概要
両眼に万華鏡写輪眼(以下、万華鏡)を一度でも揃えた者が宿す、写輪眼最強の術。
現時点で開眼した者は大筒木インドラ、うちはマダラ、うちはイタチ、うちはサスケの計4人。
はたけカカシも一時的ではあるが使用した。
また裏設定だがうちはシスイも使用可能。
膨大かつ高密度のチャクラで構成された骸骨の像を形成し、操る。
人体程度なら軽く握り潰せるほどのパワーを持ち、あらゆる忍術・体術に対して強力な防御力を誇るが、四代目雷影クラスの破壊力相手だと粉砕され、沸遁や溶遁を受けると融解してしまう。
また、上半身しか具現化せず、足元がお留守になるので足元からの攻撃や聴覚系・嗅覚系の攻撃は防げない、術者が引きずり出されると短時間で崩壊するなど弱点も多い。
各所がボルトで止められていたり、右腕が肘で分かれていたりなど「人工物」として表現されているのも特徴である。
チャクラを膨大に消費する術であり、なおかつ全身の細胞に負担がかかるというリスクがあったために、病弱だったイタチはこれに耐えられず死亡した。
これについては使用回数が増えるごとに軽減されるが、引き換えに視力が落ちていくため、実質的に切り札として扱うことになる。
「永遠の万華鏡写輪眼」であればチャクラ消費以外の負荷が消失するため、一転して通常攻撃として使い倒せるようになる。
また、大きさや形などは調整する事が可能であり、九喇嘛などの巨大な生物の鎧代わりに覆わせたり、左手を失ったサスケなどは義手代わりに使用したりしている。
この術は他の瞳術とは違い、必要な条件は「万華鏡写輪眼を両目に揃えたことがある」「うちは一族の血脈を持つ」の二つであり、眼球ではなく本人自体に宿る模様。
- 事実、「外道・輪廻天生の術」で生き返ったマダラは、盲目の状態でも発動していた。
通常形態
これ自体が三つの段階に分かれており、通常の万華鏡写輪眼ではここが限界。
第一段階
術者を覆う形で肋骨の像が実体化する。
ここから腕を実体化させて使うのが基本的な用法となる。
瞳力の増大に伴い頭や両腕が実体化するが、いずれも骨のまま。
第二段階
第一段階の骨格を覆う形で人型になる。
術者によって形状が異なり、ここから固有の武器が使用可能になる。
至った時点でのチャクラの性質=精神状態によって外見が変わり、憎しみに囚われていたサスケのものは他と比べて禍々しい気配を纏っている。
人物 | 姿 | 色 | 武器 | |
---|---|---|---|---|
イタチ | どこか女神を思わせる外観 | 赤 | 十拳剣・八咫鏡 | |
サスケ | 陣羽織を纏った武将 | 紫 | 盾と一体化した弓 | |
マダラ | 両面宿儺のような二面四腕の姿 | 青 | フランベルジュ型の剣 | |
シスイ | 左右に張り出した頭部を持つ鬼 | 緑 | ドリルの槍 |
第三段階
第二段階をさらに覆う形で山伏のような巨人に変化する。
この形態を見せたのはイタチ・サスケのみだが、いずれも武器以外は同じ形。
なおイタチの場合、十拳剣はこの形態か完成体でなければ使えない。
第四段階
完成体の一歩手前の状態で、「永遠の万華鏡写輪眼」の開眼者が未熟な場合にこの形態になる。
第二形態に足が生え、とりあえずの人型になる。
威装はこの段階から可能。
完成体 須佐能乎
須佐能乎の真の姿。
鴉天狗のような顔をした完全な人型になる。
サスケ、マダラ、カカシが使用しているが、アニメではハゴロモとインドラ、ゲームオリジナルとして原作者がデザインしたイタチ・シスイの完成体も登場している。
概して超巨大であり、額の部分に術者が搭乗する。
通常形態と同じく腕は四本だが、こちらは肩から分かれており、後ろ一組の腕は鞘に収まった太刀を持っている。
完成体の須佐能乎は形を自由に変えることが可能で、後ろ一組の腕を翼に変形させることで飛行可能である。
かなりの高高度まで上がることができ、次世代編でのサスケは移動手段として使用している。
また、術者自身の忍術を巨大なサイズで放つことも可能。
マダラ曰く「尾獣にすら匹敵する」とのこと。
サスケはナルトとの決戦時に地爆天星内に封じた尾獣九体のチャクラを須佐能乎に取り込み、十尾に匹敵する力を発揮した。
万華鏡写輪眼を開眼すれば使用可能だが、チャクラの消費を始め負担が著しいため、実質的に「永遠の万華鏡写輪眼」でなければ発現不能。
ハゴロモとインドラは大筒木由来の六道の力を持っていたためか、万華鏡のままで発動させていた。
サスケの完成体は固有の武器である弓が消えており、代わりにマダラのものと同じく太刀を持っている。
二人の前世に当たるインドラの完成体が全く同じ姿であるため、インドラのチャクラと共に完成体の形状も継承されていると思われる。
また輪廻眼の力を得た時には、マダラが発動した「無限月読」によって発せられた光を遮断する事が出来ていた。
その為、サスケの須佐能乎の中に入っていた第7班はそのおかげで術にかからずに済んでいる。
カカシはオビトの魂が憑依し、彼の瞳力を貸与されたことで一時的に使用可能になったが、左目の傷の存在からカカシ自身のチャクラが影響した可能性が高く、オビトが使用した場合のデザインや、そもそも使用できるのかは不明である。
人物 | 姿 | 色 | 武器 | |
---|---|---|---|---|
イタチ | 稲妻のような片目の仮面をつけた武将 | 赤 | 十拳剣・八咫鏡 | [pixivimage::s] |
サスケ | 古代の武将の装いの鴉天狗 | 紫 | 太刀 | |
マダラ | 古代の武将の装いの鴉天狗 | 青 | 太刀 | |
シスイ | 鬼のような面をつけた武将 | 緑 | ドリルの槍 | [pixivimage::s] |
カカシ | 左目に傷の入った鴉天狗 | 水 | 手裏剣 |
使用術
- 十拳剣
イタチの須佐能乎が右手に持っている霊剣。
剣自体に封印術が施されており、突き刺した者を幻術の世界に飛ばして永久に封印する効果を持つ剣。
大蛇丸が探していた『草薙剣』の一振りであり、別名「酒刈太刀」と呼ばれる。
劇中では登場しなかったが、完成体になると両刃の大剣になる。
存在が知られていたことから、イタチ以前にも使い手がいたと思われる。
術の効果から、神威手裏剣や炎遁・須佐能乎加具土命のように、月読の力を須佐能乎に付与した物だと考えられる。
- 八咫鏡
イタチの須佐能乎が左手に持っている霊器。
体術などの物理攻撃を弾き、盾自体の性質変化を変えることで忍術を無効化する絶対防御の盾。
完成体では必要に応じて具現化し、衝撃波を発する。
- 八坂ノ勾玉
須佐能乎発動時にのみ使える遠距離攻撃術。
写輪眼の瞳の勾玉のような形をしており、イタチは繋がった3つの勾玉、マダラは数珠状に連なる複数の勾玉、サスケは勾玉に炎遁・加具土命で黒炎を付加して飛ばす、といった使い方をしている。
- 弓
サスケの須佐能乎が左手に持っている武器、正式名称は不明。
盾と一体化しており、防御手段として使用可能。
弓としては右一組の手で造り出した矢を番えて放つことができる。
威力もさることながら弾速が非常に速く、仙人モードでなければ回避は不可能。
サイズも手伝い、直撃すれば人間なら一撃で死に至る。
- 太刀
正式名称は不明。
サスケとマダラの完成体が持つ武器。
マダラの須佐能乎は一振りで大地を抉り、山を切断した。
- 威装・須佐能乎
サスケとマダラが九尾に使用。
尾獣を覆う様に須佐能乎を発動させ鎧とする。
防御力の向上以外にも尾獣に須佐能乎の武器を使わせることが出来る。
- 炎遁・須佐能乎加具土命
サスケの須佐能乎の固有術。
固有の武器である弓に炎遁の黒い炎を纏わせ射出する。
ナルストシリーズでは天に向けて矢を打ち上げた後、分裂させて雨の如く降り注がせ、炎の竜巻を創り出して爆破するという派手なものになっている。
- 凶騒円舞
マダラの須佐能乎の固有術。
持っている剣を投擲して軌道を操る。
外道の術の鎖すら切断する切れ味を誇り、守鶴との引っ張り合いになった際に鎖を一旦斬り、体勢を崩すために使用した。
完成体では刀身のみを切り離して投げる。
- 須佐能乎・二刀の舞
マダラの須佐能乎の固有技。
チャクラの剣を振るい斬撃を八方へ走らせる。
巨大さも相まって集団戦で威力を発揮する。
- 神威手裏剣
カカシの完成体が持つ武器。
カカシの万華鏡の模様型の手裏剣。
これが当たった物は神威の時空間に転移させられる。
連射や複数の同時投射も可能であり、攻撃能力はトップクラスに高い。
- インドラの矢
サスケがナルトとの決闘で使用した最強の術。
全尾獣のチャクラを須佐能乎に集め、雷遁の矢を造り出して放つ。
その一撃は地震・雷・洪水などの大規模な天変地異を起こすほどで、ナルトの「六道・超大玉螺旋手裏剣」と同等の威力を持つ。
- 須佐能乎・九十九
シスイの須佐能乎の固有術。
通常体は開いた腹部から、完成体は手にした槍からチャクラの千本を無数射出する。
余談
- 原作ではマダラ・サスケ・カカシの完成体が登場しているが、いずれもデザインはほぼ同じである。
- モデルは恐らく猿田彦神である。
- シスイの須佐能乎のデザインは、中の人繋がりもあって『鋼鉄ジーグ』を意識している可能性が指摘されている。
- 『ナルティメットストーム』シリーズでは、対応キャラクターの覚醒モードとして登場した。『レボリューション』では、完成体は文字通り超巨大だったが、システムが整理された『4』では身長の3倍程度と結構常識的なサイズになった。