概要
てんとう虫コミックス33巻及び、藤子・F・不二雄大全集11巻に収録「だせば当たる!!けん賞用ハガキ」に登場。
外観は料額印面が「矢に射られた的」になっている官製ハガキで、このハガキを使って応募した懸賞はどんなものでも必ず当たる。
効果が高すぎるため、22世紀でも希少な道具で入手しづらい。
ちなみに下記の2024では、時代を考慮して郵便番号枠が5つから7つに変更されていた。
ストーリー
はる夫が空地で新しいゲームウォッチを皆に見せ、テレビの懸賞で当たったことや、応募者の中から毎週10名にもらえることを説明。これに対しのび太達は当初懐疑的だったが、はる夫は自分は何十枚もハガキを出したことや努力すれば必ず報われると力説し始め、ジャイアンとスネ夫は自分たちもハガキを出すと言って帰って行った。
のび太も懸賞応募に興味を持ち、帰宅早々にハガキを探すが、タンスの中を探しても見当たらず、ママに無駄遣いしてはいけないと注意されてしまい、思い切って全財産をつぎ込むことにいした。結局全部で5枚しか買えなかったがそれでも当たると信じて書き始め、はる夫に懸賞の宛先を聞きに行ったが、帰って来ると部屋から出て来たドラえもんと鉢合わせになり、更にハガキがなくなっていた。
ママに尋ねても知らないと言われたので犯人がドラえもんだと思い、ハガキを返してもらいに外出すると、その先で安雄がハガキを持っていたので、友達に出す用だが急ぎではなかったためきっと返すことを約束に貸してもらった。帰宅後は改めてハガキを書き始めようとしたが、商品がゲームウォッチばかりではないことに気付き、どうせなら商品が良くて当たりやすい懸賞を選ぼうと決意。
そこで再びはる夫の家を訪ね今どこでどんな懸賞をやっているのか教えてもらい、ラジコンヘリコプターの当たる懸賞に決めて部屋に戻るが、またハガキがなくなっていた。「ロボットが家中のハガキを、一体何に使うんだ!!」と激怒していると、部屋に放置されていた「返事先取りポスト」に何らかの小包が届く。ハガキを取った仕返しに中身を見ると、そこにはハガキが一枚入っていた。
するとその時安雄が先ほどの手ハガキを返してもらいに訪ねて、自分もゲームウォッチの懸賞に出すと言い出したためポストの中に入っていたハガキを渡した。そして部屋で寝ころんでいると、その時引き出しの中からドラえもんが大喜びで飛び出して来て、まさか当たるとは思っていなかったが未来の懸賞に当たったと言い出し22世紀の新聞の当選者発表の欄も広げて説明。
これにのび太は今のハガキを未来へ出せるのか質問し、ドラえもんはこのポストを使えば当たると言い、もうすぐ「必中けん賞ハガキ」が送られてくると楽しみにしていて、う~んと素晴らしい商品を選んで使おうと胸を躍らせていいた。更に銀河一周旅行や光子推進ヨット、星一個も当たると言い出していると、そこにもらったハガキで懸賞に当たったと安雄が知らせに来たため、のび太がそのハガキを渡してしまったことを告白。
これにドラえもんは「どら焼き食べたいのも我慢して何百枚もハガキを出してやっと当たったのに」と泣いて激怒し、たまらずのび太は逃げ出して空地の土管の裏に隠れた。だが、怒りが収まらないドラえもんは「のび太を捕まえた者に使い捨てタイムテレビをプレゼントする」旨のポスターを町中にばら撒き、事態を知ったのび太は町中から追われる身になってしまう。へそを曲げたドラえもんは必死に逃げるのび太をよそに、屋根の上に寝そべってどら焼きを食べていた。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1982年3月19日に、水田版は2024年11月30日にそれぞれ放送している。
1982年版
- サブタイトルが「必中けん賞はがき」に変更
- 皆に当ったゲームを見せていたのは帽子を被った別の少年になっていて、そのゲームも透明のドームが付いた円盤状のデザインに変更された。また努力すれば必ず報られるとは言っておらず、ジャイアンはスネ夫にどっちが先に当たるか競争を持ちかけていた。
- のび太が帰ってきた時、ママは居間で掃除機がけをしていた。またのび太が持っていた貯金箱はドラえもん型だった。
- 少年の家は団地になっていた。
- のび太がハガキがなくなったとこを尋ねた時、ママはアイロンがけをしていた。
- のび太がハガキを借りた少年は、ふと眉の別の人物になっていた。
- のび太は再びハガキがなくなったことに気付いた際、驚いて椅子ごと後ろに倒れただけで原作での台詞は言っていなかった。そしてイタズラっぽい顔でドラえもん当ての小包を開けていた。
- ドラえもんが引き出しから出て来た時には紙吹雪が舞っていて、この後勝手にハガキを持って行ってしまったことも謝っていた。そしてドラえもんはのび太に迷惑をかけたからと、一緒に商品を選ぼうともちかけていていたため、具体的にどんな商品が当たるから言っていなかった。
- ハガキを借りた少年が当たったゲームも冒頭で登場した物と同型だったが、色は青ではなく赤だった。
- のび太はドラえもんが怒ってきた時、自分のハガキを勝手に持ち出したことを責めたが、それとこれとは話が別と言われたので、別じゃないと言い返した。またこの後のドラえもんの台詞は、「のび太の奴、よし覚えてろ」に変更されイタズラな顔でにやけていた。ちなみにのび太の台詞も「ドラえもんがあんなにムキになるなんてな」に変更されていて、皆の話声を聞いていた時は縦に置かれた土管の中にいた。
- ラストでドラえもんはタケコプターでのび太の後を追っていて、助けを求めるのび太に「僕、知らないよ」と笑顔で言っていた。
2024年版
- はる夫が当てたゲーム機は猫をモチーフにした四角いデザインになっていて、ゲーム内容は上から落ちて来る猫をバランス良く積んでいくというものだった。ちなみに応募した本はゴロゴロコミックだった。
- のび太が帰ってきた時、ママは台所で雑誌を読んでいた。
- はる夫はのび太に懸賞の宛先を聞かれた後、ゴロゴロコミックごと渡していて、この後のび太の前に現れたジャイアンとスネ夫は応募に使う大量のハガキを自慢しにきた。
- 安雄は郵便局から出て来た。
- のび太ははる夫の家に向かう途中で他の懸賞のことも聞こうとしていて、目を輝かせていた。
- ドラえもんが言った懸賞の候補は星一個の他に、高級どら焼き10年分、ヨーロッパのお城選り取り見取りプレゼント、ボタン推進宇宙ヨットで銀河系一周だった。
- 安雄が当てたゲーム機もはる夫が当てたのと同型で、この直後のび太は部屋に戻ってからドラえもんに打ち明けていた。
- のび太は激怒したドラえもんから逃げた際、初めに路地裏のゴミ箱の裏に隠れていて、ドラえもんも空地の前に着いた際はポケット色々の道具を巻き散らかしてからタケコプターで飛び立って行った。
- 手配書に描かれたのび太は、てへぺろをしながらウインクをしていて、片手に漫画を持ちながら走っている姿で、「大けん賞!!」の部分は大きく赤い字で書かれ、タイムテレビの絵も添えられていた。またのび太を追いかけたのは皆の他に犬や猫もいた。