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前後のストーリー


予告編集

残り3時間、最後まで地球を守ろうとするブライ

そして、それぞれの戦いを強いられる5人

急げ、ゴウシ、ダン!

ブライの命は君達に懸かっているのだ!

恐竜戦隊ジュウレンジャー『ブライ死す…』





概要編集

恐竜戦隊ジュウレンジャー第42話のサブタイトル。1992年12月11日放送。

残りの命を全て使い切りブライの殉職回となった。

追加戦士の初の殉職回となった。


なお死亡することは次回予告で壮大にバラされた。



話の流れ編集

ドーラガンサクドラゴンシーザーの戦いの影響で重傷を負って気絶した耕太少年を抱え、病院へ連れて行くブライ。

程なくしてゲキが耕太の病室を訪れる。しかし……


「帰ってください!」

ブライ「お願いです。一目で良いですから、耕太君に会わせてください!お願いします!」

母親「帰ってください!お願いです…。帰ってください。あなた達のせいで、耕太はあんな事に…帰って!」


ブライが耕太の母親から面会謝絶されていた。その時、病床の耕太が「ブライお兄ちゃんは悪くないんだ。入れてあげて」と口を開く。ブライは病室に入ると、耕太に自身のダイノメダルを手渡す。


耕太「(息も絶え絶えに)ありがとう…、お兄ちゃん…。でも、楽しかった…。ドラゴンシーザーの、頭に乗れて…。また、乗りたいなぁ…。」


ブライは「君が元気になったらまた乗せてあげるよ」と約束するが、耕太は容態が急変。


(この時計が14時を指した時、俺は死ぬ…)と思い時計を見ると12時45分。その14時まであと1時間15分が迫っていた。ブライはゲキに「俺は生きてお前と一緒に暮らしたい」と告げると、ゲキは「ゴウシダンが命の水を取りに行っている。そうしたら兄さんもあの子も助かるかもしれない」と話す。その話をしているうちに時計は13時を指し、ブライの命は後1時間に迫る。

その頃、ゴウシとダンは命の水の壺を発見するが、壺を持っていた彫像が動き出し2人に襲い掛かる。変身できず生身で戦う2人であった。


ゲキとブライはドラゴンシーザーがドーラガンサクの化けた偽大獣神と戦っているビル街まで駆けつけると、ブライがドラゴンシーザーのコックピットに搭乗。ゲキ、ボーイメイの前にもグリフォーザーゴーレム兵が現れ、3人は生身のまま戦う。


ドーラガンサクはドラゴンシーザーの攻撃を受け元の姿に戻ると、今度は剛龍神守護獣ティラノザウルスに化け、反撃されては元の姿に戻った。


13時45分。ジュウレンジャーが生身で苦戦する中、耕太は懸命にドラゴンレンジャーのダイノメダルを握りしめる。


ゲキ「神よ、これで良いのか!? 俺達は懸命に戦っている!人の命を救うために!地球を守るために!それなのに、まだ俺達を試すつもりか!? 守護獣達よ、現れてくれ!!」

ブライ「俺の命はどうなっても良い! でも…耕太君の命を、地球を救いたいんだ! 神よおおおお!!」


その叫びが守護獣に通じたのだろうか、耕太の手の中のメダルが光り輝き、ブライはドラゴンレンジャーに変身する。ドラゴンレンジャーは最後の力を振り絞るかの様に大獣神の名を叫ぶと、地割れの中から大獣神が出現しゲキ達5人も変身する。


ブライ「ゲキ!一気に究極大獣神になって、ドーラガンサクを叩き潰すんだ!!」


そして残り時間1分というところで究極大獣神となり、ドーラガンサクを倒した。


その時、時計はちょうど14時を指し、ドラゴンレンジャーは苦しみ出すと姿を消した。

一方、マンモスレンジャートリケラレンジャーも彫像から壺を引き離すことには成功したが、壺は泉に落ちてしまった。

その時、壺を守っていた彫像が女神の姿になり、2人に「ドラゴンレンジャー・ブライの寿命は既に尽き去りました」と告げる。

女神は命の精霊クロトに姿を変える。そして…


クロト「ブライお兄ちゃんは、一度死んで蘇った戦士。これ以上私達神でも、どうする事もできないわ」


告げられたのは無情な真実。

そもそもブライは眠りの間に一度死んでおり、大獣神を完全に復活させるための6人目の戦士として、神の願いを受けたクロトがかりそめの命を与えただけの「命ある死者」。

死んだ人間は生き返らない。死者であるブライには、最初から命の水は無意味なものだったのだ。

ならば自分たちは、仲間を窮地に立たせてまで何のためにここに来たのか、一体何のための試練だったのか。


ダン「ひでぇよ…。そんなのねぇよ!」

ゴウシ「守護獣たちよ…。何のために俺たちはここまで戦って来たんだ!?」


絶望するゴウシとダンに、クロトはブライの最後の願いを叶えるためにと命の水を分け与える。

命の水とドラゴンレンジャーのメダルの力があれば耕太の命と、ブライの魂を救うことが出来ると伝え、クロトは姿を消した。



同じ頃、ゲキ、ボーイ、メイは砂浜に打ち上げられていたブライを発見し駆け寄る。


ブライ「俺は、幸せだった…。長い眠りから目を覚まし、短い時間だったが、弟のお前や、ジュウレンジャーの仲間達と、一緒に戦えたことを…」

ゲキ「そんなこと言わないでくれ、兄さん!今にも、ゴウシとダンが水を持って来る!だから…」

メイ「そうよ、諦めないで…!」

ブライ「いや、良いんだ…それより、その水が来たら、あの子に…、耕太君に、飲ませてやってくれ…!」


ここでブライはドラゴンレンジャーに、ゲキはティラノレンジャーに変身し、ドラゴンレンジャーは自身のドラゴンアーマーとレンジャーアームレット、そして獣奏剣をティラノレンジャーに託す。


ブライ「ゲキ…。最後まで、地球を守り、子供達を守ってくれ…! 頼む…!」


そう言い残し、ブライはついに事切れた。

命尽きるその時まで、ジュウレンジャーとして地球の命を守る使命を果たした彼を、クロトが遠くから見守っていた。


クロト「ブライお兄ちゃん……お兄ちゃんの使命は終わったわ。さぁ、永遠の世界へ、旅立つのよ……!」


命の精霊の導きを受け、ブライの遺体はその場から消える。ボーイとメイが泣き崩れる中、ゲキも兄から託された獣奏剣を手に泣き叫ぶ。

ゴウシとダンは耕太に命の水を飲ませ回復させるが、彼が握りしめていたメダルはブライの死と共に消滅。

ブライに何かが起きたことを悟った耕太は狼狽するが、既に全ては終わっていた。


一方、ブライの魂はあの夢と同じように死神の人力車で運ばれる。停車場にはもう耕太の姿はなかった。

彼の命が救われたことに安堵の笑みを浮かべたブライは、光差し込む道の先、永遠の世界へと旅立って行った。


ゲキは夕暮れの海に向かって「兄さん」と何度も叫び、獣奏剣を涙ながらに奏でるのであった…。


余談編集

  • 前々作『地球戦隊ファイブマン』第32話「学、死す!」、前作『鳥人戦隊ジェットマン』第18話「凱、死す!」に続き、サブタイトルに「死す」という語句が入っている。ただし前者は「一度は死亡したものの怪人の能力でなかったことに」し、後者は「この時は結局死ななかった(後々死亡するのはまた別のお話)」ため、必ずしもサブタイトルだけでブライの死が確定したとは言えないのだが、本話では文字通り落命してしまっている。
  • 本話中(正味19分)ゲキが「兄さん」と言った回数は43回。命が尽きゆく兄をどれほど思っていたことか。
  • ニコニコ動画でジュウレンジャーが公式配信された際はEDでは「勇気があればなんでもできる」というフレーズに対して、「ん?今何でもできるって言ったよね?」といったネタコメントがされるのがお決まりのパターンだったのだが、本エピソードに限っては前述の内容から「じゃあ、兄さんを生き返らせてくれよ!」という視聴者の悲痛な心の叫びとも言えるコメントが流れていた。

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恐竜戦隊ジュウレンジャー

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