シュバリエ「銀河皇帝メドー様!ファイブマンを使ってファイブマンを倒す。これこそが私の作戦だったのです!」
登場話数:第42話「カンフー魂」
概要
無数のヒルが寄り集まったかのような「ヒルギン」(※)の右半身と、アゲハチョウの如き翅を持つ「アゲハギン」(※)の左半身が一体化した個体で、右腕のヒルの口からエネルギーを吸収し、これを他者に与えるという能力を有している。
シュバリエはこの能力を利用し、ヒルアゲハギンが吸収した「Vチェンジャーエネルギー」をギンガマンに分け与えることで、彼等を「偽ファイブマン」に仕立て上げている。本物との差異として、ギンガマン特有のマフラーがそのまま首に巻かれていること、それに黒いマシンガンを武器にしていることが挙げられる。またどこから調達したかまでは定かでないが、作中ではホークアローに搭乗する姿も見られた。
(※ 資料によってはそれぞれ「ヒルラギン」「アゲハルギン」とするものもある)
作中での動向
度重なる作戦の失敗により、銀河皇帝メドーが夜叉の如き形相へと転じ、配下たちへの憤りを露わにする中、シュバリエは名誉挽回を期してファイブマン打倒の奇策を展開しようとしていた。
かくして、拳法家に扮してシュバリエがレミの前に立ちはだかると、これに随行したヒルアゲハギンも、シュバリエに応戦すべく変身しようとした彼女からVチェンジャーエネルギーを吸収。これをギンガイエローへと与えて偽ファイブイエローへと仕立て上げてみせた。
その偽ファイブイエローがレミを叩きのめし、さらに他のギンガマン達に自らを追わせてファイブレッド達をまんまとおびき出すと、ここでも先程と同様に彼等からエネルギーを吸収して変身を解除させ、残るギンガマンまでも偽ファイブマンへと変えて4人を追い詰めさせたが、傷付きながらもジープで駆けつけたレミによって、後一歩のところで止めを刺し損ねてしまう。
その後も街中で狼藉の限りを尽くす偽ファイブマンであったが、変身できない状態ながらも単身飛び出していったレミの奮闘で、偽ファイブレッドがギンガレッドであると露見。さらに残る4人も加勢したことで、偽ファイブマンも生身の星川兄弟の前にことごとく撃破されてしまった。そしてそのタイミングで、アーサーによってエネルギーチャージが完了したVチェンジャーが届けられ、ファイブマンは変身能力を回復することとなる。
シュバリエの命を受け、再度エネルギーを吸収しようとしたヒルアゲハギンはしかし、ファイブイエローの銃撃にあって右腕のエネルギー吸収口にダメージを受け、そのままスーパーファイブボールによって打ち破られてしまった。ゴルリン34号による吸収・巨大化後も、ファイブロボから超次元ソードを奪って善戦するも、ファイブロボがスーパーファイブロボへと合体するとそれも奪還され、最後はスーパーベクトルパンチの前に敗れ去った。
備考
デザインは大畑晃一が担当。左半身はアゲハチョウをモチーフとしつつも、そのまま付けるとマヌケだしシルエットとしても面白くないことから、「翅に見えて全く翅ではない」シュルレアリスムな形にアレンジされている。
また、これまで大畑が手掛けた個体とは異なり、ヒルアゲハギンは半身同士を金具で止めるのではなく、右半身のヒルの皮膚が左半身にへばりつくような処理とされている。大畑曰く、この処理についてはあまり金属物を付けると痛々しいということから、デヴィッド・クローネンバーグの映画にも見られるような「くっつかないはずのものが有機的にくっついて一つの形に融合する」感じを意識していたのではないかと、後に振り返っている。それと同時に「ある意味ラストの一体で合身銀河闘士の正しいやり方に気がついたところはあるかも知れない」とも語っている。
関連タグ
ヒルドリル:『鳥人戦隊ジェットマン』に登場する敵怪人の一体。こちらもモチーフにヒルを含んでいる他、登場時期や一部の能力についても近似点が見られる