愛おしい ポケモンたち……
わたくしが 守ってあげます 深い 深い 愛で……」
概要
「ポケモンSM」に登場するキャラクター。
40歳を超える二児の母でありながら若々しい容貌を保つ美女。アローラ地方で活動する「エーテル財団」の代表を務めている。
名前の由来は恐らくホウセンカのドイツ語名「Balsamine」。
人物
本編では主人公がザオボーからエーテルパラダイスへ招待された際に対面。代表ながらも自ら保護区でポケモン達の様子を見るため、職員だけでなくトレーナーからも信頼されており、スカル団にやられたポケモンや傷ついたポケモンたちに母として惜しみない愛情を注いでいる。その一方で「子供は親の言う通りにすれば幸せの近道」という考え方を示しており、母という意識がかなり高い性格をしている。
主人公達と共にウルトラビーストの一種ウツロイドを目の当たりにした後は、ウルトラビーストが迷い込んだと考えて同情し、彼らも保護するため準備を進めるように考え始める。
職員によると、彼女はエーテル財団を設立した父親の跡を受け継ぐ形で代表を務めるようになったらしい。
その素性
「たとえ 自分の 子供でも! どれだけ わたくしを 慕っていても! 珍しいと される ポケモン だとしても!
わたくしが 愛を 注げる 美しい もので なければ ジャマでしか ないのです!」
エーテル財団の代表を務める傍ら、エーテルパラダイスから出奔したリーリエと彼女が匿っていたコスモッグの確保をスカル団に依頼していた。
すなわち彼女こそが今作の真の悪の組織のボス、つまりスカル団の実質的な黒幕でありグズマは彼女の都合のいいように利用されているだけであった。
何気にポケモン史上初の悪の組織の女ボスとも呼べる存在である。
その本性はワガママかつ自分勝手で自分が欲しいものはどんな手段を使っても手に入れようとし、興味を失えば平気で捨てようとする(ただしこれが本当の意味での"本性"と呼べるかどうかは疑問が残る。詳細は後述)。
また、自分の気に入ったポケモンは氷漬けにしてコレクションにするなど常軌を逸した行動まで取っている。
ウルトラビーストに対して歪んだ愛情を抱いており、自分と愛するウルトラビーストの世界のためにウルトラホールを開こうとした。コスモッグを捕らえて研究していたのはこのためであり、スカル団の協力でコスモッグを奪還した際は、コスモッグの能力でウルトラホールをこじ開け、ビーストたちをアローラ地方で暴れさせようとしていた。
ウルトラホールの解放を主人公に邪魔されそうになった時には、まるで駄々っ子のようにゴネる幼児性を見せる。ウルトラホールの中ではウツロイドの神経毒の影響かさらにエキセントリックになり「わたくしは!わたくしの 好きなものだけが あふれる世界で いきるの!」と娘に向かって叫ぶ有様だった。
当然ながらリーリエからその傲慢さを非難されたが、一切悪びれもせず「トレーナーも使えないポケモンは好き勝手にパーティから外すでしょう?」とプレイヤーにとっては痛いところを突いてくる。
性格・個体値厳選のためにタマゴを大量に作り出しては逃がしたり見向きもしないプレイヤーがいることも事実ではある。まぁ、ゲームの仕様上、仕方ないことではあるが…。
とはいえ、ポケモンに対して育成途中で愛着が湧くプレイヤーもまた多いのも事実であり「好き勝手にパーティから外す」発言に関しても、ポケモンのことを理解してるが故バランス等を考えての行動の為、ルザミーネの言う「使えない」とは意味が異なる。好きなポケモンのために努力したり、はたまたポケリフレで一緒に遊ぶ等、ポケモンとの関わり方はプレイヤーにとっても多種多様にある。
そもそも「ポケモン」の世界においてポケモンは人間と共存している1種の生き物である。人間にとっても大切なパートナーであるという認識であり、そのポケモンに対してそのような扱い方をすれば顰蹙を買うのは当然といえば当然だろう。
今作ではそういったことも意識してか、パーティから外されたボックスのポケモン達が活躍するポケリゾート(モーンが管理)が存在する。
その後ウツロイドと融合してマザービーストとなり、主人公に戦いを挑むが敗北。伝説のポケモンの力によってウツロイドと切り離され正気を取り戻すが、ウツロイドの毒に侵された影響で病院から出られない身となってしまい、リーリエはその治療法を探しにカントーへ旅立つことになる。
ウルトラスペースから帰還した際グズマがハプウに「ご婦人をお連れしろ」と言われ、搬送はグズマがハプウのバンバドロと共に行った。自分がいいように利用した挙句、興味を失い、見捨てたスカル団のボスに助けられるのは何とも皮肉である。
リーリエ曰く、かつては自分と一緒に寝てくれる優しい母親だったらしい。「映画の真似をして雨の中で歌っていたらルザミーネも飛び出してきて一緒に踊り、後に熱を出して一緒に寝込んだ」と思い出の中の楽しげな母親の姿を語っている。しかし夫がウルトラホールの実験中に消失して以後、このような性格になってしまった。
ルザミーネがなぜ豹変したのかは劇中では語られない。
しかし、ウツロイドに『神経毒で自我を開放させ、宿主に自らを守らせる』という習性があること、ウルトラビーストへの対抗手段を開発していながら作中ではウルトラビーストと敵対する意思を一切見せず、むしろ保護しようとしていることなどから、彼女の夫が失踪した際ルザミーネはウツロイドに寄生され、ウツロイドの毒によって性格が歪められていたのではないかといった可能性が非常に高い。
ウツロイドの姿とリーリエの服装が類似しているのも、リーリエの服はルザミーネが選んでいたというリーリエの発言からウルトラビーストに魅入られたルザミーネが、リーリエをウツロイドそっくりに着飾らせていたのではないかという推測がなされている。
空間研究所の研究員の証言によると、かつてモーンという名前の博士がウルトラホールに関する研究を行っていたらしいが…。
手持ちポケモン
使用するポケモンのタイプはバラバラで、ファンシー系のポケモンを多く使う。
なお、2回目ではいずれもぬしポケモンと同じオーラを纏い能力が上がっている。
回数 | 手持ち |
---|---|
1回目 | ピクシー(Lv.41♀)、ドレディア(Lv.41♀)、ムウマージ(Lv.41♀)、ミロカロス(Lv.41♀)、キテルグマ(Lv.41♀) |
2回目 | ピクシー(Lv.50♀)、ドレディア(Lv.50♀)、ムウマージ(Lv.50♀)、ミロカロス(Lv.50♀)、キテルグマ(Lv.50♀) |
アニメのルザミーネ
現時点で「ルザミーネ」という名前は出ていないが、『サン&ムーン』第8話にて、彼女らしき女性がリーリエの母親として写真で登場している。傍にはドレディアの姿も。
一時期リーリエと共に、自宅とは別の屋敷にいたことがあり、リーリエを帰した後も自身はそこに留まって仕事をしているとのこと。しかしその屋敷から帰ってきて以降、リーリエはポケモンに全く触れなくなったらしい。
余談
ストーリークリア後、ラボAにいる職員からいでんしのくさび、いましめのツボ、こころのしずくをもらうことができる。
これらの道具をエーテル財団が持っているのは、その職員曰くルザミーネはあわよくばこれらの道具と関係のある伝説のポケモンをも自分のコレクションにしようと考えていたからとのこと。
このことから、毒に侵されていた頃のルザミーネがどれほど強欲であったかが伺える。
ちなみにキャラクターデザインは戯言シリーズなどで有名な竹が担当した。
また、発表当初フェローチェと似ていることから関連性が疑われていた。結果的には一種のフェイクであったが、前述のリーリエをウツロイド風に着飾っていた話から考えるとウルトラビーストに魅入られたルザミーネ自身も、フェローチェに姿を似せていたのではないかという考察がなされている。
関連イラスト
関連タグ
歴代の悪の組織ボス