概要
タイムガイコッツとは、アニメ『タイムボカン』の三悪、マージョ一味が乗るタイムマシン。
木江田博士が開発していたタイムボカン1号(メカブトン)に対し、その製作に紛れ込んでいたグロッキーが、リバースエンジニアリングによって製作した物。
タイムマシンであると同時に、タイムボカンに対抗する為の巨大メカのコアシステムともなっている。時間跳躍と走行程度は単独ででき、さらに60回もの大爆発に耐えるという、凄まじい耐久性を誇る。
これをコアシステムとして巨大メカの外装を取り付け、毎回メカニマルとして丹平・淳子ら一行の前に立ちはだかる。
……のだが、出発時の時間跳躍の際、タイムボカン同様、爆発現象が発生するのだが、そのたびにボルトやナットなどの部品を落下させていくのが定番。
内装は操縦コンソールがワルサー・グロッキーのパラレル複座で、マージョはその後ろのソファで寛げるようになっている。
本機のテーマ曲「それいけガイコッツ」はED曲でもある。
次作『ヤッターマン』でも歌詞無しバージョンが流れる事がある。93話の指令時にこの曲を歌詞付きで流した際に三悪(当初はマージョ達と同一人物扱い)が懐かしむシーンがあり、ドクロベエは「吾輩の心よりのサービス」と明言している。これは視聴者向けのサービス精神旺盛(だが三悪が酷い目に遭う)なドクロベエとしてはほぼ唯一まともな事例である。
ワルサーとグロッキーの手で『タイムガイコツ』と題し、メカブトンを本機に置換えた偽OPが作られた事もある。
丹平達が木江田博士と再会した後の後期エピソードで、相対していたタイムボカンを「今週のハイライト」で爆破成功した暁には来週以降の本作のタイトルをこれに改題するのを目論んでおり、ハイライト時のコクピット内のやり取りでこのネタが度々出てくる。基本的にマージョ達のコクピットだが、1度だけ丹平達のコクピットで展開された事もある。
シリーズ第1作ということもあって、『ヤッターマン』以降の定番コクピットメカはまだ装備されていない。
その前身としてタイムボカンにトドメを指そうとするときに「今週のハイライト!」のグロッキーの宣言とともにガイコツを模したマーチングバンド隊が出現する。
これは(三悪側としては)次作『ヤッターマン』以降には継承されなかったが、ヤッターメカが繰り出す「今週のビックリドッキリメカ」の演出に影響を及ぼしている。
先述した通り、時間跳躍は単独ででき、外装の巨大メカが破壊されたときの脱出と帰還は問題なくできる(第1話ではグロッキー自身、少し自信がなかったようだが)。
おかげでドロンボー達と異なり、おしおき三輪車のような情けない姿で逃げ帰るということは発生しないでいる。
またメカブトンは製造当初、時間跳躍中はコクピット内が重力異常状態になって搭乗者が跳ね回る状態だったが、ガイコッツは最初からマージョをソファで寝そべらせたまま時間跳躍をしている。
……あれ木江田博士よりグロッキーの方が優秀じゃね?
エピソード
- 正式名称は「タイムガイコッツ」だが、エンディングの『それいけガイコッツ』や挿入歌『チュク・チャク・チャン』では「ガイコッツ」とだけ呼ばれるため、ファンの間でもその名称が定着している。
- 『タイムボカン』のメカニックデザインは、当時タツノコプロ社員だった大河原邦男の上司である中村光毅とクレジットされているが、ガイコッツ本体は大河原が手掛けている。その為、「外装分離時も最低限の能力を保つ」という点で、後に大河原が手掛ける『機動戦士ガンダム』(1stガンダム)のコア・ファイターのルーツであるとも言われる。
- またタイムボカンシリーズでは──
- 次々作『ゼンダマン』のアクダマンも似たようなシャレコーベメカを使っているが、ガイコッツほど目立っていない。
- 『オタスケマン』では母艦としてアンドロメダマ号があるため(オープニングでは第1話の「アターシャ・顔メカ」が爆発した後シャレコーベメカになって泣きっ面状態ついでにドワルスキーを落っことしながら逃げるシーンがあるが)、帰還方法が残っていることからサッパリと爆発してしまうことが多い。
- 『ヤットデタマン』でも同様に、タイムラクーダがあるため、爆発の勢いからシャシーだけになった姿で転がりつつ「♪やられちゃった 悔しいな~」とミレンジョ一味が歌うシーンでお流れとなる。
- タイムガイコッツ以来のコアメカは『逆転イッパツマン』のシャレコーベバギー・シャレコーベダチョウとなる。もっとも、こっちは何回か逆転王に真っ二つにされているはずなのだが……
- 『イタダキマン』では竜子ちゃんの变化した姿デンデンメカがあるのだが……詳しくは作品の項目で。
- 『怪盗きらめきマン』ではワンダーブルとしてガイコッツ以来のシリーズ完走コアメカとなる(とはいえ、2クール24話なのだが)。