「あらゆる宇宙、あらゆる愛を越えて いまスターゲートのかなたへ…」
概要
テレビシリーズ第2作終了後に制作・公開された長編作品で、アニメ制作はテレビシリーズ第2作の日本サンライズに代わり、東映動画が再度担当した。
企画
1980年10月20日に東京會舘にて、岡田茂東映社長、今田智憲東映動画社長、渡辺亮徳東映常務、石森章太郎、明比正行監督、主題歌の町田義人・山本百合子、脚本参加のジェフ・シーガルらが出席して制作会見が行われた。
岡田社長より「1981年正月第一弾作品として長編SFアニメ『サイボーグ009 超銀河伝説』を『'80アニメーション ザ・ベストテン』との併映で全国一斉公開する。
昨今は、配収10億円を越える作品は稀で、大量動員できるのはアニメーション。『サイボーグ009』は石森氏のライフワークのものだけに同氏には宣伝に協力してもらう。
総製作費は9億円を投入、思い切り宣伝費を使い全国231館で公開、配収15億円をあげたい」などと説明があった。
今田東映動画社長は「東映動画の技術を結集、最高のスタッフを投入し、世界最高のアニメーションを製作する」とぶち上げた。
脚本参加のジェフ・シーガルはSF映画『スター・ウォーズ』に参加した脚本家と説明があり、「私は以前から石森ファン、この原作はキャラクターが独創的で面白い。今回は参加できて光栄、世界中で成功させたい」などと述べた[29]。劇場版第3作は当初、東映洋画系の劇場で公開される予定だったが[31]、1981年の東映正月映画を巡る大混乱で(青春の門#1981年・1982年版)、東映本番線の劇場で正月映画として全国公開された。東映がアニメーション映画を正月映画として公開するのは史上初。これに「劇映画のメジャーがアニメに逃げるとは」と撮影所内部が猛反撥した。
スタッフも、当初は『銀河鉄道999』のりんたろうが監督だったが、脚本作りがうまくいかなかったことから途中で降板し、監督は明比正行、キャラクターデザインと作画監督は山口泰弘という東映動画系のスタッフで固めた。
脚本も中西隆三と、テレビシリーズにタッチしていないスタッフを起用した。
当初の石森の構想では、舞台は太陽系内に限定していたが、東映側の要望で宇宙を巡る話になった。新聞広告には、「宇宙戦艦ヤマト、銀河鉄道999に続く壮大なスケールの娯楽超大作」と、当時ヒットしていた宇宙を舞台にしたSFアニメを意識したキャッチコピーが打たれていた。
声優
映画公開に伴い、ファンによる投票を参考にしてキャストが決まったため、1979年版の担当者が大半であるが、001やギルモア博士に関しては1968年版の担当者になっている。
1968年版の003役の鈴木、1979年版の001役の千々松、008役の戸谷も、端役で出演している。
キャラクター
レーサーとして暮らしていたがゾアの襲来により再び戦うことになる。
003に過酷な戦いになることで死ぬことになるかもしれないので一緒に来てほしくないことを伝えた。
回想シーンで003にビンタされていることが描かれている。
003はみんなと共に行きたいと言い了承した。
劇場版では髪色は茶色になっている。
バレリーナとして暮らしていたがゾアの襲来によって再び戦うことになる。
映画では髪色が茶色に変更されている。
悪の権化・ゾアが地球に来ることを警告した。
ゾアによりコズモ博士と共に拉致された。
闘技場として暮らしていたがゾアの襲来によって再び戦うことになった。
戦うための道具である自分自身のことを嫌に思い昔のことを思い出していた。
スキーをしていたがゾアの襲来によって再び戦うことになった。
ヒルダが死んだ時の回想シーンも描かれているが、従来とは違いヒルダはポニーテールである。
荒野で暮らしていたがゾアの襲来により再び戦うこととなった。
料理人として暮らしていたがゾアの襲来により再び戦うこととなる。
劇中ではマジックなどを披露している。
随時担当をしているが中華料理であり007から文句を言われた。
空飛べるを002だけと言ったが
マジシャンとして暮らしていたがゾアの襲来によって再び戦うことになる。
スターゲートに潜るのに失敗するかもしれない話をサバから聞いた時はミイラになるのを嫌がっていたがサバ自身も通って来たことで大丈夫と言ったことで安心した。
ファンタニオン星では003,サバと共に船体修理と連絡ということで留守番された。
*従来の008のマンガ的に黒人をデフォルメしたキャラクターデザインがアメリカ輸出の際に人種問題になるとのシーガルからの指摘から、劇場版第3作では石森が新たにキャラクターデザインを描き下ろした。黒人俳優シドニー・ポワチエにちなんで、ポワチエ風008の通称がついたこのデザインは、以後のアニメ作品でも踏襲されている。
科学者を引退した後、コズモ博士の研究所に001と共に居候している。
ゼロゼロナンバーを人間らしい生活をしている彼らを再び呼び戻すことを躊躇っていたが、コズモ博士により仕方なく呼び戻した。
イシュメールに乗ったゼロゼロナンバーとサバを見届け無事に生きて帰ることを伝えた。
コズモ博士 - 永井一郎
宇宙の信号とも言うべきボルテックスを発見している。
イシュメールを武装強化をしようとしたがゾアの軍隊により001と共に誘拐された。
タマラ - 鈴木弘子
ファンタニオン星の王女。
声の人は旧昭和版アニメで003を演じており、新,旧の003が共演したことになる。
サバ - 小原乃梨子
ゾアによって住んでいたコマダ星は滅ぼされイシュメールに乗って地球へ逃げていた。
ゼロゼロナンバーに敵だと思われていたが001が敵意はないことを伝えたことでバリアーを解除して地球へ来た経緯を伝えるために乗ってきたイシュメールに案内し、母親と護衛兵士の死体を見せた。
コマダ星から脱出してまもなくゾアの戦闘軍に追跡を受け、サバ以外は神経組織破壊レーザーを打ち込まれて死亡し、何も知らないサバは母親達の助けにより防御カプセルで生き延びていた。
ゾアにより宇宙の超エネルギーの存在のことを発見したサバの父親は連れ去られたことも伝えた。
ゼロゼロナンバーに父親を救うこととコマダ星の仇を打つことを頼んだ。
イシュメールをゼロゼロナンバーに託し、ゼロゼロナンバーと共にゾアと戦うこととなった。
イシュメールは外見は武装してないようにも見えるがかなりの戦闘能力はあるが神経破壊レーザーを防ぐことはできないことを言ったがコズモ博士の協力で神経組織破壊レーザー対策をしてくれたことに感謝したが、その直後に001とコズモ博士がゾア軍団により誘拐されたことに責任感を持ってしまった。
ゼロゼロナンバー達と共にイシュメールに乗りスターゲートを潜った。
ファンタニオン星では003,007と共にイシュメールに待機した。
ガロ - 大塚周夫
ゼロゼロナンバーに3次元透明で警告をした。
001,コズモ博士を誘拐し、カネッツ要塞星に連れ去りブレーンコンピュータを繋げてゼロゼロナンバーを倒そうとした。
ゾア - 大平透
今作の敵キャラクター。
主題歌
主題歌
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「10億光年の愛」
作詞 - 山上路夫 / 作曲 - 森田公一 / 編曲 - 小六禮次郎 / 歌 - 町田義人
挿入歌
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「さらばとは言わない」
作詞 - 山上路夫 / 作曲 - 森田公一 / 編曲 - 小六禮次郎 / 歌・演奏 - 町田義人
「愛はまぼろし」
作詞 - 山上路夫 / 作曲 - 森田公一 / 編曲 - あかのたちお / 歌 - 山本百合子
イメージソング
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「この星の上で」
作詞 - 山上路夫 / 作曲 - 浜圭介 / 編曲 - あかのたちお / 歌 - 山本百合子
配給収入
配給収入は5.2億円。目標を大きく下回った。