「見せつけてやろうぜ――俺たちの戦争を」
「奥の手は最後まで隠す。戦術の基本だ」
CV:うえだゆうじ(一人三役)
人物像
ガンプラバトル選手権世界大会のアルゼンチン代表。
長男マリオと次男フリオ、三男セリオの三兄弟で、マリオとフリオの二人が大会に出場している。容姿は3人ともそっくりだが、髪型や肌の色で判別できる(マリオが左分けで、フリオが右分け。セリオも右分けだが前髪が目にかかっておらず、他の二人より色黒で髭が濃い)。
マリオとフリオは双子だが、セリオは兄二人より八つ年下。
二代目メイジン・カワグチの「勝利こそ絶対」という思想に心酔しており、ガンプラバトルを数多のガンダム作品さながら「戦争」と捉えて勝ち上がってきた。
能ある鷹のように自らの活躍を決して目立たせず、いざという所でその本性を現す周到さを持ち合わせており、正面からぶつかり合う正攻法のバトルにはこだわらず、勝つことを最優先に様々な策や手段で相手を追い詰める戦法を得意とする策士。
その遊びの範疇を超えた戦い方は、ラルさんなど他のファイター達をして「これはガンプラバトルではなく戦争だ」と言わしめている。
正面からのぶつかり合いを尊重する三代目メイジンことユウキ・タツヤの戦いを「ごっこ遊び」と称し、メイジンに相応しくない男として酷評する。戦争映画と見紛う廃墟での戦闘で持ち前の波状攻撃を展開してタツヤとアランを翻弄するも、自らの優勢に油断したところを衝かれて敗れ去った。
フリオ・レナート
次男。バトルでは操縦(ファイター)を担う。
挑発的かつ皮肉屋な性格で、他の選手に対して陰口を叩いていることも多い。饒舌でバトルの最中もよく喋るが、予想外の事態に遭遇すると動揺し、マリオの判断を仰ぐなど精神面で未熟な部分も見られる。しかし、兄の立てる複雑な作戦に合わせて様々なMSを乗りこなし、遂行する腕は充分に世界レベルである。
マリオ・レナート
長男。ガンプラの作成(ビルダー)とオペレーターを担当する。
弟とは対照的に寡黙で、意思表示も弟の発言に頷く程度。冷静な策略家であり、短期間でスタービルドストライクガンダムのディスチャージの制限時間を見抜く戦略眼も有している。「戦争」をするに当たって多様な装備を作り込む技量と、それを余すところなく活用する発想力は世界大会においても脅威そのもの。
焦るフリオを窘める場面もあり、力関係ではマリオの方が上である。
大会ではフリオのサポートに徹しているが、マリオ自身もファイターとして高い技量を有している。
セリオ・レナート
『バトローグ』第4話で初登場した三男。兄たちとは違って世界大会には出場していない。
8歳歳が離れているのもあって性格は兄たちよりも明るく幼さを垣間見せるが、ガンプラバトルに向ける趣向は兄達と変わらない。
一方で三代目メイジンを見てはしゃぐなどミーハーな一面も。
戦績
使用ガンプラはバトルのルールに応じて使い分けるスタイルを採っており、ジム・キャノン、専用カラーのハイゴッグ、バクゥを改造したバクゥタンクなど、シリーズの拘りなく様々なガンプラを使用する。共通しているのはどれもワンオフ機ではなく、全て量産機であるという点。またジム・キャノンを除き、全てグリーン系のカラーリングに変更されている。
ガンプラはガンダムAGEのゲイジングキャリーケースに入れて持ち運んでいる。
アルゼンチン予選大会でジム・キャノンを駆使して世界大会の切符を手にし、世界大会第7ピリオドのガンプラレースではバクゥタンクを使用して(ヘルジオングによるレースに妨害があった事がプラスに働いたとは言え)スタービルドストライクガンダムに僅差で勝利している。
予選から決勝トーナメントまではその本質を隠し続け、決して目立つことはしなかったが、決勝トーナメントでは真打のジムスナイパーK9を投入。初戦では優勝候補の一角とうたわれたルワン・ダラーラのアビゴルバインに奇策を用いて勝利。
続く決勝トーナメント2回戦ではメイジン・カワグチのケンプファーアメイジングと対決。図らずも元の機体がケンプファーとジム・スナイパーⅡという因縁の対決となった。
対戦では手数の多さと様々なトラップでカワグチを翻弄し、ウェポンバインダーを全て使用不能にするまで追い込んだが、落下したバインダーに収納されていたガトリングガンでK9は蜂の巣にされて機能を停止する。皮肉にも元作品において、ガトリングガンによって蜂の巣にされたケンプファーに、ガトリングガンで蜂の巣にされるという末路であった。
直後、作戦で分離していたK9ドッグパックをけしかけるも、こちらもビームライフルで撃破されて敗北した。戦争としてでなくガンプラバトルに挑むタツヤに敗北したレナート兄弟だったが、最後まで自らの戦いが「戦争」であるという意識に変わりはなかった。
その後の第8回大会ではメイジンへのリベンジを誓い、「オペレーターは支援機の操縦を行う事が出来る」というガンプラバトルのルールの隙を突いて大型の輸送機・輸送船の支援機として新作となる二機のゴーストジェガンを引っさげて参戦した。
当初はリベンジに燃えるあまり目的を見失い、辛酸を嘗める結果を生むこともあったものの、決勝トーナメント第一回戦で早々にメイジンとのリベンジ・マッチが実現。
前回大会と同じく市街地でトラップを駆使したバトルを演じたが、あえて同じ土俵に立ち、同じくトラップを仕掛ける戦法を展開したメイジンの前にゴーストジェガンを撃破され敗北。自分達が完敗した事を実感させられるが、意地と矜持を賭けて試合終了直前に二機のジェガンをミキシングし、再度メイジンに挑戦。接戦の末惜しくも敗北した。
『バトローグ』第4話では、「『機動戦士ガンダム00』の世界で、敵対している私設武装組織の基地を探すレナート小隊」という設定でバトルを行う。
ジャングルで敵組織の輸送コンテナを発見し、追跡するが、コンテナに格納されていたケルディムガンダムサーガの攻撃を受ける。マリオはセリオを先行させ、フリオとの連携でケルディムを撃破、セリオも光学迷彩で偽装された敵基地を発見するのだが、基地からPGガンダムエクシアが現れる。レナート小隊は巨大なエクシアの猛攻に苦戦を強いられつつも、マリオの作戦とTRANS-AMを用いた決死の攻撃で何とか撃破し、勝利を収めた。
バトル終了後、PGエクシアを乱入させた犯人が三代目メイジン・カワグチだと知り、マリオとフリオは「戦争の雰囲気」を台無しにされたことに激怒していた(セリオは本物のメイジンを見て興奮していた)。