「破壊しなさい!」
概要
サカキに次ぐロケット団最高幹部の一人。邪悪なるポケモンの使い手として知られる。ロケット団史上最強の能力を持つと言われ、普段は仮面をかぶっており、通称「悪の仮面」と呼ばれている。
仕事中、彼は「ガレオス」という巨大な飛行船に乗り、あらゆる手段を使ってセレビィを捕まえようとした。
捕まえたポケモンを巨大化・凶悪化する効果を備えたダークボール(後にゲーム本編で登場する同名のボールとは別)で地元のハンターが捕らえたバンギラスを強奪し、捕獲されたバンギラスは元々のサイズから数倍に膨れ上がった(ハンターにはボールを使わずに捕獲された為野生扱いだったものと思われる)。
執拗な追跡の果てにセレビィの捕獲に成功すると、その強大な力を振るい森を破壊し始める。それを見ていたムサシからセレビィをサカキに届ける事を催促されると、彼は野心家の本性を晒し、最強の力を手に入れたからサカキに従う必要はないと拒絶。ロケット団への裏切りを宣言する。
結局セレビィはサトシの抵抗によって奪還され森の住人やポケモンたちに追い詰められてしまう。その際仮面が外れ手持ちポケモンもいなかったため、彼らに許しを請うたが当然の如く許してもらえなかった。そのシーンにおける内気で小心者な彼の姿は、彼が犯した残虐行為と悪行を考えると非常に大きなギャップがあり、視聴者に特に強い印象を残すこととなった。
そのため身につけていた仮面は彼の本性を隠すための道具だった事が推測できる。
手持ち
詳しくはバンギラスの項目にて。
物語開始時点でビシャスの手持ちだった。ひっかくでバンギラスの檻を破壊し、ビシャスに捕獲させた。
ハッサムと共に繰り出され、ユキナリのリザードと対決。スピードを活かし、苦手なかえんほうしゃも容易く回避するが、リザードに近付いた所にずつきを浴びせられて敗北した。
ニューラと共に繰り出され、ベイリーフと対決。
かげぶんしんとメタルクローでベイリーフを苦戦させるが、ユキナリのアドバイスで心眼を使ったベイリーフに正体を見破られ、はっぱカッターに怯んだところをつるのムチで倒される。相性的に有利だっただろ(ヒノアラシ出さなかったサトシもサトシだが…)…と思いたいが、当時のソフトはむしタイプがほぼ戦力にならない状況だった為強引に切り抜けたのだろう。敗北後は岩に縛り付けられてしまった。最終的に野生に帰ったと思われる。
いつ捕獲したのかは定かではないが、ハンターの手持ちにストライクが確認できる為、彼から奪った可能性も否定できない。
余談
劇場版ゲストキャラは、ザンナー&リオンの姉妹やバトラーなどの悪役も含め、後のポケモン映画作品のエンディングに少しだけ登場するカットがあったが、彼の登場は無かった。
事件後、組織への謀反が露見したのかは定かではないが、この作戦の失敗を機にロケット団をクビになった模様。TV本編でのサカキとジンジーの会話から、この手の悪の組織に付き物の「用済み、もしくは役に立たないと判断した構成員を抹殺する」という風潮自体はロケット団でも同様にあるようだが、ビシャスはあくまで解雇と表現されている。曲がりなりにも最高幹部であった彼に組織側が敬意を表して命だけは奪わなかったのか、森の住民達に捕まった彼の居所を組織が掴められていないのか、様々な憶測がなされている。
なお劇中で彼がサトシの手を踏みにじるシーンがあるが、劇場版ポケットモンスター2001完全ガイドのコミックでは強烈な左ストレートでサトシを殴り飛ばすシーンに変わっている。
また、オリジナルサウンドトラックの9曲目に「ビシャスのテーマ」(作曲・編曲:宮崎慎二)が収録されている。
ビシャスのテーマ
関連タグ
ポケモン ポケットモンスター ロケット団(アニポケ) 時を超えた遭遇
バンギラス ハッサム ニューラ セレビィ セレビィゴーレム ダークボール ガレオス
コーダイ…同じくセレビィを狙う劇場版の悪役。利己主義な本質でセレビィの森を襲う点も共通する。
ビワ…同じく仮面を被った敵役。ただし、フェイスペイントであるうえ、根は善良。
ザオボー…同じく下克上を目論んで反乱する悪役。ただし、話によっては改心する。
ポケモンハンターJ、ジャービス、ゼッド博士…同じく特定の物を手に入れる為に違法な手口を使い、ポケモンを殺しかけた悪役でアニメオリジナルキャラ。最後は皆ビシャスと同じように因果応報な終わりを迎えた(3人の内、Jはポケモンの攻撃を喰らって命を落としている。)。
ビート、クロス…同じく特定の物を手に入れる為にポケモンに悪事を働かせてポケモン或いは人間を殺しかけた悪役(どちらも自己主義のためには手段を選ばない凶暴性を備えるところはコーダイを彷彿とさせる)。ただし最後はビシャスと違い主人公と和解した(ビートに至っては人間には悪辣であれどポケモンには最初から優しい)。
パキラ…同じく悪の組織から離脱している悪役(とはいっても離脱のはアニメ本編のみで、最終的にサトシ達の味方をしていた)。
デデデ陛下…同社のゲームをベースにする同じ年のアニメで環境破壊を一時的に目論んでいた。彼の暴言によって「環境破壊の代表格というべきアニメ及び任天堂キャラの座」を公開から僅か3か月程で奪い去られてしまう。