が異世界転移される中、トビアは彼らより後の時代から呼ばれる等々、ほぼほぼオリジナル展開となっている。それゆえフルクロス開発経緯もスパロボ独自の展開となっている。
性能は宇宙世紀系作品のMSの中では高性能且つ乗り換え可能。X1同様にカスタムボーナス(武器以外の全ステータスを改造で一定値まで上げると得られるボーナス)で格闘武器にバリア貫通効果が付与される為、バリア持ちの敵相手に強く攻めていける。ただし移動力が5と低いのが難点。
なお原作通りトビアを乗せれば活躍できるのだが、Vではエースボーナスで格闘武装を強化でき尚且つフルクロスも格闘武装が豊富ということでキンケドゥ、Xではカスタムボーナスにはクリティカル率UP効果もあり専用特殊技能もクリティカルにまつわるものゆえに相性抜群なクリムと、相性が良すぎる乗せ替え候補がいるというなんとも言えないことになっている。幸いTでは対抗馬が少ないので奪われる心配はないのだが。
ちなみに乱舞系技が武装として実装されており、「全ての武装で猛攻を仕掛け、とどめに肩のスカルヘッド・ユニットを外してナックルガードのように拳に装備し、Iフィールドを展開した状態で敵を殴りつける」という攻撃が含まれている。これは、『鋼鉄の7人』の最終決戦におけるX1フルクロスとディキトゥスの戦いにおいて、ほとんどの武装を使い果たしたX1がとっさの判断で肩部アーマーを外して拳にはめ、ディキトゥスのビーム・アックスをIフィールドで受け止めたシーンが元となっている。結果、ユニットとアックスは相打ちで吹き飛び、ヘッドの下で構えていたブランド・マーカーでディキトゥスに決定打を与えるのだが、トビアの機転によるもので本来の使用方法ではない。
流石にそのおかしさが指摘されたのか、XやTでのとどめは宙返りしながらのアンカーで保持したムラマサ・ブラスターで真っ二つに叩っ切る演出に変更された。
Another Century's Episode
『R』は周回プレイするたびに隠し機体が解禁される(ただし、スタートとする作品を変える必要がある)のだが、フルクロスは11周目クリア後に解禁される最後の隠し機体というトリのポジションとなっている。
EXTREME VS.シリーズ
無印での勢力戦による先行解禁の候補としてついに登場、対抗馬はラファエルガンダムである。 勢力戦に勝利し、見事先行解禁。
フルクロスは他クロスボーンガンダム系機体同様にビーム攻撃を一定量防いでくれる特殊武装となっている。
主兵装は任意リロード可能なピーコック・スマッシャーで、他にはムラマサブラスターの薙ぎ払いといった武装が実装されている。
最大の特徴としてスカルヘッドユニットのIフィールド起動は射撃、ムラマサブラスターのセーフティ解除は格闘と、それぞれ強化される2種の時限強化武装を持ち、複数の形態が切り替わりながら戦う変則的な立ち回りを行う機体となっている。
が!
その爆発力が凄まじすぎて終盤対戦環境の壊れ機体の一角として恐れられることになる。
『ガンダムブレイカー4』
DLCの追加機体として遂に参戦。新武器としてムラマサ・ブラスター、新EXアクションではIフィールドが追加されている。
立体物
プラモデルとしては1/100MGの他に、1/144HGでVer.GBFTと鋼鉄の7人Ver.の2種類がリリースされた。
前者は先に発売されたHGUCクロスボーン・ガンダムX1とは成型色が異なり、白パーツがパール成形となっている。
後者はプレミアムバンダイ限定商品として、HGUCディキトゥスと同時に予約が開始された。