概要
「ミニオンズ(原題:MINIONS)」の続編。原題は『Minions: The Rise of Gru』
1970年代のアメリカを舞台に、最強最悪のボスに仕えることが生きがいのミニオンたちが、なぜ悪党になることを夢見るひとりの少年グルーをボスに選んだのかが描かれる。
2020年7月3日に全米公開予定だったが、新型ウィルスの影響でイルミネーションがフランスのスタジオを閉めたため、完成が間に合わなくなくなり、公開は2021年7月に延期になった。その後さらに延期されてファンをやきもきさせたが、2022年7月15日に日本公開した。
映画公開に先駆けて、登場キャラクター(新キャラ・オットーを含めた)をあしらったグッズ展開がされている。
ストーリー
前作で怪盗グルーと出会い、彼に仕えることになったミニオンたち。ミニオンたちとグルーは楽しく暮らしながらプチ悪事に勤しんでいた。
ある日、グルーは憧れの悪党チーム「ヴィシャス・シックス」のメンバー募集の面接を受けるが、子供という理由でバカにされ落とされてしまう。しかし生来の悪党気質から、秘宝「ゾディアック・ストーン」を盗む形で意趣返しを果たす。
グルーはゾディアック・ストーンと引き換えにヴィシャス・シックスの一員に加えてもらおうとするが、ミニオン・オットーはグルーから預かったゾディアック・ストーンを、自分が一目惚れしたおもちゃ(ペットロック。当時のアメリカで流行っていた。)と勝手に交換してしまう。
当然激怒したグルーはミニオンたちにクビを言い渡し、一人でゾディアック・ストーンを取り戻しに出かけるが、後を追いかけたケビンの目の前で何者かに誘拐されてしまう。
かくして、グルーを救う為ミニオンの奮闘が始まった。
登場人物
- ケビン
声:ピエール・コフィン
二つ目で頭頂から飛び出た逆毛が特徴の長身のミニオン。面倒見のいい性格。ミニオンのリーダー格として、さらわれたグルーを助けるために奔走する。
- スチュアート
声:ピエール・コフィン
真ん中分けのヘアスタイルの一つ目のミニオン。ニヒルな性格。グルー救出のためにケビンやボブと共にサンフランシスコに向かう。
- ボブ
声:ピエール・コフィン
オッドアイで毛の生えていない小柄なミニオン。テディベアのティムを大事にしている。甘えん坊な性格。ケビンやスチュアートと共にグルー救出のためにサンフランシスコに向かった。動物好きでカイルやヒナ(ゾディアック・ストーンの力で変身したスチュアートが生んだ卵から孵ったヒナ鳥)にも優しく接する。
- グルー
声:スティーヴ・カレル 吹き替え:笑福亭鶴瓶
ミニオンたちのボス。小学生。ミニオンたちと共に悪事に勤しんでいて、ヴィシャス・シックスの悪党たちからゾディアック・ストーンを盗むなど、幼い少年だが怪盗として活躍している。
- オットー
声:ピエール・コフィン
本作初登場のミニオン。チョンと立った髪の毛と歯列矯正が特徴。太った体型の二つ目のミニオン。しゃべりだしたら止まらない性格で、ケビンからはウザがられているが、本人はまったく気づいていない。
グルーから預かったゾディアック・ストーンを自分の一目惚れしたペット・ロックと交換してしまったために、事態の悪化を招いてしまった。
- グルーの母
声:ジュリー・アンドリュース
グルーの母。グルーに対してはそっけなく放任主義で、自分の趣味に勤しんでいる。グルーが誘拐されて家にいないことにも、まったく気づいていなかった。グルーからも「ママなら金(身代金)を払って俺を差し出す」とまで言われていた。ミニオンたちにもタッパーのマルチ商法をさせてこき使っている。
声:アラン・アーキン 吹き替え:市村正親
グルーが憧れる悪党。ヴィシャス・シックスの創設者でリーダーだったが、ベル・ボトムたちにゾディアック・ストーンを奪われたあげく追い出されてしまった。ゾディアック・ストーンを奪い返そうとグルーを誘拐するが、やがてグルーと意気投合して彼の師匠になる。
- マスター・チャウ
中華街で針診療を営む女性。カンフーマスターでもあり、ケビンたちを助けたことで、カンフーを教えてほしいという願いを聞き入れてカンフーを教えた。
声:タラジ・P・ヘンソン 吹き替え:尾野真千子
ヴィシャス・シックスのメンバー。ワイルドナックルズからゾディアック・ストーンを奪って追放して、自身が新リーダーになった。アフロヘアとベルボトムが特徴。
声:ジャン=クロード・ヴァン・ダム 吹き替え:大塚明夫
ヴィシャス・シックスのメンバー。右腕がロブスターのはさみになっている。
ヴィシャス・シックスのメンバー。ローラースケートでのスピンキックが得意。
声:ダニー・トレホ 吹き替え:立木文彦
ヴィシャス・シックスのメンバー。大きな体と巨大な鉄製の手を持つ。
声:ルーシー・ローレス/RZA 吹き替え:田中真弓
ヴィシャス・シックスのメンバー。修道女の格好をしたヌンチャクの使い手。
- バイカー
吹き替え:宮野真守
オットーがゾディアック・ストーンを交換した少年の叔父。少年からゾディアック・ストーンを譲り受けた。バイクでツーリングに出かけたところ、自分の後を追ってきて行き倒れたオットーに気づいて助けた。ゾディアック・ストーンを欲しがるオットーにゾディアック・ストーンを気前よくプレゼントして、さらにオットーをサンフランシスコまでバイクで乗せていってあげた。
- ネファリオ博士
声:ラッセル・ブランド
ヴィシャス・シックスの受付をしている男性で、表向きはレコード店の店員。優秀な科学者でもあり、グルーに自分の発明品を与えた。エンディングでグルーにスカウトされて仲間になった。
- 少年
バイカーの甥。オットーがゾディアック・ストーンを交換した相手。やって来たケビンたちにゾディアック・ストーンを「叔父さんにあげた。叔父さんに似合う」とバイカーにあげたことを話した。
- グランドスタッフ
吹き替え:LiSA
空港の受付嬢。チケットをお菓子(ボブが取り出したお菓子やガラクタ)で買おうとしたケビンたちを冷たくあしらった。
- ワイルド・ナックルズの子分
吹き替え:鈴木拡樹
ワイルド・ナックルズに仕える3人組。カンフーの達人。屋敷に侵入しようとして失敗したケビンたちを追いつめてボコボコにするが、カンフーマスターであるチャウにはかなわず圧倒されて敗走した。その後、給料未払いの件もあって働くのが嫌になったのか、3人一緒にワイルド・ナックルズの元を去った。
余談
- 「ヴィシャス・シックス」の呼称は、ドリームワークスのメガヒットシリーズである『カンフーパンダ』の準主役である「フュリアス・ファイブ達」を意識した呼称になっていると海外では指摘されている。ヴィランが東洋龍や虎や毒蛇やキンシコウに変化したり、「内なる平和」に言及している点もこれを示唆している。また、ミシェル・ヨーはどちらのシリーズでも声優を務めている。