概要
神奈川県横浜市神奈川区亀住町にある京浜急行電鉄本線の駅(KK34)。
東海道五十三次の「神奈川宿」に由来する駅の1つで(神奈川駅と東神奈川駅も同様)、かつての行先表示では「新町」と略して表示していたこともあった。
近隣の地域は浦島伝説ゆかりの地の一つで、「浦島丘」という地名も実在する。
駅設備
貧相な駅が多い京急ではあるが、その中でも「階段が狭くホームの端っこにしかない」「エスカレーターもエレベーターもない」「ホームに到着列車の電光掲示がない」と、特急停車駅でも屈指の冷遇ぶりである(一応駅ビル建設と共に改修する予定ではあるのだが、肝心の駅ビル化計画が平成20年頃から停滞を続けている状況である)。
島式ホーム2面4線を有する。上り(品川・新橋・日本橋方面)は12両編成対応だが、下り(横浜・上大岡方面)は8両編成が限度。
観光スポット(?)
下記でも触れるが利用者数もそう多くはなく一般の方には誰得駅な部分もあるが、鉄分豊富な方々にとって、当駅は観光スポットとなり得るいくつかの特徴を有している。KQクオリティ的な意味で。
新町検車区
いわゆる京急の車両基地である。駅構内としては、旅客ホーム自体は前述の通り12両+8両対応の2面4線であり、京急としてはそこそこ大きいが普通の駅である。
だがその駅の敷地の10倍以上の面積がある車両基地が隣接しており、日々大量の電車が出たり入ったり始業点検されてたり洗われたりしている。旅客用の電車だけではなく、黄色い事業用車や工事用車両、さらに救援車も待機している。付近の陸橋の上から眺めていると、軽く一時間は楽しめるだろう(鉄なら)。
都営地下鉄5300形が現役だった頃は、彼等が端っこで寝ていることもあり、白いから端っこでもよく目立っていた。今は後継車両の登場により銀色になっているものの、これもたまに間違って洗車場で寝ていて、お前の家か?と突っ込まれることもしばしば。
なおここには運転課育成センターも併設されており、京急の新人車掌や新人運転士達は厳しい教習や研修を経て(良い意味での)KQクオリティを学び、ここから本線の現場へと巣立っていく。
また車両基地があるということは駅を発着する列車においても車両の差し替えが多いということでもあり、それへの対応もあって駅の構内放送は自動化されておらず、通過列車の注意も含めて全て係員の肉声で放送されている。
近所にはJR東神奈川駅の電留線があるが、これはかつての東神奈川電車区で、国鉄時代の横浜線の車両基地でもあった(現在の車両であるE233系6000番台の配属は鎌倉車両センター)。
三線区間
この駅から一つ隣の子安駅までの間、わずか500mほどだが、上り線が分裂して合計3本の線路が平行している線形となっている。朝ラッシュ時は10分に1回、品川方面行きの普通列車がアウトコースに膨らんで500m走ってる隙に、同じく品川方面行きの快特がインを猛加速しながらすり抜けていく。わずか500mをフル活用する京急スピリッツが垣間見える。
なお2012年からは昼も10分に1回やるようになった。
高速カーブ
その三線区間のエリアはR400のカーブとなっているが、横浜方面の快特はお構いなしに120km/hで突っ込む。かなりの遠心力がかかるが、プロ乗客は足がムキムキなのでどうってことはない。ただし空港客のスーツケースがアウトに向かって飛んでくる事には注意されたし。
なお分岐器の都合で、残念ながら品川方面の列車は90km/h制限の徐行を強いられる。もちろん抜けたら猛加速である。
8両対応の下りホーム
朝の特急は基本12両編成である。そして当駅は特急停車駅である。つまり下りホームは長さが足りないので、ひとつ前の京急川崎駅で後ろ4両を回送にしてしまい、当駅で切り離してしまう。その後は…こうするのだ。
利用状況
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人為は16,711人である(横浜市統計書より)。京急の駅では37位(2022年度《令和4年》現在)。
年度別
年度 | 乗降人員 | 順位 |
---|---|---|
2008年(平成20年)度 | 16,860人 | 41位 |
2009年(平成21年)度 | 17,009人 | 40位 |
2010年(平成22年)度 | 16,736人 | 42位 |
2011年(平成23年)度 | 16,371人 | 41位 |
2012年(平成24年)度 | 16,484人 | 41位 |
2013年(平成25年)度 | 17,281人 | 39位 |
2014年(平成26年)度 | 17,084人 | 42位 |
2015年(平成27年)度 | 18,118人 | 39位 |
2016年(平成28年)度 | 18,848人 | 36位 |
2017年(平成29年)度 | 19,132人 | 37位 |
2018年(平成30年)度 | 19,485人 | 38位 |
2019年(令和元年)度 | 19,375人 | 37位 |
2020年(令和2年)度 | 15,438人 | 34位 |
2021年(令和3年)度 | 15,152人 | 36位 |
2022年(令和4年)度 | 16,062人 | 37位 |
2023年(令和5年)度 | 16,711人 |
2019年(令和元年)9月5日 - 当駅構内の踏切において、通過中の快特が踏切で立ち往生していた大型トラックと衝突する事故が発生している。快特の前3両が脱線、トラック運転手が死亡し乗員乗客37名が負傷する大きな事故となった。
隣の駅
※特急以下の種別の列車が停車。