龍(原神)
げんしんのりゅうぞく
※この記事全体がネタバレ項目を多分に含んでいます。閲覧の際は十分にご注意ください。
オープンワールドゲーム「原神」に登場する種族の一つ。
原初の時代のテイワットを支配していた生命で、七元素をそれぞれ統べる「元素七龍(七王)」を頂点とする。その中でも、人語を介するほどの知性と魔神に匹敵する力を持つ者達は独自の一大文明を築いた程。
下級の者達はヴィシャップと呼ばれた。あるいはヴィシャップ族の中で特に強力な力を持った者に「龍」という称号が与えられる、とも解釈できる(人間と猿の区別に近いか)。
元は元素生物の一種とされているが、現代のヴィシャップ等多くの竜は、元素スライムのように常時元素付着状態であったり、自元素を無効化したりといった性質は持たない。
龍たちによる支配の時代は、遥か昔テイワットの外からやってきた第一降臨者と龍の40年間の戦いの末七龍王が打ち倒された事で終わりを告げた。第一降臨者「天理」によって奪われた七元素の権能は、魔神戦争の勝者である俗世の七執政に引き継がれた。
このため、龍は本来は魔神や人間と相容れない存在なのだが、元々竜の間でも知能や扱いの格差が大きかった為か、その後時代が下るにつれ、本来の在り方を忘れて魔神や人間と融和する種族も現れ始めた。
このように種族の違いを区別する為、従来の神に近い龍をナタでは「古龍」と呼んで区別し、日本語版では「龍」と「竜」、他言語版でも何らかの形で龍とは区別した呼称を用いる。
- 草龍アペプ
七王時代から現在まで生き続けている巨大な龍で、現赤砂の砂漠を中心としたスメール地の本来の主。
ウェネト族はアペプの末裔とされる他、体内に巣食う眷属アペプのオアシス守護者は戦闘可能な週ボスという扱いになっている。
キングデシェレトこと魔神アモンが禁忌の知識により破滅した際、生前の契約によりその力を貰い受けたが、自身もそれに蝕まれ姿を消していた。劇中の言及や情報だけでは、草の龍王なのかはイマイチはっきりしない。
- 初代水龍王
原始胎海の心臓と呼ばれる存在。天理によって取り除かれた後、代わる存在として後に初代水神となるエゲリアが創造された。
- 二代目水龍王・ヌヴィレット
淵下宮の研究者たちが残した「次の水龍は人の姿で現れる」という予言の通りに現れた、次代の龍王。誕生から少なくとも千年は経っているとのこと。
大龍として持つべき記憶が欠落している等謎が多いが、異例と言えるほど穏健な気質で、本来敵対する水神のスカウトを受け、共に人間の国フォンテーヌの国家元首を数百年務めている。
- 初代炎龍王・シウコアトル
天理に敗れ、ニーベルンゲンの起こした復讐の大戦にも敗れ去った後、ナタの地に落ち延びた龍。
アビスに汚染されていたため、体は黒く染まりその心もとうに狂ってしまい、我を忘れた主に逆らおうにも逆らえない眷属たちを率いてナタの地脈を焼き尽くす暴威を振るった。
最終的に人間であるシュバランケとトゥラン大火山にて戦闘、相討ちとなる。しかしその後シュバランケはシウコアトルの心臓から復活を遂げ、初代炎神として権能を引き継いだ事が語られている。
- 「盗炎の賢者」ワシャクラフン・ウバ・カン
龍たちから「燃素」という力を盗み出し、ナタの人々に分け与えた賢者。ナタの神話では人間とされているものの、その活動期間の長さからして龍なのではないかとパイモンは推測していた。
その正体は炎龍に仕えていた龍。狂った主や一族を見限り、人間の持つ可能性に種族復興のヒントを求め燃素を与えたが、その一環で生み出した半龍の息子オチカンの叛逆も加わり、歴史の表舞台から姿を消した。
- 「龍王」ニーベルンゲン
七龍たちが敗れ去った後で闇の外海に逃れ、禁忌の知識を持ち帰り「天理」に戦いを挑んだ龍。結局復讐は成らず、アペプの言葉を信じるならば既に死亡している。
アペプが敬語を使う事から鑑みると七龍を統べる上位存在、またはいずれかの元素の七龍と考えるのが妥当だが、「龍王」という呼称は後述するスキュラなどにも用いられているため、その立ち位置は今のところ未確定である。また、「天理」に戦いを挑んだ存在として「第二の玉座」という存在が日月前事に記載されており、それと同一視する考察も見受けられる。
詳細は原神の敵と魔物一覧を参照。
従来の元素生物に最も近い種族で、環境に応じた変化と適応に長けているという。
- 「風魔龍」トワリン
後述するドゥリンを滅ぼした際に毒血に汚染され、現代ではモンドに龍災をもたらす存在と化してしまったものの、旅人により浄化された。
岩神モラクスが岩の中より掘り出した元素生物。若陀龍王を創造した存在であるという事実をモラクス自身は否定しており、いずれ劣らぬ旧い存在であるようだ。
古代璃月では良き守護龍であったが、「摩耗」という魂の寿命に苛まれ乱心したため封印された。
- 「水のプリンケプス」スキュラ
先代水龍が没した後、ヴィシャップ達を代理で統べていた龍。クジラに似通ったその姿形は「イコル」によって形作られた仮初のものであり、ヴィシャップとしての真の肉体は既に失われている。
レムリアを創造した魔神レムスの友人であったが、とある事情によりレムリアに反逆し滅ぼされたという形で歴史に残っており、フォンテーヌの神話では悪龍として語られる。
- つみ、パシーフ
それぞれヴィシャップと共に育ったとされる別種族の者達。
炎の国・ナタで独自の進化を遂げた種族。太古は精霊にも近い存在だったが、永い年月の中で現実的なサイズと生態に変化していったと伝承で語られる。
現在は野生・飼育動物の一種として、ナタの6部族それぞれと友好関係を結んでいる。
名有り
- ちび(プレイヤー命名可)
プレイヤーがナタに足を踏み入れて早々に出会ったテペトル龍の子供。
「焔の主(シウコアトル)の祝福」という太古の力を先祖返りで持っており、今の竜では制御できない為このままでは危険とされている。
- オチカン
ナタで暴君と呼ばれた悪龍。その正体は「盗炎の賢者」によって人と龍の魂を融合して作られたハーフであり、龍族から虐られていた中でシュバランケに救われ、彼の仲間のひとりとして共に炎龍王を倒した。
シュバランケが死ぬ前、次代の炎神が現れるまでの繋ぎの統治を託されたが、シュバランケ以外の炎神を認められなかったオチカンはオシカ・ナタを創り、「聖王」としてナタを支配しナタの竜たちを虐殺するなどの暴政を敷いた。最終的には二代目炎神が率いる反乱軍によってオシカ・ナタは陥落し、オチカンの精神と肉体はアビスに侵され、今も悪龍としてオシカ・ナタを彷徨い続けている。
キィニチの相棒。
便宜上ここに置いたが、古龍の時代の遺産とされる正体不明の存在。
アビスの生物
外来の存在であり、テイワットの土着種族である龍とは本来何の関係もない存在。しかし、何故か龍に近い者が存在する。
- 「毒龍」ドゥリン
レインドットによって創造された生命の一つで、500年前の漆黒の厄災の折にモンドを襲った恐るべき巨龍。風神に召喚されたトワリンと激闘を繰り広げた果てに敗北、亡骸は現在のドラゴンスパインへと落下した。一見すると恐怖の存在でしかないが、その本質は……
存在を模倣したちびドゥリンも存在する。
- 「巨獣」エリナス
ドゥリンと同じくレインドットによってテイワットの地に誕生させられた。「巨獣」の名に相応しく、フォンテーヌの地に遺された亡骸がひとつの島を形成してしまう程の巨体の持ち主。ただそこにいるだけで周囲を汚染してしまう脅威の存在であったものの、やはりドゥリンと同じくその本質はと言うと……亡骸からは後にメリュジーヌという生命体が誕生する。
その他
- 「雷鳥」カンナ・カパッチリ
鶴観の地に棲んでいた魔物。魔神とは異なる存在らしく、現地民たちに信仰されてもそれを理解する事ができなかった。
魔神ではないにもかかわらず地形や自然にすら干渉する力を持つため、実は雷の龍なのではないかという説が一部で囁かれていたが、ナタ編においてテペトル竜の仔に「カパッチリ」という名前を付けると他の龍と同様の反応となる事から、俄然その可能性が高まった(ただし「ドゥリン」なども同様の反応となる)
命の星座として「睡竜座」を持っていたこと、「次の水龍は人の姿で現れる」という淵下宮の予言から、実は水龍ではないかと考察されていた時期もあった。しかしヌヴィレットの登場により、現在ではほぼ考察される事は無くなった。