もしかして⇒永遠の16歳
概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場するジーナ=チェンバーの変わらない魅力に因んだ不応(タギング)。
人物像「永遠の16歳」と否定能力「UNCHANGE-不変-」とを掛け合わせた表現(非公式)。
この人柄は、物語初期におけるジーナへ由来しており、ここでは主に当時の彼女『いつまでも16歳で変わりたくない心情』を指示・解説していく。
変わらない乙女
本編初期のジーナ=チェンバーは、当人が発言していたように、自他の変化を否定した女の生き様をみせていた。傍目からは高慢な風に感じられる人柄。
だが変わる。
当時のジーナを大きく変えた原点を知ると、深い心境変化やこれに至るまでの苦悩があった。
ジーナがいる世界は、彼女のような否定者(ひていしゃ:世界の理を否定する業の器になった者)を置き去りに変わる変わるの真理(ルール)が存在する。
この不条理に対し、唯一立ち向かえる《秘密結社-UNION(ユニオン)-》へ所属し、永年に亘り数々の任務へ勤めてきたジーナ。しかし、それでも目まぐるしく変わっていく異常な日常。
かつて一般社会で生きていた頃は、特に変わって欲しくないもの程、より早く変化が訪れると感じていた。いつだって変化(それ)は突然やってくる。良い事も悪い事も、その理(ルール)だけは、いつだって変わらない。これは組織(ユニオン)に入り、同志たちと巡り会い仲睦まじく生きてきても、ふとした時に変化の侘しさのような所感を抱いていたようだ。
そして1970年代、常々に変わっていく世界で彼とも巡り会った。
邂逅した男性主人公・アンディの人柄「どんな現実に遭っても変わらない不死(オトコ)」へ惹かれ、時が経つにつれ淡い恋心から深い愛情へ変わっていたジーナ。最後の時まで最愛の男性と共に添い遂げようとする女心を抱く。悪く言えば病気的(メンヘラ)、良く言えば永遠の誓いを原点とする【誰かを想う変わらない心(すき)】からの心情だった。
言い換えれば【永遠の命】に引けを取らない【永遠の愛】を抱き、強く魂(こころ)へ刻まれる程と過言ではない、最強な在り方。
そうして心身を若く保とうと、組織の高度な年齢操作(アンチエイジング)を受けたり、真摯(オシャレ)な自分磨きは、アンディと別れ再会して50年経った今でも、出会った16歳当時と殆ど変わらない様相であった程の努めだった。
ジーナをよく知る者から視れば、不変(かわらない)の魅力がある大人の女。そんな彼女へ感化され、忘れず貴女みたいに強くなりたいと抱くような情動を与える事にもなった。
余談
確認できる限りだと、1970年代でジーナ=チェンバーはソビエト連邦(後代・ロシア連邦)のイルクーツクで暮らしていた。つまり2020年現在(本編初期の時代)ならばソ連→ロシア国籍に当てはめた生活背景として考えられるかもしれない。
そう仮定すると、現実における彼女の年齢「16歳(本当は6r…)」は、ギリ結婚適齢期へ該当する(出典比較:2023年現・世界各国の結婚年齢を集めエリアごとにまとめ - 行政書士やまだ事務所より。また正確には役所の許可が通って可能となる年齢)。
精神年齢か事実年齢か、どちらにせよ想い人(成人男性)と婚姻を申し込める乙女である。
ジーナが嘗て暮らしていた地域・イルクーツクとは、東欧(ヨーロッパ)に位置する都市。ここから更に東へ行くと「シベリアの真珠」とも呼ばれる世界遺産・バイカル湖がある。
在住当時の彼女は内気で無口な性格から友達はおらずの少女だったらしい。それで趣味の絵描き-大人になっても変わらずの愛好-に没頭する日々を過ごしていた。ある冬季、亡くなった祖母へ報告する形で、月明りの下に分厚い氷が張るバイカル湖の絵画、おばあちゃんが好きだった風景を心を込めて描いたと話すジーナ。
そして50年後、物語初期で夏季のバイカル湖にて実物を写生(スケッチ)する姿で初登場する永遠の16歳・ジーナ。彼女関連の人物背景を辿ると、これは色々と思い出深い、いつまでも不変(かわらず)の土地で一時を満喫していたと判明する繋がりであった。