概要
石仮面の影響で吸血鬼になったディオ・ブランドーが、ジョナサン・ジョースターとの激闘を経て首から下を失うも、ジョナサンを殺害後に肉体を乗っ取って100年生き延びた後に作った子供達で、現在までに4名登場している。
『DIOの息子』の呼ばれているが、ジョナサンの肉体から生まれているため遺伝子的には『ジョナサンの息子』と呼ぶのが正確であろう。
ジョナサンの息子と考えた場合、彼の息子のジョージⅡ世は彼らから見て兄に当たり、その息子のジョセフ・ジョースターに至っては最低でも66歳以上年上の甥になる。
東方仗助(承太郎の年下の叔父)よりも甥との年齢差が激しいものの、明確な不倫であるジョセフと違い、紳士を目指したジョナサンにはとんだ風評被害である。
この4名は全員が男子でDIOが持つ吸血鬼の特性は受け継がれていない一方で、ジョナサンの遺伝子も持つため左肩にジョースター一族の身体的特徴である「星のアザ」を持つ(吸血鬼の特性が後天性 に対し、ジョースター家の「星のアザ」は先天性だからと推測される)。
4人とも母親が異なる兄弟で、外見も性格もスタンド能力もバラバラ。
ただし、両親に愛されず、悲惨な幼少期を送った生い立ちは全員に共通しているようである。
構成
生誕順はジョルノ⇒リキエル、ウンガロ⇒ヴェルサス。年齢は第5部時点でジョルノ15歳、その10~11年後が第6部。
物語での関わり
ジョルノ・ジョバァーナは第5部『黄金の風』で主人公を務めた。
残りの3人は、第6部『ストーンオーシャン』においてプッチ神父ことエンリコ・プッチの指揮の下、DIOを倒した空条承太郎の娘である主人公・空条徐倫と交戦する。
残念ながら父のジョナサンと同じ『黄金の精神』に目覚めたのは、長男のジョルノのみであった。
4人ともが精神を歪ませるような悲惨な環境で育ったが、ジョルノだけは幼少期に〈きっかけ〉と出会いそれを脱した。
しかし、残る3人はそのような〈きっかけ〉に恵まれずに鬱屈した幼少期を過ごし、ようやく訪れた〈きっかけ〉――すなわちプッチ神父は、残念ながら彼らにとって人生の好転に繋がらなかった。
彼との接触により、リキエルは『心の成長と幸福を与える』論で、ウンガロは『燃える目的』を得て好転する兆しこそ見えたが、結局は世の中に対する恨みをプッチ神父に利用されただけだった。
特にヴェルサスはスタンドに目覚めて以降、上記の2人と違い自分達を顎で使うプッチ神父に対し、次第に苛立ちと不信感を覚えるようになり、遂には神父を出し抜き自分が天国に至ろうと目論む醜態は、正しく恩人であるジョースター家を裏切ったかつてのディオそのものであった……。
最終的に、殆どの息子が第6部でジョースター家同士の争いを起こした末、ウンガロは生き残るも事実上の廃人に陥り、リキエルとヴェルサスは死亡する末路を辿った。
余談
DIOの残骸は『肉の芽』や『緑色の赤ちゃん』等の形で様々な因縁を残している。
- DIOの死によって肉の芽が暴走する(第4部)
- DIOの骨を使ってプッチ神父が『緑色の赤ちゃん』を誕生させる(第6部)
後に発表された第4部の前日譚にて、DIOの手で生死の境を彷徨うもホル・ホースに救われた女性複数人が登場するシーンが描かれたため、一部の読者からは「救助された女性の中にジョルノ達の母が居るのか?」との考察がされた。
そして、後に発売した小説版で助けた女性全員が妊娠していた経緯も発覚し、上記の考察がほぼ確定した扱いになった。
尚、ディオが息子を欲した理由は「自らが天国に至る為の道具」としてだけであり、母親となる女性は悉く「どれだけ悪女であるか」を重視していた模様。
第7部にディエゴ・ブランドーなるキャラクターが登場するが、彼はDIOの息子ではない。彼は作者曰く「石仮面のない世界に生まれたディオ本人」である。