「この世に不思議なものなどないのだよ」
CV:京極夏彦
概要
4期鬼太郎の第101話『言霊使いの罠!』に登場。「言霊使い」と呼ばれる特殊な力を持つ陰陽道・いかるが流の陰陽師。鬼太郎に何者か問われた時は「憑物落としの拝み屋」と自称した。
能力
「妖怪はこの世に存在しないもの・居てはならぬもの」とし、言葉1つで妖怪をその伝承の元となった生物や物体、自然現象等に変えてしまう。ただしそれは勝手に変えるのではなく、当人は「正しい言葉・真実を告げているだけ」だと語っている。
鬼太郎達との戦いでは光明真言を唱えており、真言密教に通じている所を見せた。
作中の動向
500年前に先祖がぬらりひょんと交わした契約により、鬼太郎抹殺の依頼を渋々引き受ける事になる。
小学校に式神を出現させて鬼太郎一行をおびき出し、五芒星の秘術によって拘束。言霊の力で砂かけ婆を砂山とつむじ風、一反木綿を布きれ、ぬりかべを朽ちた土壁、子泣き爺をカボチャ、ねこ娘を猫を抱いた少女、目玉おやじを人形に変え、最後に残った鬼太郎をも消滅させようと追い詰めた。
しかし、勝利を確信し有頂天となったぬらりひょんと朱の盆が鬼太郎の名を叫んでしまったため、鬼太郎は自分自身の存在を取り戻す。更に鬼太郎に名を呼ばれた仲間達が次々に復活した。しかし、一刻堂は「あなた達は何度でも私の術に掛かる。私の言葉が正しいからです」と、動揺した様子は全く見せていなかった。
事態は膠着状態に陥った様に見えたが、ここで一刻堂は「妖怪は居てはならぬものだが、同時に居なくてはならないものでもあり、私は君達の存在を消す事を好まない」と言い、あっさり和解。ぬらりひょんのミスで術が失敗した事を理由に元々不本意であった契約を破棄し、ぬらりひょんを追い払い去っていった。
余談
- 劇中で「名前の無いものは存在しえない」と発言しているが、これは妖怪という存在が名前というメディア化されやすい記号が存在する事で、歴史や伝承の闇に葬られずに済んだ事を意識していると思われる。
- 声優を担当した京極夏彦は、同話の脚本と一刻堂のキャラクターデザインも担当した。ちなみに、4期鬼太郎のキャラクターデザインである荒木伸吾がDVD-BOXのジャケット用として描き下したイラストにも登場している。
- ぬらりひょんは本来第96~99話の『妖怪王編』で死亡する予定だったが、京極氏がその事を知らずに同話に登場させたため生存する事になった(本人曰く「聞かされていなかった」との事)。
- スマホゲーム『ゆるゲゲ』内の歴代の強敵と戦う『ゲゲゲ史』では、4期代表として登場している。
関連イラスト
関連タグ
6期鬼太郎に登場したキャラクター。『鬼太郎と敵対した人間』で、なおかつ『「妖怪狩りの専門家」である』という点と、『最強クラスの戦闘力を誇る』点が共通している。