概要
平安時代中期の公卿で、藤原摂関家の全盛期を築いた藤原道長に従事した4人。
中世の説話集『十訓抄』には優れた武士として頼信・保昌・致頼・維衡の名前がみえ、「この4人がもし互いに相争うのならば必ず命を失うはず」と書かれている。
四天王の面々
源頼信
河内源氏の祖。異母兄は源頼光。子孫に鎌倉幕府初代将軍の源頼朝や室町幕府初代将軍の足利尊氏などがいる。
藤原保昌
平井保昌としても知られる。盗賊袴垂との話や、和泉式部に請われて紫宸殿の左近の梅を一枝手折った話が有名。
「酒呑童子説話」では、大将として源頼光と対等な立場で酒呑童子を討伐している。
平致頼
平五大夫。尾張平氏の祖。後述の維衡と伊勢国の所領をめぐって合戦を繰り広げ、隠岐に流されたが、のちに許されて京に戻った。5世孫は平治の乱で敗走途上の源義朝を暗殺した長田忠致。
平維衡
伊勢平氏の祖。平貞盛の四男。五世孫は平家全盛期を築いた平清盛。その他の子孫には後北条氏の初代である北条早雲(伊勢宗瑞)などがいる。