データ
怒りと恐怖による支配を目論む邪竜型デジモン。
完全体でありながら、最凶と謳われる四大竜デジモンの一柱・メギドラモンを彷彿とさせるパワーを誇り、レグルスモンの出現とは災害に他ならない。
その身体は“GRB(Gulus Realm Burst)”と呼ばれる感染源であり、“GRB”因子が伝染したデジモンは性格が変質し狂暴化すると言われている。ただし、黒化の要因とされる分泌物“ブラックデジトロン”が混入したデジモンには伝染が確認されていない。
必殺技は、左腕の盾が大きく開口して敵をかじりとる『カリプバイト』と、盾から放つ3門の貫通レーザー『ゲニアス』、二叉の尻尾が刺し貫く『デッドエンドスパイク』。
そして最大の脅威『グラントレース』は口から暗黒の獄炎球を放ち、物質だけでなく光さえも飲み込み全てを跡形も無く消し去る。
概要
「VITAL BRACELET BE デジヴァイス-VV- BEMEMORY ガンマモンDim」で初登場したデジモンで、グルスガンマモンの完全体。
その後公式のデジモン図鑑掲載より先行する形でデジモンカードゲームの「ライジングウインド」収録のカードでデザインの全体像が明かされた。
同じガンマモン系の完全体であるカノーヴァイスモンとは各種色違いのデジモンの如く非常に容姿が似通っているが、グルスガンマモンの頃から着用している青色のマフラーの他、片手に大口の空いた盾のような物を装備している、技もグルスガンマモンのものを受け継いで発展させたものが多いなど、細かな違いも多い。
このような特別性から公式イラストもカノーヴァイスモンの流用では無く新規に描き起こされている。
名前の由来はグルスガンマモン同様、しし座のα星である「レグルス」。
アニメでの活躍
デジモンゴーストゲーム
「この世には二択しかねぇ。『食うか、食われるか』だ!」
CV:沢城みゆき
第66話に登場。
ブルムロードモンに追い詰められたガンマモンを煽り脅迫する形で身体の支配権を奪い、宙が必要なくなった程に力が増した今を「その時」だと語り、単独でグルスガンマモンから超進化した。
性格や口調はグルス時に比べより凶悪性と力への渇望を増し、相手を欺く卑怯な戦法も厭わない。
演じた沢城氏も公式の最終回直前のスペシャルメッセージで「一生分ぐらい人を罵った」と評するほど粗暴な台詞回しが多い。
公式設定同様、「GRB(グルス・レルム・バースト)」の感染源としてデジタルワールドの浸食現象を引き起こした元凶であり、作中におけるラスボスにして黒幕的存在。
その目的は、デジタルワールドを「GRB」で狂暴化したデジモンが跋扈する地獄の如き世界に作り変え、そんな弱肉強食の世界で生き抜き進化した者達で構成された、自分の軍団を作り出すこと。
ガンマモンが北斗に連れられて人間界に訪れる前に「GRB」を一滴デジタルワールドに仕込んでおり、野望成就のために因子が広がるその時を虎視眈々と狙っていたのだった。
「漆黒の覇王」の異名は、他のデジモン達が勝手につけた通称だったが、自分の領域を爆発的なまでに広げ、己が望んだ野心にひたすら突き進むその在り方はそう呼ぶに相応しい。
己が黒化の元凶であることと目的を明かしながら、驚異的な力で格上のブルムロードモンに渡り合う戦闘力を見せつけ、『グラン・デル・ソル』を受けるもお返しとばかりに『グラントレース』を叩き込んで勝利。しかし自身も角が折れるダメージを受ける。
そこにガンマモンを失い絶望した仲間を助ける為に宙から「シンクロしないか?」と提案され、更なる力を得る為に提案に乗ってシンクロする。
だが実はデジヴァイスを通じてガンマモンの意思がレグルスモンの中に僅かながら残っていることを知った宙が、そちらへエネルギーを送り込む一か八かの行動であり、結果カノーヴァイスモンと分離し、その影響で発生した両者の精神世界に全員を引きずり込む形に。
「やっと取り戻した俺の身体を……!宙ぉっ!騙しやがったなぁっ!!」
激怒し宙に襲い掛かるが、カノーヴァイスモンがシリウスモンに究極進化し、アンフィモン、ディルビットモンの究極体3体相手と対決。
それぞれが繰り出す攻撃に徐々に押されていったが、実はそれは演技であり、隙が出来たシリウスモンへ『ゲニアス』を放ち、彼の胸に大穴を開ける致命傷を負わせた。
「ちょいと負けてるフリすりゃ、すぐ引っ掛かりやがる。フフフ…ヒャハハハハ…!!」
そのまま消滅が進むシリウスモンからデータを吸収し肉体の奪取を図り、シリウスモンの精神世界でも無数に現れ彼の今までの記憶すら食い尽くそうとする。
助けようと侵入した宙にもガンマモンに扮して妨害を図るが、本物との話し方の違いで偽物だと見破られ失敗。結果的に相手の復活を許してしまう。
その後はシリウスモンと互角の勝負を繰り広げるが、ガンマモンに退化してからの歴代進化形態ラッシュに翻弄されて盾と尻尾を破壊される。最大火力の『グラントレース』も向こうの最強技に打ち破られ、グルスガンマモンに退化した。
それでも戦いを続けようとする彼が、力を欲し続けた真の目的は…。
黒化
公式設定およびアニメ「ゴーストゲーム」においてレグルスモン及び進化前のグルスガンマモンにより引き起こされる現象。
このデジモンが出すオイル状のGRB(グルス・レルム・バースト)因子が他のデジモンの体内に入り込むことで感染する。アニメではデジタルワールド内の大地や水、植物を経由して黒化しデジタルワールド及びデジモン達へ感染を広めていった。
恐ろしい事にほんの少しのGRB因子がこの生物災害を引き起こしており、大量のデジモンを人間界に一斉に逃がすしかない状況を作り出している。
黒化したデジモンは生存本能と闘争力を高め、性格が変質し狂暴化する。アニメ内では温厚なハズのブラキモンが凶暴な性格になり、格下のクワガーモンが本来の生態関係を無視して争い、ラフレシモンが自らの短命に悲観しない本来の気高い性格から、他の命を喰らい尽くしてでも生にしがみ付く執着塗れな性格に変異している。
また完全体のダゴモンが究極体相応まで力を増しており、黒化したデジモンを倒してきたブルムロードモンも「本来の力を超えていた」と語っている。
グルス及びレグルスモン本人の異常過ぎる強さも、自らが生み出すGRB因子の影響とされる。
一方、上記設定通り「ブラック〇〇モン」と名の付く黒色Ver.のデジモンだけは、GRB因子の浸食・悪影響を全く受けない耐性を持つ。人間界でグルスが現れた時に顔を見せていた黒いデジモン達は、その免疫力を買われて彼を監視する役目を任された使者であった。
また本来ならばあり得ない事だが、感染源である本人がその気にさえなれば、ワクチンプログラムを流す形で全ての黒化を即解除することも可能。
余談
なお、戦闘時の最終形態がこの姿止まりだった事で、完全体のデジモンがラスボスを飾る初の事例になった(主人公で最終決戦時に究極体未満で挑む例としては「アグモンバーストモード」「アレスタードラモン:SM」が存在する)。
進化ルートの一例
関連タグ
メイクーモン(triのみ):同じく感染現象を引き起こしていたデジモン
デクスモン:同じく主役デジモンの暗黒形態から生じたラスボス
オメガモンズワルト:オメガモンが黒化した姿で、「ブラックデジトロン」の設定が初めて登場したデジモン。