発見と命名
1911年、アメリカ自然史博物館のバーナム・ブラウンがカナダのアルバータ州で新種の鳥脚類の化石を発見し、1912年にサウロロフス・オズボルニ(オズボーンさんのトサカのあるトカゲ)と命名した。
それから30年以上後の1946年、旧ソ連の調査隊がモンゴルのゴビ砂漠でS.オズボルニとは別のサウロロフスの化石を発見し、1952年にS.アングスティロストリスと命名された。
最近アメリカ・カリフォルニア州から見つかった化石には、2013年にS.モリシと命名された。
S.オズボルニはアメリカ自然史博物館の古生物学者ヘンリー・F・オズボーン(ティラノサウルスやヴェロキラプトルなどを命名)に因んでおり、S.アングスティロストリスとは「幅の狭い口先」を意味する。
特徴
サウロロフスはモンゴルでS.アングスティロストリスの足跡や皮膚の印象を含んだ保存状態の良い化石が何体も発見されているため、大型鳥脚類の中でも比較的研究が進んでいる。
- トサカ
頭頂部に伸びるトサカ(鼻の骨から成る)はランベオサウルス亜科の皆様のような中空ではなく、鼻から吸った空気の通り道にはなっていなかった。おそらくこれは種の識別などに用いていたのだろう。
また鼻腔のまわりに浅くて広い凹みがあることから、ここには空気を吸った時に風船状に膨らむような組織があり、乾燥した空気がそのまま肺到達しないようにする機能があったとする説もある。
- 前肢
指先がひづめ状になっていたことから四足歩行をしていた可能性が高いが、急ぐ時などは二足歩行も出来たと思われる。足跡の化石などから、彼らの後脚のつま先はやや内向きで、前肢の爪は2本だけだったことが分かっている。
- 皮膚の印象化石(泥や土などに押し付けられた跡)から、サウロロフスの皮膚は直径2センチほどの大きな鱗と、直径3~5ミリの小さな鱗となっていた事が分かった。
全長は種によって異なるが、S.アングスティロストリスは最大で全長12メートル・体重3~5トンと、鳥脚類の中でも比較的大型の恐竜であった。
生態
幅の広い口先を持ち、歯は他のカモノハシ竜と同様「デンタルバッテリー構造」となっており、植物をしっかりすり潰して食べていたと思われる。近縁種と同様、彼らも群れをつくって行動していた可能性が高い。
その巨体から成体にはほとんど敵はいなかったと思われるが、幼体や弱った個体はティラノサウルス類の獣脚類の格好の餌食となっただろう。モンゴルから見つかったS.アングスティロストリスの上腕骨に、当時生息した大型獣脚類タルボサウルスの歯型が残っていたことがそれを物語っている。
古代王者恐竜キング
2007第2紀から草属性で登場し、堂々のつよさ2000。
必殺わざはチョキ。バトルタイプは2007第3紀と「7つのかけら」まではそっこうタイプ、激闘!ザンジャークではあいこタイプ。また2007第4紀と2007第4紀+では化石カードの為ふっかつタイプ。
ショルダーネームは「質実剛健」。エウオプロケファルスの「金剛不壊」同様、既存の四字熟語がそのまま二つ名として与えられている。
テレビアニメでは第30話に登場。メキシコに現れた。他の恐竜と違って1つのカプセルにカードが2枚入っており、トサカが緑色とオレンジ色の2頭が登場した。
※ゲームでの個体はオレンジ色
DS版ではなぜか口が開きっぱなし。少しだらしない印象を受けるが、つよさ2000だけあって強さは申し分ない。
化石はクリア後にアジアエリアの「フカイの森」で見つけられるが、非常に低確率なので根気強く。
「ビッグフットアサルト」の技カードを生み出せるものの、コイツを見つける頃には「タイタンフットアサルト」でセイスモサウルス(現ディプロドクス)を登録していることだろう。
※「ビッグフットアサルト」はコイツとランベオサウルスしか生み出せないが、強化版の「タイタンフットアサルト」は必殺技がチョキの草属性なら誰でも生み出せる。あとランベオサウルスは一手間かかるが「シホウサンゴの化石」があればサブイベントクリアで入手できるため、コイツを狙うよりは早い。
余談
サウロロフスはパラサウロロフスの名前の由来となったが、両者はハドロサウルス類の鳥脚類であること以外はほとんど接点はない。
また、モンゴルの種とアメリカの種のどちらが原始的であるのかもまだ判明していない。
パラサウロロフスの名称の元となった恐竜ではあるが、知名度は本種よりパラサウロロフスの方が高い。上記の古代王者恐竜キングを始め、パラサウロロフスの方が優遇される事も多い。