スカボーン
すかぼーん
第38話「危うし地球!」に登場。
直立した首長竜のような、比較的シンプルな姿をしているが、下半身が上半身と比べてまるで大きなサイズのズボンをはいているかのように太い。
悪臭怪獣の名の通り体と尻尾から強烈な悪臭を放つが、これはあくまでも自衛や威嚇に使うもの。本来の能力は機械のプログラムのバグにカモフラージュし、グリッドマン相手に気づかれることなく機械のシステム不調を起こさせるというもの。言ってしまえばその場に存在するだけで多くの人々に迷惑を被らせることができる怪獣である。
半面グリッドマンとの戦闘を想定していないためか戦闘力は低く、実戦ではグリッドマン相手に手も足も出せなかった。基本的にグリッドマン怪獣達は持っているパワーや特殊能力を駆使して大いに苦しめていたため、逆にこの弱さは本作としては異例ともいえる。
最大の特徴である悪臭も、ガスを完全にカバーするキンググリッドマンという形で対策がすでに取られていたため通常形態で多少苦しめただけで何のダメージも入らず劇中では38話のAパートで早々に倒されてしまった。
桜ヶ丘ゴミ処理場の焼却炉温度制御プログラムのバグに変装し、焼却炉がゴミを焼くと同時に強烈な悪臭を発生させ焼却炉を破壊し。これでゴミが回収されなくなり少しずつ桜ヶ丘町をゴミと悪臭で覆っていった。
当初はひそかに行動していたためグリッドマンに気付かれることはなかった。
これに調子をよくした武史は外にでて、ゆかに防臭マスクを渡そうとする。
武史「こ、これを!」
一平「……何だ、こいつ?」
武史「強力な防臭マスクですよ」
ゆか「わぁ~、すごいタイミング!」
武史「そんなに感心しないでほしいなぁ~!まぁ、僕ほどの天才は……」
しかし武史がゆかに防臭マスクを渡そうとしたとき、あろうことかゆかが直人に話題を振ってしまった。
ゆか「マスクの話をしてたところなのよね、直人」
直人「ちょうどいいじゃん。ゆか、貰っとけよ」
ゆか「でも、私にだけなんて……」
直人「まぁいいから」
ゆか「でも、大げさすぎない?」
直人「そんなことないって!」
武史「マ、マ……」
一平「『マスクをあげた僕の立場はどうなんの?』……わかってるって。俺も独りぼっちよ」
武史「わかるもんか!君なんかに僕の気持ちが!」
武史「くそっ!ジワジワなんて甘いことはやめて、強烈に臭い思いをさせてやる!井上ゆか、君が悪いんだからな!悪臭怪獣スカボーン、隠密作戦は変更だ。思いっきり暴れてやれ!」
その結果、ゆかは直人に遠慮してマスクをもらうのを戸惑ったことに唖然としているところに一平がからかい半分に同情する。しかし案の定武史には逆効果で家に戻った武史は怒りに駆られスカボーンのカモフラージュを解除し、コンピューターワールド内で暴れさせてしまう。
その結果、煙突から大量の悪臭が放たれ街を覆い尽くす騒ぎになってしまい、グリッドマンに気付かれてしまう。
武史「やっつけるんだスカボーン!お前ならやれる!」
通常のグリッドマン相手にも全く手出しができず、開幕からいきなりスカボーンは劣勢に追い込められてしまう。
武史「ああっ!何をしているスカボーン!馬鹿!スカボーンの馬鹿!!」
カーンデジファー「馬鹿は貴様だ!貴様こそ何をしているのだ武史!」
武史「ぼ、僕……」
カーンデジファー「スカボーンを暴れさせる計画はなかったはずだ!だからこそグリッドマンにも気づかれぬはずではなかったのか!?」
武史「そ、それはその……」
グリッドマンの一方的な攻撃にスカボーンは叩きのめされるばかりだった。
デジファー「ぬうっ、計画が台無しではないか!どうせまた一時の怒りに我を忘れたな?うつけ者が!!」
武史「井上ゆかが悪いんだ!……」
得意の悪臭を放ってようやく苦しめるものの、たいしてダメージは入らずダイナドラゴンのダイナロアーで尻尾を破壊され、合体したキンググリッドマンによって徹底的に叩き潰され、キンググリッドビームを受けスカボーンは消滅した。
カーンデジファー「武史!最高の自信作だと!?これがか!?馬鹿者めが!!」
カーンデジファー「ぐぬぬ……今度という今度は愛想が尽きたぞ、この能無し!」
武史「ど、どうかお許しを!」
カーンデジファー「貴様の顔など二度と見たくない!出ていけ!お前などもういらん!!」
武史「そ、そんな!か、か、カーンデジファー様……ど、どうかお許しください!僕を見捨てないで!」
カーンデジファー「くどい!失せろ!!」
この作戦の失敗、しかも原因が武史の一時の暴走とあって、彼はとうとうカーンデジファーから見限られてしまい、「能無し」と散々馬鹿にされ家から叩き出されてしまった。
カーンデジファー「イライラする奴め!もはやあんな能無しの手を借りずとも、コンピューター操作など、ワシ1人で出来るのだ!」
そしていよいよカーンデジファーは自ら地球の侵略に乗り出すのだった。
その為か普通の怪獣の上半身と異様に巨大な下半身という歪な姿をしている。
アニメ版ではスカボーンと同ポジションの怪獣が作られる際に作り手の精神が異常な状態になっていた描写がされており武史ももしかしたらスカボーンを作っている際に下半身に気付かないレベルで追い込まれていたのかもしれない。
ナナシ:アニメ版での最後の怪獣。Aタイプは顔が捻じれて付いているという歪な姿をしておりその点でも似ている。また、動画紹介ではどちらでも「最後の怪獣は倒された」「阻止された」と説明の時点で負けていて弱さが強調されていたり、同じ話で2回のGコールが鳴るという共通点も持っている。
マガジャッパ:同じく悪臭を武器とする怪獣(ただしこちらはウルトラ怪獣であり、尚且つ悪臭ガスを吐くのみならず体全体が激烈に臭い)。