概要
『ラストオリジン』の世界でバイオロイドを初めて作った韓国の企業グループ。グループのトップである会長はキム・ジソクで、大学時代の同級生だった科学者のアダム・ジョーンズと共同設立した。ブラックリバー、PECSと共に三大バイオロイド社と呼ばれ、バイオロイドにおいては世界最大のシェアを誇る。
読みは「サムアン」で公式漫画によれば英字表記は「SAMAN」。元ネタは韓国の三星(サムスン)グループと思われる。
グループには他に三安電子・三安重工の計三社で構成されており、メインとなり、ゲームでも深く関わっているのがバイオロイド事業を専門とする「三安産業」。
三大企業の中でもテクノロジーの高さを売りとしており、富裕層向けの高級家庭用バイオロイドが主力製品。メイド型バイオロイドはまず間違いなく三安製と考えて差し支えない。
他企業に比べるとバイオロイドの扱いは比較的まともだったのか、実験台にされたり労働力として酷使されたりといった黒いエピソードのある機体はあまりいないが、そもそもバイオロイドを商品として扱う流れを作ったのも三安なので、倫理観の面ではやはり真っ当とは言い難い。
量産機は元ネタの会社の「SamsungGalaxy」シリーズに習い、高級機のSと大衆機のAといった分け方をしている。
また「連合戦争」を経て、単なる家庭用バイオロイドメーカーの域を逸脱した軍事力を得るに至っており、後期のバイオロイドにはセラピアス・アリス、オベロニア・レアといった戦略兵器級の戦闘力を誇るものまで開発している。
連合戦争後はこういった軍事力と経済力をバックに世界を牛耳る事さえ企てていたものの、結局は第2次連合戦争の最中に他の企業共々鉄虫の襲来とヒュプノス病の蔓延により、人類もろとも滅び去ることとなった。
そもそも鉄虫が地球に来る原因となったのは、三安が鉄虫を捕獲し不用意に研究しようと研究所に持ち帰った結果、目を離した隙に研究所の設備を乗っ取られ、そこから鉄虫が仲間を呼び寄せ本格的な侵攻を開始させてしまったからである。
ある意味では旧人類にとっての、最大の害悪と表現していいかも知れない。
「シザーズリーゼが潜水艦オルカ1号に複数乗っていたとしたらどうなります?」という質問に対し、ゲームマスターのアイシャは「リーゼがオルカに複数いたら司令官(主人公)を巡って殺し合いになるかもしれません」と答えている。
また、7章のサイドストーリーでエヴァ・プロトタイプが「彼(主人公)を護るならラビアタを無理に延命させるよりブラックリリスを3体くらい作ればいい話」と話している事から、少なくともオルカ艦内には三安製バイオロイドは1人ずつしかいない模様。
大学時代のジソクとアダムが三安を結成するに至った理由、そしてジソクがどんどん歪んでいく経緯と、人類滅亡前を描いた前日譚的イベント『ゼロベース』が2024年7月18日から8月29日まで開催された。
シリーズ一覧
バトルメイドプロジェクト
ブラックワームS9(旧名・オフリスS11)
フェアリーシリーズ
コンパニオンシリーズ
エニウェアシリーズ
ガーディアンシリーズ
マーメイデン
三安産業物資営業所
ファティマ(ゲーム内ショップ店員)
アイシャ(ゲームマスター)
関連タグ
※以下の文章にはエヴァ・プロトタイプに関するネタバレ情報があります。 |
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真の元凶
三安の共同設立者であるアダム・ジョーンズは、学生時代より交際のあったエヴァ・ストロースと結婚。エヴァの実家であるストロース財団のバックアップで三安は未来技術産業として急激に成長。
しかしエヴァは大病を患ってしまい、このままでは死を待つ身になってしまう。
追い詰められる中、アダムに横恋慕していた黒人女科学者アーミナ・アタルヤはエヴァにこう持ち掛ける。
「バイオロイドになれば病に悩むことはなくなる」
エヴァは藁にも縋る思いでこの申し出を承諾。アダムやジソクの反対を押し切りバイオロイドボディへの脳移植手術を行った。(但し『ゼロベース』ではむしろ手術を受けるのに積極的な姿勢を見せている。これはアダムに『人類最初の偉業を成し得た男になってほしいから』だそうである)
そう。エヴァの正体はオリジンダストを用いた人工生命体ではなく、それを元に作られた身体へ人間の脳を移植した、エヴァ・ジョーンズその人だったのだ。
しかし、過去の因縁からアダムを恨んでいたキムは手術直後に「バイオロイドは生体コンピューターであり人間ではない」という政府見解を引き出し、バイオロイドと見做される条件を満たしていたエヴァは人権を喪失し妻の座をアーミナに取られてしまう。
失意のアダムは、今度は自分のフェティシズムを全て詰め込んだ「人間の脳を移植したものではない純粋な」2人目の女性バイオロイドを開発する。それがラビアタ・プロトタイプである。
悲願かなってアダムと結婚してアーミナ・ジョーンズとなったアーミナだが、アダムはアーミナを何とも思っていない事を知ってショックを受けるのだった。(エヴァがアーミナやラビアタの事を『雌豚』呼ばわりするのはこのため)
アダムはラビアタを実の娘のように可愛がり、ラビアタもしばらくは「私が心からご主人様と呼びたかったのではアダム博士だけです」と公言していた。(ブラックリバーの指揮官バイオロイド達が当初ラビアタを快く思っていなかったのにはこれもある)
途中メインストーリー第5章で上位鉄虫・トリックスターに首を切断され死亡したと思われていたエヴァだが、しかしその後も現れ主人公たちにアドバイスを送り続けている。(但し一度会っているはずのコンスタンツァS2に対し初めて会うような言動をしている)
尚、エイダーType-Gは「エヴァが鉄虫の群れと一緒にいるところを見た」といい「エヴァはあまり信じない方がいい」と警告している。