「第三次大戦だ。」
概要
近代における世界戦争は第一次はヨーロッパが中心となり、第二次はアジア太平洋地域およびヨーロッパが主な戦場となった。
また第二次大戦後、米・ソが世界覇権を賭けて対立する冷戦状態となったものの、第二次世界大戦末期に登場した核兵器により世界的な戦争は地球人類の絶滅につながると恐れられ、これが逆に米ソが世界を二分し正面からの衝突を避ける要因となった。これを核抑止とも言う。
戦争の危機
- 1950年、朝鮮半島にて分割された地域の主導権争いのための戦争である朝鮮戦争が始まる。アメリカの一部、たとえばダグラス・マッカーサーなどは「この際徹底的に共産主義勢力をたたく」という考えがあり、中国への核兵器の利用などが打診された。しかし、太平洋戦争の傷跡のまだいえない状態であったためその意見は却下され1953年に停戦した。
- 1961年、キューバでのミサイル配備を巡って米ソ間で緊張状態になるキューバ危機が発生、米ソ正面衝突の危機が浮上する。ソ連のミサイル撤去合意で事態は最悪の展開を免れたが、この時は最悪の事態である第三次大戦勃発を世界中が恐れた。
- 一部では冷戦を第三次大戦と見る解釈もある。
1991年のソ連崩壊により、アメリカに伍する軍事力を持つ大国が事実上消滅したため、現在は大陸間全面戦争の可能性は低くなったとされている。
ところが、現状では核保有国であるインドとパキスタンの間の緊張が続いているほか、中東からアジアにかけては民族および宗教の対立により紛争やテロリストの暗躍が絶えず、これらが新たな世界大戦の原因となることを懸念する動きもある。
また、東アジア方面では中華人民共和国の海洋進出および地方における不満の蓄積、また周辺諸国の右傾化および政治的な対立などの不安定状況が見られる。
とは言え、これらの国々も軍事力のバックボーンとなる工業技術力(及びその開発能力)・工業生産力においてアメリカに全く及ばない為、アメリカと全面戦争する能力は実際に持ちえないのが現実である。
いや、居るんだ
「現状での保有軍事力」こそアメリカには及ばないが(それでも世界で五本の指には入る、特に海軍力は「勝てるのはアメリカだけ」と言われている)、工業技術力・技術開発能力・工業生産力においてアメリカ「としか」比べられないレベルにあり、尚且つ史上唯一全面戦争においてアメリカ本土攻撃を成功させたことのある国が、そう、一カ国だけ。
第四次世界大戦
アインシュタイン博士は第三次大戦について「第三次大戦がどんな戦い方かはわからない。だが、第四次世界大戦はわかる。それは棍棒と石による戦いだ( I know not with what weapons World War III will be fought, but World War IV will be fought with sticks and stones. )」と述べている。
この発言の意図は、「第三次大戦ではどういうものか具体的には分からない」ものの、恐らく「それまでの文明を破壊しかねない超兵器の応酬となる」ためこれまでの文明は滅亡、結果「原始レベルまで文明レベルが衰退してしまう」という予測であるとされる。
他にも文明滅亡とまではいかなくても、「超兵器があまりにも危険すぎるために超兵器やそれに通じる技術の全てを放棄、或いは封印」した結果、原始的な戦い方になるとも言われている。
「第三次世界大戦」を扱うフィクション作品
フィクションにおいてもこの題材はよく用いられる。無論架空戦記などの戦争自体を扱ったものも存在するが、多くは戦後の荒廃した世界を扱っていると思われる。
- 『世界大戦争』
- 『とある魔術の禁書目録』
- 『ターミネーター』
- 『未来少年コナン』
- 『サイボーグ009』
- 『Call of Duty:Modern Warfare 3』
- 『Steins;Gate』
- 『AKIRA』
- 『北斗の拳』
- 『OZ』
- 『ガングリフォン』
- 『攻殻機動隊』
- 『マジンサーガ』
- 『マクロスシリーズ』
- 『狂四郎2030』
- 『NEEDLESS』
- 『銀河英雄伝説』
- 『未来警察ウラシマン』
- 『1984年』
- 『夏への扉』
- 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
- 『Vフォー・ヴェンデッタ』
- 『リベリオン』
- 『マッキーの冒険』
など多数