ルーク(仮面ライダーギーツ)
るーく
『仮面ライダーギーツ』に登場する怪人・ジャマトの中でも高い能力を持つルークジャマトの一体。
ジャマーガーデンにて仮面ライダーシローコアIDを肥料に生まれ、アルキメデルによって「ルーク」と名付けられた。
ウツボカズラと城壁が混ざったような頭部と屈強な身体を持ち、左腕はウツボカズラと同化した不気味な形状をしている。また、頭部の口部分にはチューブのようなピンク色の蔓生えている。
後に、仮面ライダーシローの変身者だった豪徳寺武の姿とガーデニングスタイルの衣装を着た彼に擬態するようになる。
生まれたばかりでありながらアルキメデルの右腕となるべく育成されたため、最終戦まで生き残った仮面ライダーを追い詰めるほどの戦闘力を持つ。ジャマト語を話さず、恐らくIDコアから受け継いだ豪徳寺の話した言葉(日本語)か獣のような雄叫びしか発さない(とはいえ「ジャマトヲ救ウノガ俺ノ使命」と豪徳寺の台詞を改編する形で自分で喋ることも僅かながら可能だが、終始片言で彼の台詞を引用するBotのような事になっている)。
ただし、豪徳寺の姿に変身して油断を誘うなど狡猾な戦法を取ったりアルキメデルの仕事を手伝うシーンもあるため、言語能力の取得が不充分なだけで知能自体はかなり高い部類に入る。
また、人命救助を優先していた彼のIDコアを栄養源にしたためか仲間意識が強く、劣性に陥った他のジャマトの援護をする場面も多い。
他のジャマトと違い、豪徳寺武と同じ姿の人間態になることができるが理由は不明(豪徳寺がかなりの実力者だったため、強さに比例しているのだろうか)。
特殊能力を持たない代わりに擬態能力と近距離での戦闘に特化しており、無数に生やした蔓を武器に打撃や拘束を得意とする。
左腕から強烈な赤いエネルギー波を放つことが可能で、ビルを半壊させるほどの破壊力を持つ。
謀略編における最終戦「戦艦ゲーム」にてジャマトライダーと共にラスボスが暴れている街に出現。パワーファイトを得意とする仮面ライダーバッファ・ゾンビフォームと真正面から殴り合えるなど互角の戦いを繰り広げた。
第17話から始まった乖離編で新たなデザイアグランプリが開催される中、住処であるジャマーガーデンで更なる成長を遂げたことで豪徳寺の姿に擬態。
その肌に緑色の血管のような物が浮かび上がった豪徳寺の姿に化けたことで、その光景を見た道長を驚愕させる。
「人命救助ガ 最優先ダ……」
彼の敗北を嘲笑った事がある道長への意趣返しをするかのように、人間の姿と知能を学習したルークは、上述の台詞を述べながら邪悪な笑みを見せた。
第18話では、前回での復活後、アルキメデルの言葉に従い装いを新たにする。その後、彼からの命令を受け再びルークジャマトへと変貌。ジャマトライダーを引き連れ、英寿達とジャマーボール対決を行う事となる。
前半戦でタイクーンと対峙し戦闘を繰り広げるが、以前のようにオリジナルの武が発した言葉を口にする。
『消防士ナンデネ……ツイ人命救助ヲ優先シテシマウ』
その言葉に戸惑う彼の動きを止め、ジャマトチームのリードに貢献する。
後半戦にて再びタイクーンと戦うが、その途中、彼の目の前で武に姿を変える。そこへやってきたナッジスパロウが姿を戻したルークに攻撃を仕掛けるが、タイクーンはそれを止めさせる為に彼を攻撃、変身解除に追い込んでしまった。
その光景を見て思わず動きを止めたライダー達の隙を突いて、ボールを奪いゴールを決めたのだった。
第19話でも仲間のジャマトを援護しつつ、順調にスコアを稼いでいくが、ギーツがマグナムシューター40Xによる射撃でボールを2つ同時に遠距離シュートしたことで同点になり、延長戦になる。
続く延長戦でも、開幕からロポを攻撃するなどしてライダーチームを苦戦させるが、ギーツ パワードビルダーフォームのギガントソードで攻撃されダメージを受けたことでジャマトライダー2人共々武の姿に変化し、ジャマトが退場したプレイヤーの姿をコピーしているだけに過ぎないことを他のプレイヤー達にも知られてしまう。
ギーツ「見てろ、種明かしだ。フッ!」
偽豪徳寺(ルーク)「マズイ……!」
それによって精神を持ち直したタイクーンとギーツ達の連携によって逆転勝利され、ジャマーエリアから強制的に退去させられる結果となった。
その後はしばらく鳴りを潜めていたが、慟哭編で新たに開催されたゲーム『ジャマトグランプリ』にプレイヤーとして参戦。生き残ったジャマトたちと共に人間たちを襲う。
子どもが持っていた花束を踏みつけて笑うなどかなり悪質だが、仮面ライダーから同胞を護るなど仲間意識の高さは変わっていない。
第2回戦の戦国ゲームにて、再び対峙したタイクーンが発動したタクティカルスラッシュで伸ばした蔓を切断され、自身も同じように一閃され爆散した。
……と思われたが、実は逃げ延びていたことが判明。第3回戦の闘牛ゲームで何事もなく一番手としてタイクーンと対峙。
追い詰められるも試合場に仕込んでいた古代魚ジャマトのサポートを受けてタイクーンを撃破、前回の雪辱を果たした。
因縁のタイクーンと何度も交戦しつつ、第3回戦まで生き延びたルークだったが、決勝戦「天国と地獄ゲーム」にて遂にタイクーンとの死闘の果てに敗北、邪神に吸収される形で敗死する。その後吾妻道長がジャマ神となり世界を再構成したことでルーク自身は復活するも、彼の敗北が産みの親であるアルキメデルに狂気の決断をさせるに至った。
彼が人間に擬態した際、後ろに2体のジャマトライダーも存在していたが彼らもそれぞれ武に擬態しており、別の退場したプレイヤーの姿になる可能性がある。
また、名前のルークとはチェスで「城」を意味していて、何の因果か擬態相手の豪徳寺を倒したのも、「城」と呼ばれるジャマトだった(おまけにこじつけだが、豪徳寺の変身するライダーの名は「シロー」だったりする)。
バッファと相対した際に記事冒頭2段目の台詞を呟いていたが、偶然ながらバッファへの忠告にも聞こえなくもない。
実際、城=ラフレシアフォートレスジャマトへ突撃しようとした道長=バッファはライダーコアIDを破壊されてしまい、ゾンビレイズバックルを使い続けた影響で九死に一生を得たものの本来なら危うく消滅するところであった。