概要
後漢の大将軍。
元々は肉屋であったが、妹(何皇后)が霊帝の妻になった事により宦官の助力で外戚となった。ただし、肉屋(屠殺人)とは言っても今でイメージするなら精肉会社の社長のイメージの方が近く、それなりの力があった地方豪族ではあった模様。史実において、気位の高い袁一族を部下にしながら、大将軍としてそれなりに立ち回れているのは、この出自のためとも思われる。
184年に起きた黄巾の乱では大将軍に任じられる上に、漢軍の総大将として盧植、皇甫嵩、朱儁を派遣させて鎮圧させる。
後に十常侍の1人である蹇碩に暗殺されそうになり、この事が一端となったのか十常侍と政権を争う様になる。宦官の側は「自分たちの力で大将軍となったのだから、何進は宦官と敵対しないだろう」と驕りがあったらしく、何進が本気で攻め込もうとする姿勢を見せたことに動揺する。結果、宦官を信用してる何進の妹に仲裁を頼むこととなる。
霊帝が死亡すると、甥の劉弁(少帝)を帝位に即位させ、反発した劉協(後の献帝)派の董太后を暗殺。これに乗じて十常侍殲滅を謀るが、妹に阻止されてしまう。このように軍と妹との間で板挟み状態となってしまうが、最終的には十常侍殲滅を諦めず、今度は袁紹の献策を受け董卓ら諸侯の軍事力を結集して一掃しようと画策。
だが、妹の面会の途上に十常侍に先手を取られて襲撃されてしまい、暗殺された。
その後、十常侍は袁紹、袁術らの攻撃により殲滅。そして後漢の実権は董卓が握る事となる・・・。
一門
何苗(かびょう)
何進の義理の弟。字は「叔達」。何太后とは父親違いの妹。義兄と異なり何太后方の十常侍に従うが、呉匡と董旻に殺害された。
何氏とも。異母妹。宦官を擁護するものの、後に李儒によって子・少帝共々始末された。
何晏(かあん)
孫。母の尹氏が曹操の妻になると、曹操の元で成長して更に娘の金郷公主と結婚して一門衆として認められている。しかし曹操の実の子である曹丕やその子である曹叡からは嫌われていた。
曹叡の死後に後を継いだ曹芳の代になると親しかった曹爽から散騎常侍・尚書に任命されるが、後に正治の変で曹爽や取り巻き共々処刑された。ちなみにまだ5-6歳だった孫(つまり何進の玄孫)は助命されている。
漫画・ゲームでの何進
コーエー三國志シリーズ
「Ⅴ」で初登場。登場当初は武官として使えるレベルではあったが、後に弱体化して使えないレベルまで落ちてしまった。
『三国志』
初登場の場面では、店先で肉を捌くための包丁を持っており、一般的な肉屋であるかのように描写されている。
史実通り、袁紹の忠告を無視して、無警戒に宮廷に入ってしまい、そこで宦官に襲われ悲惨な最期を遂げる。マンガ版ではショッキングなシーンがあるが、アニメ版では兜を投げられるシーンに改変された。なお、袁紹は何進を上官として敬っていたのか、彼の首を見て激高し、宦官を皆殺しにしている。
『三国志大戦』
「何もかも、ワシの思い通りよ!」(3のフレーバーテキストより)
1と3のVer.3.12より登場。歩兵・武6・知・2のコスト1.5(3のカード)。計略は「何進の大号令」で発動すると範囲内の味方の武力が上がるが、一方で知略が大幅に下がってしまう。妹の「甘い色香」と使えば相殺出来るが知略は下がったままなのでハイリスク・ハイリターンな組み合わせが出来る。
『真・三國無双シリーズ』
2:槍(声:戦況メッセージ 服巻浩司・戦闘ボイス 三浦祥朗) 3:槍(声:石川英郎) 4:剣(声:石川英郎) 5:刀(声:中尾良平) 6:砕棒(声:江川央生) 7:大剣(声:荒井聡太)
「黄巾の包囲網を打ち破れ! 賊軍どもを思い上がらせるな!」(真・三國無双2:黄巾の乱討伐軍シナリオステージより)
「十常侍め…逆に我が命を狙うとは…」(真・三國無双4猛将伝:十常侍の乱より)
「さすがは誇り高き漢室の勇士達よ! 褒美については、追って沙汰する」(同上:何進が生存した状態で十常侍の乱をクリア)
モブとして登場。主に黄巾の乱で総大将を務める。4猛将伝と7猛将伝でも十常侍の乱で総大将を務めるが、後者は彼の元に到着すると必ず死亡する。(前者は偽十常侍の攻撃で負傷し、その状態で数回でも攻撃を受ければ死亡となる。ちなみに生き延びらせると護衛心得が入手出来る。)
ちなみに4Empでは唯一イベントのみ登場。プレイヤー操作は不可能。
『白井式三国志』
妹から非常に軽んじられており、もはや人外魔境となった十常侍からはなめこ栽培を強制させられたり、おやつを奪われたりと虐められまくっている哀れな中間管理職。
『恋姫†無双』
CV:折笠愛
アニメ版で登場する巨乳美女。それはどちらかと言えば何皇后では…。
後に『恋姫†英雄譚』にてデザインが一新された「傾」というキャラクターが登場する。