ロードオブヴァーミリオンⅣ
ろーどおぶゔぁーみりおんふぉー
『ロードオブヴァーミリオンIII』『ロードオブヴァーミリオンRe:3』のカードが引き続き使用可能。
ただしゲーム展開としてはいったん仕切り直しが行われ、前作のカードが使用可能になるのはⅣにおいてその使い魔が参戦して以降、という形になる。
世界観は中世西洋ファンタジー風であった前作までと異なり、近未来の東京を舞台とした伝奇ものとなる。
『LoVA』に登場した異世界の一つ「トワイライト」に近い雰囲気である。
2030年の東京、その近郊一帯において高周波の共鳴音が観測され、都市を紅の霧が包み込んだ。
その音を聞いた人間や動物は意識を失い、東京はその都市機能を停止させた。
この異常事態に対し、政府は首都機能を大阪に移し、事態の拡大を防ぐため東京を封鎖したが、人々は6日後に何事も無かったかのように意識を取り戻した。
東京は封鎖されながらも都市機能を復旧させていくが、様々な異常な事件が発生するようになる。
非日常は都民の心身を蝕む中、一部の若者たちは、その血に潜む力を解き放ち「英血の器」として目覚める。
ロードオブヴァーミリオンⅣの舞台となる世界においては「東京」などの実在の地名が登場するが、20億の信徒を擁する「アケロン聖教」の存在など現実世界とは異なる点もある。
後述の聖マルディウス教会もこの宗教の教会堂である。
これまでに発表されたプレイヤーキャラクターたちは前作に登場した紅蓮の子らと容姿が似通っており、声優も共通しているが、テレーゼとテオに対応すると思しきチユと小梅はCVがあべこべになっている。
彼等は紅蓮の子らの転生者などではなく、別個の人物であるらしい。プレイヤーキャラクターは「英血の器」と呼ばれ、三つの陣営に属している。
聖マルディウス教会(St.Verrious-Mardious Church)
鎮守国禍(Spiritual protection of the state)
AVAL科学財団(AVAL Foundation for Science)
本作稼働と前後して、他のアーケード用TCGが、実機印刷タイプに移行していく状況と重なることになった。
『三国志大戦』シリーズは2016年12月21日稼働の『三国志大戦4』から、実在のサッカー選手をモチーフとする『WCCF』は2019年3月14日稼働の『FOOTISTA』からこの筐体印刷タイプに移行している。
児童向けかつ長寿シリーズアニメと連動するアイカツ!やプリパラシリーズにおいても筐体ごとの刷新によりこのタイプに切り替わっていった。
LoVシリーズと長らく併走してきたシリーズ作品だけでなく、2016年4月26日開始の『艦これアーケード』、2018年7月26日開始の『Fate/Grand Order Arcade』といった人気作のアーケード化作品もこの形式をとり、2018年7月26日稼働開始の『オンゲキ』のような完全新規作品もそうである。
ゲームセンターで稼働する作品のうち、工場印刷のものを用い続ける作品はドラゴンボールヒーローズ、ガンバライジング、ガンダムトライエイジなどごく一部となった。
この中で『ロードオブヴァーミリオンⅣ』は厳しい状況に晒されることになる。筐体印刷タイプは印刷用の無地カードだけあれば、どんなカードにも変身させることができる。
つまり、店舗側に在庫を残さずに「新弾」を投入することが可能となる(旧弾の古いカードは新弾と比べ客がつきにくくなる)。「ホロ」や期間限定デザインもまた実機印刷の際に追加できるという強みもあり、新規イベントを打ちやすい。
稼働当初からこの利点を持ち、艦隊これくしょんやFateシリーズのような人気IPをひっさげた競合相手ともぶつかることになった本作は厳しい競争に晒されることになった。
最初のバージョン(ver4.0)の次のバージョン(ver4.1)で、弾の追加が終了。
LoV筐体とセットの、リプレイ閲覧やカード購入が出来る本体筐体で買えるブースターパックは過去弾から採用されるため、こちらの更新も停止することを意味する。
(登録・操作により様々な種類の使い魔カードに変えられる「創魔カード」を導入することで、「新カード不足」は多少はカバーされてはいる)
筐体内カードが売り切れれば「排出なしモード」となったり「ブースターパック売り切れ」となる。つまり、新規の客がカードを入手しにくくなり、デッキが無いと成立しないシステムである本作をプレイする敷居が更に高まることになる。
そんな厳しい状況の中、2019年3月20日、3月28日のオンラインアップデートが最終アップデートとなることが発表された。
関連作品の『サーヴァント オブ スローンズ』(サヴァスロ)も2019年4月25日に運営終了を控える、とLoVシリーズそのものが試練の時を迎えている。