概要
都会から越してきた主人公が一年間暮らすことになる田舎町。
本編では「八十稲羽」と「市」をつけずに呼ばれ、また市名としては常に「稲羽市」としか呼ばれていないことから、正確には設定上の市名は「稲羽市」で、駅名や店名にもなっている「八十稲羽」は市内の地区名と思われる。また、「八十稲葉」は誤記。
都心から電車をかなり乗り継ぐ距離、車では数時間かかるらしい。
駅はエレベーター・エスカレーターも無く閑散としているが、自動改札機はちゃんとある。
郷土史を振り返れば、戦国時代に領主が山城を立て麓には城下町が広がっていたり、江戸時代は温泉を掘り出し観光の為に利用しており、近代には炭鉱街として栄えたという歴史が残っている。
今では典型的な片田舎であり、兄弟作の「ペルソナ3」との対比から特に「田舎」のイメージが強調されがちだが、一応は市制であり、有名な温泉地や伝統工芸品があったり、真新しいショッピングモールや地元テレビ局があったり、それなりに若者が多かったりと、いわゆる「限界集落」的な田舎ではない模様。
名物はビフテキ。ただし、住民によると牧場はないため、肉の出どころは不明。
主な施設
八十神高等学校
主人公達が通っている高校。 近隣の生徒の間では「ハチコー」の愛称で知られる。
巽完二は一年三組。久慈川りせ、松永綾音、小西尚紀は一年二組。白鐘直斗は一年一組に所属。
詳細は該当記事を参照。
稲羽市中央商店街
稲羽市にある、昔ながらの商店街。お世辞にも活気があるとはいえず、町の過疎化も相まって、ジュネス八十稲羽店の進出により客足が遠のき、潰れる店も出てきている。
P4G後日談では、ある人物のおかげもあって活気を取り戻しつつある。
また、ジュネス八十稲羽店の協力を結ぶことができたことが同談内で出てくる。
大きく南側と北側に分かれる。
南側では「金属細工 だいだら.」、「四六商店」、「四目内書店」、バス停が利用出来る。
久慈川りせの家である「マル久豆腐店」や、ガソリンスタンドもあるが、利用することは出来ない。
その他、郵便ポスト、自動販売機、果てにはベルベットルームの入り口まである。
北側では「中華料理店 愛家」、「辰姫神社」、「惣菜大学」、町内掲示板が利用出来る。
巽完二の家である「巽屋」や、小西尚紀の家である「コニシ酒店」もあるが、自動販売機以外は利用することは出来ない。
北側は閉まっている店が多く、南側よりもさらに寂れた印象がある。
ジュネス八十稲羽店
花村陽介の父親、花村陽一(ペルソナ倶楽部P4より)が店長を務める、稲羽市郊外に位置する大型チェーン店のスーパー「ジュネス」の支店。
一般食料品や洋服はもちろん、伊勢エビやキャビア等の高級食材も色々揃っている。
熊田のアルバイト場所でもある。
事件が起きた際はフードコート(通称特別捜査本部)に集まった後、電化製品売り場の大型テレビに入って失踪者を探索している。その他にも事件会議、果ては試験勉強などで集まることが多い。
詳細はジュネスの記事を参照。
鮫川河川敷
鮫川沿いにある、昔ながらの河川敷。
ゴミが落ちてたりするが見晴らしのいい場所で、散歩している人も結構多い。
日・休日には黒田ひさ乃も訪れ、コミュを築くことも出来る。
川原ではある条件を満たすと釣りができる。
堂島宅
言わずと知れた主人公の居候先。堂島遼太郎と堂島菜々子が暮らす家。
ガレージ付き、二階建ての木造建築とやや古めかしい。
一階には台所や居間、菜々子の部屋などがある。二階は主人公の部屋がある他は不明。
家の近くには猫がいる。主人公の行動によっては猫が増え、さながら猫屋敷となる。
いつも自転車が塀にたてかけられている。
また、雨の日以外であれば「魚のえさ×1」をくれる主婦が現れる。
ゲーム中では、家に帰ると自動的に夜になる。
P4Gでは上記の自転車がバイクに、魚のえさをくれる主婦が農作業服姿の主婦(時期によって野菜の苗や野菜を売ってくれる)に、家の隣に堂島家所有の空き地がある。(イベントで家庭菜園になり、前述の主婦から購入した野菜の種を植えて菜々子たちと育ててアイテムとして収穫できる)
八十稲羽高校
ペルソナ4本編には登場しない高校名。
実は開発側による「八十神高校」の誤記なのかもしれないが、誤りでないとしたら、主人公たちの暮らす稲羽市内にあるもう一つの高校ということになる。
天城屋旅館
天城雪子の実家。地元で有名な老舗旅館。
「隠れ家」的な旅館として、テレビで取り上げられることも時々ある。
地元住民にも人気があり、コンテストに敗れた大谷花子&柏木典子が泊まりにきたりもする。
山野真由美はここに一人で泊まりに来ていたが、テレビに入れられて殺害されてしまった。
その後、客足が遠のいたりマスコミに付きまとわれたり、果ては雪子が「旅館を継がない」決心をしたりと、一時は危機に陥った。
病院
正式には「稲羽市立病院」。
ここの清掃は主人公のバイト候補の一つ。夜に1人で掃除するので「勇気」が上がる。
上原小夜子との悪魔コミュはここで発生し、進行していく。
巽完二との皇帝コミュ・黒田ひさ乃との死神コミュ・小沢結実との太陽コミュの他、ストーリー中でも何度も訪れることになる等、意外と出番の多い場所。
稲羽市郊外
沖奈市
主人公がコミュの友人らに連れられて度々行く所。稲羽市よりも都会。
稲羽市からは遠いらしいが、娯楽施設やお洒落な店のためにここへ遊びに来る八高生は少なくない。
「ペルソナ4ザ・ゴールデン」では、バイクで"近所を乗り回してみる"ことにより土地勘を掴んだ場合、昼の自由時間に好きに遊びにいけるようになった。
ここでの新しいクエストが追加されているほか、謎のコーヒー屋"無門"の入れるコーヒーをのむ事でスキルカードの抽出や、部屋に飾る人形を入手できるUFOキャッチャーがあったり、映画館やP4Gの追加システムであるコスチューム変更用のアイテムが購入出来るお洒落な服屋など追加イベントやシステムが多数。
映画館では仲間と一緒に見る事で、所持ペルソナのレベルアップに加え、基本ステータスのボーナスポイントによる成長、特定の映画を特定の相手と見る事で好感度もあがる。
・・・などに加えて、新規イベントも追加された。
なお、霧による影響を受けるが雨になることは無いので、稲羽市が雨で好感度を上げられないキャラがいるときに、誘われていた映画を見に行く事でおみくじ以上の好感度を稼ぐ事ができる。
ペルソナ4アニメ版の沖奈駅前のモデルは、東京都多摩市にある京王電鉄京王線聖跡桜ヶ丘駅の西口。また、名称の由来は「おっきな市」らしい。
七里海岸
P4Gで追加された地域。ゴミがところどころ落ちていたり、「ラーメン」などの上り旗が刺さっていたり、テトラポッドがあったりと、全体的に地味な海岸。だが遊泳や釣りはできる。
バイクに乗れるようになってしばらく乗り回して土地勘を得ると行けるようになる。
夏にメンバーで海水浴に行った海岸や、年明けにクマと行ったり、バレンタインデーに恋人とデートしたのもここである。
主には海釣りの舞台となる。八郎ダコやメグロマグロ、海ヌシ様が釣れる。また、バス停やカラーベンチなどの特徴的な武器も釣れる。
(以上、今こそP4考察@WiKiより引用・抜粋)
開発秘話
『ペルソナ4 公式設定画集』によると、テレビの中の非日常との対比を強調するため、稲羽市のデザインでは徹底的にリアリティを追求し、「人が地方都市に対して考えるイメージ」を計算して作ったとのこと。
また、モデルは富士急ハイランドのある、富士吉田の町。稲羽市中央通り商店街は山梨県月江寺駅中央通り商店街および周辺。八十稲羽駅のモデルは山梨県石和温泉駅だが、2016年に駅舎がリニューアルされ、面影はなくなっている。