B・F
びーふぉーす
風属性・昆虫族で統一されたシンクロ召喚テーマ。『COLLECTION PACK-革命の決闘者編-』でOCG化された。
遊戯王OCGにおける昆虫族初のシンクロ召喚を軸とするテーマである。また、名前の表記が非常に似通っていることからも分かるようにBF(ブラックフェザー)のオマージュ要素が多く盛り込まれている。
Bee(蜂) ・Force(軍勢) という名の通り蜂の群れをモチーフとしたカード群であり、属するモンスターは機械仕掛けの蜂(あるいは弓矢で武装した昆虫人間)のような外見。それぞれのネーミングは槍や針、弓矢などの“刺さる”ものから取られていると見られる。
全体的な傾向としては「低レベルのモンスターを特殊召喚で並べてシンクロ召喚に繋げる」という基本に忠実なシンクロテーマであり、専用の蘇生魔法が二枚あるなど、昆虫族テーマの中では展開力に大きく優れる。
また効果ダメージに関する効果を持つカードの存在も目立つ。戦闘だけでなくバーンによる追撃を加えることで相手のライフをガンガン削っていくというスタイルである。
アニメ本編では設定的な意味(後述)があるのか効果が割と弱かったがOCG化の際に強化されており、既存の昆虫族デッキとの連携もある程度可能になった。
(召喚権を食い合って手札事故を起こさないよう様に注意)。
ただし強化の代償として一部のカードに昆虫族しかEXデッキから出せなくなる制約がつけられた。
…にもかかわらず、EXデッキに入る昆虫族モンスターが少ないのが意外とシビア。
(制約の関係上採用できるシンクロモンスターが限られる)。
その上、主力シンクロモンスターも戦闘やバーンに関する効果ばかりで耐性や制圧要員に乏しいため、生半可な構築では制約を回避して出した汎用シンクロモンスターが切り札になりかねない。
シンクロテーマなのにカテゴリ内メインデッキのチューナーモンスターが一体しかいないのもデッキ構築の課題となるだろう。
また、霊弓のアズサと突撃のヴォウジェは一見すると凄まじいバーンダメージを与えられるコンボが出来るように見えるが、実はこの二枚だけでコンボが成立するわけではないのでそこも注意。
制約に引っかからない制圧要員として「No.3地獄蝉王ローカスト・キング」の採用を強く推奨する(エクシーズモンスターだけど)。
一方で昆虫族としてはかなり汎用性が高い下級モンスターを何枚か擁しているのは長所。
のちに登場した同じ昆虫族テーマの「ビートルーパー」とは上述の制約を共有できる関係でかなり相性が良く、展開力に優れるB・Fがビートルーパー側の潤滑油的な役割を果たしてくれる。
登場から5年以上も放置されていたが、レギュラーパック『RAGE OF THE ABYSS』にて突如としてOCGオリジナルの新規カードを獲得。ブラックフェザーでお馴染みの「黒い旋風」と「BF-毒風のシムーン」のB・F版といえる強力な展開札に加え、擬似的にチューナーとなれる中継役のシンクロモンスターや「決戦のビッグ・バリスタ」と相性の良い新たなエース級シンクロモンスターを得た。
相変わらず着地点が今一歩な性能なものの、テーマに留まらず昆虫族全体の底上げをしてくれる存在として、昆虫族を愛するデュエリストたちからは期待の眼差しを向けられている。
シンクロモンスター
アニメ「遊戯王ARC-V」においてシンジ・ウェーバーが使用するカテゴリ。
使用者のシンジは「コモンズ」と呼ばれる自分たち貧民層を虐げる富裕層「トップス」に強い憎悪を抱いており、コモンズを煽動して蜂起させ革命を起こそうと画策していた。
そういう意味で、B・F専用のサポート魔法「一斉蜂起」はシンジの象徴的なカードと言えよう。
アニメ本編では低ステータスの下級モンスターを貧民層の「コモンズ」に例え、それを素材にシンクロモンスターを呼ぶことでコモンズの結束と富裕層「トップス」に対する革命を煽動しようとしていた。
…のだが1戦目の対戦相手月影は勝ちを譲っただけであり、2戦目である榊遊矢戦でシンジ自身も敗北とそこまでいい所がない。
一応コモンズの蜂起という目的自体は達成したのだが、その後はシンジのデュエル機会も無く、放映当時のパックではOCG化も見送られていた。
にもかかわらず数年後にOCG化にこぎつけるあたり、使用者の人気(と昆虫族テーマの層の薄さ)がうかがえる。