ホキ800

ほきはっぴゃく

ホキ800は日本国有鉄道及びJRに在籍するバラスト散布用ホッパ車である。

概要

1958年から1974年にかけて1066両(ｵホキ800～ｵホキ1760・ｵホキ1773～ｵホキ1877)が製造された、主にバラストの散布に用いられるホッパ車(貨車)。後述のホキ700形の改良版として線路間にもバラストが散布できる構造になっている。

1967年度に新幹線用の931形12両がホキ300と台車を交換し編入されたものが、ｵホキ1761～ｵホキ1772となっている。

現況

各JR旅客会社に計815両が承継され、2020年4月時点でJR東日本とJR西日本に計176両が在籍する。なお、それ以外のJR各社では全廃された。

譲渡車

名古屋鉄道

2001年にJR東海から1035, 1741, 1746, 943, 942, 910の6両を譲受してホキ80形81～86とした。2010年に台車をTR41CからTR214に交換している。

EL120導入に伴う総括制御回路を増設する改造を行った。

なお、他に瀬戸線に配属されたJR東海の譲渡車945を改番した87が在籍したが2007年の喜多山検車区移転時に廃車された。

弘南鉄道

1988年に国鉄清算事業団から1245と1246の2両を譲受した。1245は弘南線、1246は大鰐線に配属されている。

八戸臨海鉄道

2002年に東北新幹線が八戸駅まで開業したときに1734, 1738, 1758, 1759の4両を譲り受けている。

小坂鉄道

1987年に国鉄清算事業団から909の1両を譲り受けた。2009年の廃止後は廃車となり、小坂鉄道レールパークで保存されている。

上信電鉄

1988年にJR東日本から1783を譲り受けて801とした。

関東鉄道

入線年不明の956と1127が存在していたが、2021年に後述の小湊鐵道へ譲渡された。またグループ会社の鹿島鉄道(2007年廃止)にも元番号不明であるが2両存在し、801〜802としていた。

小湊鐵道

2021年に関東鉄道の956と1127を譲り受けたほか、2024年にはJR東日本より1634と1636を譲り受けている。

伊豆箱根鉄道

1988年に国鉄清算事業団から1775〜1778の4両を譲り受けて801〜804とした。すべて駿豆線の所属である。

大井川鉄道

1998年にJR東海から986と989を譲り受けた。

遠州鉄道

2000年にJR東海から988, 993, 995を譲り受けて801〜803とした。

富山地方鉄道

1988年に国鉄清算事業団から1749を譲り受け82とした。同社には自社発注の81がすでに在籍していたため、この番号になった。

のと鉄道

移籍年は不明だが、1748が車籍なしの保線機械として黄色一色に塗装されて使用されている。

島原鉄道

移籍年ならびに元番号は不明だが、801と802の2両が在籍していたことが確認できる。

前身および派生形式

ホキ700

1957年から1959年にかけて55両(ｵホキ700～ｵホキ754)が製造された。JRには承継されず1986年に全廃された。

新幹線931形

1962年から1977年にかけて1〜126の126両が製造された。当初は3000形を名乗っていたが、1964年に現在の形式となった。前述の通り79〜116のうちの12両がホキ300と台車を交換してホキ800に編入されている。この他、3両が散水車の936形(1979年全廃)に改造された。JR東海とJR西日本に計95両が承継されたが、2002年までに全廃されて一部が機械扱いとなった。

東武鉄道ホキ1形

1962年から1969年にかけて計10両が落成した。東武鉄道の全範囲で運用されたが、1990年までに全車が廃車された。

廃車後は2両ずつ秩父鉄道、上毛電気鉄道、茨城交通(現在のひたちなか海浜鉄道)の3社へ譲渡され、上毛電気鉄道のものが軌陸車へ代替されて除籍された以外は現役である。このうちひたちなか海浜鉄道のものは入籍されておらず、機械扱いで使用されている。譲渡から漏れた4両は解体されている。

近江鉄道ホキ10形

1985年から1986年にかけて3両(ホキ11～ホキ13)が近江鉄道彦根工場にて製造された。

ホキ12は2019年1月に廃車となり、現在はホキ11及びホキ13の2両が在籍する。

※随時追加よろしくお願いいたします。

保存車

ｵホキ1382:那珂川清流鉄道

※随時追加よろしくお願いいたします。

模型化

NゲージがTOMIXより2両セットで発売されている。

関連項目

ホッパ車