曖昧さ回避
- 「Virus」⇒ウイルスをさす言葉。ウイルスはラテン語に近い読み方で、バイラスは英語に近い読み方である。
- 上記単語を由来とする、ガメラシリーズに登場する宇宙怪獣。本稿で記述。
- ティンクル☆くるせいだーすの登場人物。
- 仮面ライダーWのドーパント。→バイラス・ドーパント
- テイルズオブリバースに登場する雑魚敵の総称。
スペック
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※クレジット表記上は、「ナレーター」。なお若山は、『大怪獣決闘ガメラ対バルゴン』でノークレジットでナレーターを務めた。
概要
イカのような姿をしたバイラス星人と呼ばれる宇宙人。
当初は黒い服を着た人間型の宇宙人にひき連れられており、ペットかモルモットではないかと思われていたが、実際には本体はこの怪獣であった。
全身銀色で、6本の触手が足のように伸びており、触手は自由自在に動かすことが出来、その表面には吸盤がついている。
頭部は三叉に分かれており、必要に応じて閉じることで槍のような鋭利な武器に変形させることが出来る。
顔は割と人間に近く、一対の目と口を持つ。目は瞼が下から上に閉じる。口は嘴のような形をしており、やっぱりイカのそれに似ている。
窒素が生命維持活動に不可欠だとされるが、書籍などでは酸素・水素・炭酸ガス・宇宙線など多様な条件で呼吸できるとされる。
動物らしい外見に反して知能は高く、「宇宙一優秀なバイラス人にとって、我々以外の者は全て不必要なのだ!!」と言い切るほどの自信家。知能指数はスーパーコンピューター並みのIQ・2500らしい。
宇宙船に乗って地球を植民地化しようと侵攻して来たが、一機目は宇宙空間でガメラの強襲を受けてなすすべなく撃墜される。
二機目に乗って現れたバイラスは、ガメラこそが地球侵略を阻む最大の障害と判断し、ガメラの排除を最優先にもくろむ。
そこで地球侵入後はガメラと戯れていた少年2人を拉致して彼らを人質にしてガメラを服従させ、洗脳装置を頭に埋め込んで自分の手駒にし東京を襲撃させる。
ガメラに地球を攻撃させ、人類の兵器でガメラを殺せない上に人質の少年達の事を重視した国連は降伏を決定し、人類を追い詰めた。だが捕まえておいた少年達の機転によってガメラの洗脳が解けてしまい、二機目の宇宙船を撃墜される。
母星にも帰還できなくなり、バイラス本体は何としても「ガメラを倒し、地球征服する」事を決意。分裂した自分の細胞を寄生させて操っていた、バイラス人(医者らしき男…黒い姿をした人間型宇宙人。下記参照)たちを全て自らの体に融合させ、32倍に巨大化。宇宙怪獣バイラスとなって戦いを挑む。
鋭い頭部で、ガメラの腹甲を貫くというショッキングな攻撃でガメラを倒したかに見えたが、ガメラはこれを受けてなお強靭な生命力を発揮して腹にバイラスを刺したままジェット飛行を開始、バイラスは身動きが取れないままガメラによって高高度まで引き上げられ、弱点である気温低下(北極生まれのガメラからすればバルゴンの冷凍液でもない限り痛くも痒くない温度)に耐え切れず体が凍り付いてしまう。
そして、それを見計らって今度は回転ジェットによる急降下落下に転じたガメラによって凍ったまま海面に叩きつけられ、粉々に弾けて死亡してしまった。
なお、絵コンテにはバイラスが人間を食べ(体内の人間達はまだ生きていて変身合成袋に収容されている)、触手の先端内部にコイルの様な器官を持ち、頭部からでは電撃状の光線を発射している場面があった(参照)。また、コイルの様な器官からは宇宙空間飛行発射線を発射し、頭部基部にはスーパーキャッチ光線放射袋が、その下には脳波コントロール装置貯蔵袋が存在している。他の資料によれば、ガンマ線を目から発射し、電撃や人間発狂光線を頭から発射するとされる。ダークホースコミックスによるアメコミ『ガメラ:宇宙の守護神』では実際に電撃を発射している。また、こちらではガメラや人間を一時的にマインドコントロールすることができる。
- バイラス人
バイラス本体が、自身の細胞を分裂させ、他生物に寄生させて操っていた手下。劇中では『黒服を着た、人間型の宇宙人』として登場。人間に寄生し、人間の肉体をコスチュームのようにして着込んで操っていた。腕が取れても、すぐに元に戻ってしまう。
当初はバイラス本体は檻に入れられていたために、正夫とジムはこちらのバイラス人たちが主人と思い込んでしまった。
本体で分裂元のバイラス星人を「ボス」と呼称。意志は分裂元とはまた別に存在している様子。また、正夫らの「怪獣(つまり彼らのボス)が暴れてる」といった嘘に全員あっさりだまされるなど、妙な部分で単純なところがある。
ガメラの洗脳が解け、宇宙船事体も破壊されて母星に帰還できなくなった際、ボスに首を刎ねられてバイラス星人の姿を現し、全員がボスに融合吸収されてしまった。
宇宙船
バイラス星人の宇宙船。劇中では「円盤」とも呼ばれた。
丸い蜂の腹のような黄色と黒の縞模様の球体五つを、ドーナツ状にパイプで組み合わせた、奇抜でエキセントリックなデザインをしている。
五つの球体下部から着陸脚を伸ばして着地する。また、非常時には球体がそれぞれ分離して飛行する事も可能。
球体を一斉に反転させ、その底面からガメラのジェット噴射を消火する黄色いガスを噴出する。
主力兵器として、電撃状の光線をガメラに発射した他、スーパーキャッチ光線という武器が装備されており、この光線が命中した標的は半透明のドーム状のバリアーの中に閉じ込められてしまい、さらに人間サイズの標的であれば円盤内に転送する事ができる。
また、「脳波コントロール装置」という、脳波を支配して生物を操る武器を搭載。これを射出してガメラの首の根元に打ち込み、バイラスはコントロール下において破壊工作に用いていた。
船内には音声認識タイプの万能コンピューターがあり、機体の操作から食事の支給まで全て音声で命令できる。また、特定の指示に対するセキュリティー機能も備わっており、武器の提供などバイラス星人にとって敵対的と見なされた命令をすると警報装置が作動する。
また、このセキュリティーにはある程度の予測機能も付加されている様子で、敵対的でなくとも、その可能性が示唆される場合は、それなりに対処もされる。
※劇中で正夫とジムが脱出のためにナイフを入手せんと、「デザートに皮付きリンゴ。皮むき用のナイフも付けて」と頼んだ際。警報は鳴らなかったが、代わりに「皮が剥かれて切りそろえられたリンゴ」が支給された(当然、ナイフも無し)。
しかし、船内のシステムの構造は意外なほど単純で、コンピューター内部の回路に相当する三角形のブロックを交換するとそれだけでコマンドの内容が反転してしまう。捕らえた子供たちがそうやってシステムを組み替えた結果、ガメラに下した人類に対する攻撃命令が、自分達への攻撃命令に置き換わってしまった。
ストーリー
昭和
『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』を参照
ダークホースコミックス
ギャオスのDNAを用いて女性マッドサイエンティストが作り出した怪獣軍団の一体であるが、実質的にそのマッドサイエンティストと共にメインの敵であった。
- 後年のオリジナルギャオスと怪獣軍団の関係にも似ている。
GAMERA-Rebirth-
⇒リバースバイラスを参照。
余談
- バイラスの名前の由来は「倍に増えていくから」で、当初の名前はゲッソーだった。
- バイラス人たちは、「シルエットに目だけが光る」という不気味な姿で登場する。この撮影時には、俳優のまぶたにアイマスクと豆球を貼り付け、台詞に合わせて点滅させて撮影した。このため演者たちは、豆球の熱でまぶたをやけどしたとの事。
- 劇中で正夫とジムは、バイラスの宇宙船内のコンピューターにサンドイッチとリンゴを支給させているが、それらは八角形に切りそろえられている。これは「バイラスの宇宙船内のイメージと統一するための演出」であり、脳波コントロール装置もまた同様に、宇宙船に合わせたデザインにされている。
- パチスロの『オオガメラ』では怪獣バトルというものがあり、他の怪獣達のなかで一番最後尾に立っており、彼が選ばれると大当たり確定の演出となる。
関連タグ
邪神イリス:バイラスがモデルの一つになっている。
ジーダス:当初は頭足類型の怪獣になる予定だったが、バイラスと被るため変更されたとされる。