「どうだあ!! 真の力を手にしたワガハイの力は。1マイル離れた悪をも倒す! 人呼んで『ワンマイル・アーツ』!! 星(セイッ)!!」
概要
見えざる帝国の精鋭部隊「星十字騎士団」の一員で、ユーハバッハから「S」の聖文字を与えられている。
星マークが刺繍された覆面とチャンピオンベルトを着用した2mの大男。付き人のジェイムズ(メイン画像右)を連れている。
人物像
一人称は「ワガハイ」。
目立ちたがり屋な性格で「正義のヒーロー」を自称しているが、その言動は極めて上から目線かつ独善的であり、お世辞にもヒーローとは断じ難い。
「悪党」の顔など一々覚えない主義で、一度倒した阿散井恋次が復活して対峙した際には名を忘れていた。
実際、旗色が悪くなると「正義とか悪とかもう関係ねえ!!!」とヒーローキャラを捨ててしまっており、ただヒーローごっこに酔いたいだけの「自分の邪魔するヤツは皆殺し」の暴漢が本性な小物に過ぎない。
それ故、自分より明確に強い者に逆らう気はなく、後継者の件に納得いかずにユーハバッハから直接聞こうとしたバズビーに対して「よせ! やめておけ!!」と諫める一面を持っている。
能力
- 聖文字"S"【英雄】(The Super Star)
敵の攻撃を受けて倒れる度に相方のジェイムズからの声援で、復活とパワーアップを繰り返す能力。
傷やダメージの回復も可能で、破れた鼓膜を再生する為に能力を使った描写からも分かるように、実際に声援が聞こえたかどうかではなく声援を受けた事実がこの能力の肝と思われるが……。
- 滅却師完聖体(名称不明)
星形の光輪と、スーパーな彼を想起させるようなマント状の翼をまとうが、名称、能力は全て不明。作中の描写では敵を一掃するビームを放つぐらいしか分からない。
このビームを食らった者は遺体すら残らず消滅する模様(食らったジェイムズの描写より)。
単純に身体能力及び滅却師としての戦闘能力の底上げ、あるいは即座に強化復活の最大値まで肉体をカンストさせる能力なのかも知れない。
技
- スター・フラッシュ
マスクから星形の光線を放つ必殺技。ローズを一撃で倒す威力を誇る。
- スター・殺人パンチ
マスキュリンの怒りに応じて星の紋様を浮かばせた拳によるパンチ。マスキュリン曰く「通常の10倍の威力」。ラッシュも可能。
しかし修行後の恋次に片手で受け止められ「殺『人』パンチじゃ死神は殺せねぇか」と思いっきり煽られた。
ラッシュする時の掛け声は「殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!!!!」(殺は"ころ"と読む)
アニメではスターパワーアップ後に行っており、掛け声も流石にマズかったのか下記の「星」の方になっている。
- スター・ドロップキック
普通のドロップキックだが、修行前の恋次を吹き飛ばして尸魂界では完治不可と言われる程の重傷を負わせる威力。
- スター・イーグルキック
普通の飛び膝蹴りだが、拳西を吹き飛ばす威力。
- スター・ヘッドバット
普通の頭突きだが、拳西に少なくないダメージを与えた。
- スター・ロケット・ヘッドバット
スター・ヘッドバットの強化版。ロケット頭突き。
アニメではカットされた。
- スター・ラリアット
強烈なラリアットを放つ。
その後のワンマイル・アーツと呼ばれるラッシュ時の掛け声は「星星星星星星星星星星星星星☆☆☆☆!!!!」(星は"せい"と読む)
- スター・フラッシュ・スーパーノヴァ
完聖体となった状態で繰り出すマスキュリン最大最強の必殺技であり、前述のスター・フラッシュの強化版。
天空に描いた五芒星より巨大な星形の光弾を放つ。(アニメ版では発射の際の動作がボディプレスのようになっており、よりプロレスラー然としたイメージが強くなった。)
その威力、範囲はスター・フラッシュの比ではないが、修行後の恋次には全く通用しなかった。
活躍
第一次侵攻では、朽木白哉の攻撃で負傷したエス・ノトの下に駆け付けようとするが、白哉が予め床下を崩していたため下層に落下してしまう。
白哉を倒したエス・ノトに対して卍解を使おうとした恋次をドロップキックで倒した。
ユーハバッハからの情報(ダーテン)をちゃんと読んでいなかったため、副隊長である恋次が卍解を使えるとは知らず、卍解を奪わなかった。
第二次侵攻では、檜佐木修兵、斑目一角、綾瀬川弓親に不意打ちを仕掛けて倒す(アニメ版では、原作にはなかった斑目達との戦闘シーンが追加され、純粋なパワーではマスキュリンが上回っていたが、檜佐木の風死で動きを封じられている隙を斑目と弓親に突かれて敗北するも、泣き縋るジェイムズの言葉を受けて、「スーパースターには第2ラウンドがある!!」と復活。斑目に「一本勝負だっただろうが!」とツッコまれるも、聞く耳を持たずに即座に再戦して3人を圧倒した)と、そこへ駆けつけた六車拳西とローズと交戦。
拳西の卍解『鐵拳断風』の怒涛のラッシュに倒れたかに見えたが……
ジェイムズ「そんな…負けないで下サイよ! ミスター! ミスターああああああ!!」
マスキュリン「ワガハイは”S”! 英雄(The Super Star)マスク・ド・マスキュリン!!! 声援こそがワガハイの力である!!!」
と叫びながら即座に回復とパワーアップをして、拳西とローズを殴り飛ばす。
起き上がった拳西は再びマスキュリンに攻撃をしかけるも、更なる応援によりマスキュリンは鐡拳断風を片手で受け止められるほどパワーアップし拳西を圧倒。「カウントを取るまでもない」というほどに戦闘不能の状態にした。
しかし、交戦している隙にローズがジェイムズを真っ二つにし、更に卍解『金沙羅舞踏団』を発動。
水と炎による攻撃に苦戦を強いられてしまうが、ローズが「音楽を聞かせることにより相手に攻撃する」自身の能力を解説してしまったために「自身の鼓膜を潰し聴覚を失って能力の支配から逃れる」で対処され、隙を突いて『スター・フラッシュ』でローズの胴体に風穴を開けて倒した。(実際はローズが動揺して卍解の攻撃を止めた隙をついただけの可能性がある)
ローズに止めを刺そうとしたが、零番隊の下で修行を積んで真の卍解を会得した恋次にそれを阻止され、そのまま恋次と対決。
復活したジェイムズの声援を受けて、更にパワーアップした状態で技を繰り出すも通じず、逆にジェイムズは細切れにされ、マスキュリンも胴を深く斬られる。
それでもマスキュリンは持ち応え、細切れになってもお構い無しに復活し大量に増えたジェイムズから4度目となる応援を受ける。
「がんっがんっがんばれ」「SU SU SU すーぱー STAR!」「がんばれがんがんスーパースタタター」
「ぬっ…ぬうおおおおおおおお!! エナジイイイイイみなぎるぅぅうううううう!!!!」
強化によってかマスクのデザインが変わり、軍服を破り捨ててパンツ一丁になった。(アニメ版では互いに小手調べする戦闘シーンがカットされ、恋次の攻撃によってマスクに傷をつけられた事に怒り、即座に本気を見せた。)
恋次をラリアットで吹っ飛ばし、続けて猛烈なラッシュを浴びせて、更に完聖体を発動。
スター・フラッシュ・スーパーノヴァでジェイムズ諸共恋次を消し飛ばしたかに見えたが、恋次は真の卍解『双王蛇尾丸』で防いでいた。
そのまま得意のインファイトに移行するも全く通じず、完全に力負けをして逆に腕を折られ、投げ飛ばされてしまう。
「くそがっ…くそがっ…くそったれがあああっ!!! スターの左腕をへし折りやがって!! 絶対に許さんぞ三下がァ!!!」
「正義とか悪とかもう関係ねえ!!! ブチ殺す!!!!」
遂にキャラ崩壊するほど激昂して恋次に飛び掛かるが、蛇尾丸に胸を貫かれた挙げ句『蛇牙鉄炮』で全身を消し炭にされて敗れ去った。
アニメでは上記の台詞を言う際に空中でみっともなくジタバタしており、より小物感が強調された。
尚、恋次は終始「悪党」を自称しながら戦ったが、(完聖体のマスキュリンのマスクがヒールレスラー風に変わっていたことも相まって)恋次の態度の方がよっぽどヒーロー然としていたのは皮肉な結末だった。マスキュリンの最期にも「燃え尽きたか、本望だろスーパースター」と呟いている。
余談
- マスキュリンの死亡後、ユーハバッハが「ジェイムズが死んだか」と口にしていた為、ファンの間では「本体はジェイムズなのでは?」と話題になっていたが…(詳細はジェイムズの記事を参照)
- 上記のようなかなり厄介な敵だったからか作中ではマスキュリンが自身の広範囲攻撃の巻き添えでジェイムズを一掃してしまったものの、恋次に苦戦して激昂していたために精神的にもジェイムズを復活させる余裕が無く、そのまま彼に倒されるという何とも自業自得なシナリオになった。
- その恰好と作中でのジェイムズとのやり取り、そして逆に個性となるほど底の浅い性格から、一部のファンから謎の人気を得ている。