スカルマンとは、
- 石ノ森章太郎の漫画作品及びその主人公。本項で記述。
- ロックマン4に登場するボスキャラ。→スカルマン(RM4)
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概要
原作漫画の正式タイトルは『怪奇ロマネスク劇画 スカルマン THE SKULL MAN』で、初期の漫画は1970年に週刊少年マガジンにて読み切りとして掲載された。仮面ライダーの初期案にもなったこのキャラクターである。
正式な続編として1998年に島本和彦が描いた漫画『スカルマン THE SKULL MAN』がコミックアルファで連載された。
テレビアニメ『スカルマン THE SKULL MAN』は、2007年4月28日から7月21日までフジテレビ系各局で放送された。全13話。このアニメでは、『サイボーグ009』『仮面ライダー』など、他の石ノ森作品をオマージュしたネタが多く仕込まれている。
なお、『仮面ライダー』に先駆けて、ライダーのデザインは当初ライオンをイメージした「レッドファイアー」なるデザインだったのだが、石ノ森は「待ってくれ」と、ドクロのデザインで『仮面ライダースカルマン』なるデザインを提案し、それに平山亨プロデューサーも賛同したが、「骸骨をモチーフにしたキャラはお茶の間にふさわしくない」という理由でどこも採用してもらえなかった。あくまでもドクロにこだわった石ノ森は、スタッフや子供の意見を取り入れ、バッタをモチーフにした『仮面ライダーホッパーキング』を作成。名前が長すぎるということで最終的に仮面ライダー1号に辿りついた。
後に仮面ライダーシリーズではスカル魔、滝ライダー、仮面ライダースカルといったオマージュキャラクターが登場している。
また、KIKAIDER00ではスカルマン=『仮面ライダー』そのものを指し、バイク乗りの幽霊ではないかと噂されている。『最近では鏡の中で目撃された』とのこと。(ちなみにV3が登場するが彼はリ・イマジネーションの存在)
ストーリー
第二次世界大戦以降現実世界とは異なる歴史をたどり、軍隊も存在する架空の日本。
とある地方に位置する巨大な企業城下都市の大伴市では、官僚や政治家や女優らが突然不慮の死を遂げる事態が立て続けに発生していた。当局が事故と発表したにもかかわらず、人々は現場で目撃されたドクロの仮面をかぶった怪人「骸骨男」の仕業だと噂していた。
この噂と事件にスクープのニオイを嗅ぎつけたトップ屋御子神隼人は、生まれ故郷でもある大伴市に7年ぶりに足を踏み入れることになる。
登場人物
大伴市に出現した正体不明の怪人。
白銀の髑髏の仮面に白いロングマフラーと黒尽くめの出で立ちで、闇夜に突如として舞い降りる。
大伴市の市民を殺害して回っているが、動機は不明。
超人的な身体能力を持っており、存在自体が大伴市の都市伝説と化している。
しかし単なる猟奇的な殺人鬼というには、不可解な点も多い。
スカルマンと瓜二つの存在。
スカルマン同様に市民を襲っているが、マフラーを巻いていなかったり、バイクの車種が違っていたり、殺害方法が拳銃(モーゼルのC96、もしくは十七式拳銃)だったりと、相違点も多い。
実態は「スカルマン」の都市伝説を利用した暗殺者。その正体は……
骸骨男を追う者
フリーランスのトップ屋(ゴシップ誌やタブロイド紙に写真を売り付けるカメラマン)。特ダネを追って故郷である大伴市に帰省し、謎の怪物(GR)と髑髏のマスクの怪人と遭遇する。
実は地元の名士の養子で、黒潮豪蔵とは幼少期から親交がある。
モデルとなったキャラクターは『空飛ぶゆうれい船』の嵐山隼人と『仮面ライダー』の一文字隼人。
隼人の前に現れた身元不明の少女。トップ屋志望で、隼人の助手として勝手に彼の下宿先に居候してくる。
当初は隼人を上手く出し抜くつもりだったが、徐々に隼人に淡い想いを募らせていくようになる。
最終話エピローグで抱いている赤ん坊は009とよく似た容姿となっている。
大伴コンツェルン
地元の名士で大伴コンツェルンの代表。
威厳が有りながら大らかな人物で、多くの人々に慕われている。同時に政治的な敵も多く、決して優しいだけの人物ではない。
隼人の養父は元部下で、その繋がりから隼人とは親しく、彼に何かと便宜を図っている。
一人娘の麻耶を溺愛しており、病弱な娘の行く末を心配している。
モデルになったキャラクターは『空飛ぶゆうれい船』の黒潮会長。
豪蔵の秘書。
細面の優男だが、仕事に厳しく常に冷たい表情を浮かべている。
裏で軍部と繋がっており、また「白鈴會」とも繋がりを持っている。
モデルになったキャラクターは『イナズマン』、『仮面ライダー1971-1973』の新人類と思われる。
大伴警察
大伴市で頻発する殺人事件を追う熱血刑事。
昔気質の体育会系でかなり暑苦しいが、市民を守ろうとする警官魂は本物。
殺人事件の現場でたびたび遭遇する隼人を怪しんでおり、何かと隼人をつけ回している。
モデルは『ロボット刑事』に登場する新條強。
大伴署の署長で元軍属。
傲慢な権威主義者で、人気女優・鬼塚結衣を愛人に囲うなど、素行は決して警官向きではない。
何かと黒い繋がりがチラつく人物でもある。
モデルとなった人物は『空飛ぶゆうれい船』の埴輪国防長官。
その他
大伴市の郊外にある教会で孤児院を営む青年神父。隼人の幼馴染で古くから親友。
温厚で柔和な好青年であり、自身も孤児院の出身者。
黒潮麻耶とは人目を忍んで想い合う仲であり、心の拠り所でもある。
南亜戦争に従軍神父として参加した経験がある。
そして不意に、暗い表情を浮かべる瞬間があるが……?
豪蔵の一人娘。
儚げな美少女で、大伴市を本拠とする新興宗教「白鈴會」にも関わっている。
生まれつきあまり体は丈夫でなく、普段は自宅の離れで過ごしている。
体の調子がいいときは、芳生の孤児院にお忍びで出かけて子供たちの面倒を見ている。
モデルとなったキャラクターは『スカルマン』に登場する千里虎月の孫娘、真耶と『キカイダー01THE ANIMATION』のアキラと思われる。
ライダースーツで大型バイク乗りこなす、グラマラスな赤髪の美女。
市内を愛車で駆け回り、弟の徹郎と共に何かを探っている。
元ネタは『スカルマン』に登場するガロ。
麗奈の弟で、寡黙な青年。
荒事に長けており、姉と共に大伴市内で何かを探っている。
隼人の前によく姿を現す、自称探偵の老紳士。
飄々とした好々爺のような人物だが、各所で只者ではない雰囲気を醸している。
時折、眼光鋭く何かを見据えるときがあり、彼もまた何かの思惑を持って動いている。
モデルは『スカルマン』の立木。
隼人の年上の幼馴染で、食堂のおばちゃんの姪。
隼人が大伴市を去ったのちに結婚するも、夫は行方不明で、我が子も七五三を迎える前に病没した。
新條に一目惚れされて猛アタックをされてたが、内心では隼人への昔からの気持ちを密かに持ち続けていた。
しかし――
BRAINGEAR(ブレイン・ギア)
表向きは多国籍企業だが、その実態は「黒き幻影」と呼ばれる悪の秘密結社。
元ネタはブラックゴースト。
アルカード・ヴァン・ヴォグート(CV:石塚運昇)
大伴市で起きた動乱の裏で謎の動きを見せるブレイン・ギア幹部。
元ネタは『サイボーグ009』のバン・ボグード。
ヴォグートの秘書を務める女性。
元ネタは『サイボーグ009』のヘレン。
後述するサークスを開発した科学者。
元ネタは『サイボーグ009』のガモ・ウィスキー博士。
ヴォグートも含めた「黒き幻影」のメンバーが揃って跪く謎の人物。
元ネタは『サイボーグ009』のブラックゴースト総帥であるスカール。テレビ放送時の字幕では「スカール」という名称が表示されている。
「黒き幻影」のメンバーに声で指示を出している謎の人物。
元ネタは『サイボーグ009』に登場するブラックゴースト総統。
SIKKS(サークス)
ブレイン・ギアの実働部隊として活動する私設のサイボーグ部隊。メンバーは全員ピエロをイメージした仮面を付けている。
元ネタはゼロゼロナンバー。
サークスのリーダー。全身に刃物等の格闘武器が仕込まれており、接近戦を得意とする。
元ネタは『サイボーグ009』の002。外見は『ギルガメッシュ』のギルガメッシュ(複製人間)だが、名前や性格面では『キカイダー01』のイチローもモデルと思われる。
索敵と火炎放射器の機能を内蔵したサイボーグ。
命乞いをする相手を無残に焼殺する事を好む残忍な性格を持つ。
元ネタは『サイボーグ009』の006。
水中戦を得意とするサイボーグ。
元ネタは『サイボーグ009』の008。
自身を専用の特殊車両に接続しての砲撃を得意とするサイボーグ。
精神が非常に不安定になっており、自分の本名さえ思い出せずに錯乱する事が多い。
元ネタは『サイボーグ009」の004。外見は顔や傷からすると『番長惑星』の登場人物、ツギハギがモデルと思われる
肉弾戦を得意とするサイボーグ。
元ネタは『サイボーグ009』の005。
闇の序章の登場人物
高明寺倫子 (演:鈴木亜美)
大伴製薬に務めるOL。同じ職場に勤務する小角弘志との結婚を控え幸せの絶頂にいたが、不気味な悪夢にうなされるようになる。
元ネタは『人造人間キカイダー』の光明寺ミツ子。
小角弘志(演:細川茂樹)
大伴製薬に務める科学者。高明寺倫子との結婚を控えていたが、その裏では大伴製薬の研究データを巡って怪しげな動きを見せており…。
名前の元ネタは『仮面ライダー響鬼』の日高仁志と思われる。
主題歌
オープニングテーマ
「ひかりのまち」
歌 - TOKIO / 作詞・作曲 - 甲斐よしひろ / 編曲 - 西村智彦
エンディングテーマ
「明日は明日の君が生まれる」
歌 - Chocolove from AKB48 / 作詞 - 秋元康 / 作曲 - 藤末樹 / 編曲 - 齋藤真也
備考
島本版とアニメ版の世界観の関連はなく、島本版スカルマンは仮面ライダーに近い世界観、アニメ版はサイボーグ009に近い世界観となっており、ラストもそれぞれ異なる。
その証拠として島本版には仮面ライダーの改造人間をモチーフとしたキャラクターが登場する、本作オリジナルの仮面ライダーが登場するなどがある。なお、どちらの世界にも共通して009はいるようで、この他にも数多くのヒーローが重い十字架を背負った存在として登場しているなどこちらは特撮作品寄りの作風であり、漫画版スカルマンの正統な続編に位置する。
一方アニメ版ではサイボーグ009のブラックゴーストやゼロゼロナンバーサイボーグを意識したキャラクター、のちの009(島村ジョー)と思わしき赤ん坊、ラストのBG総統などが登場している。(最終話エピローグのタイトルの意味を理解すると……。)他にも石森ファンや東映ヒーローファンもニヤリとする設定の数々からこちらはサイボーグ009エピソード0といった趣の作風である事が伺える。
アニメ版は他のスカルマンとは連続性が無く、ストーリーがアニメオリジナルのものとなっている。
関連イラスト
作品により、スカルマンの姿も異なっている。アニメ版のデザインは、原作版を元に出渕裕がリファインしたものである。
原作漫画仕様
アニメ版仕様
関連タグ
スカル魔 滝ライダー 仮面ライダースカル・・・・スカルマンがモチーフである。
外部リンク
ギルガメッシュ:同じく石ノ森章太郎原作の深夜アニメで、こちらもスカルマン同様に現代風にアレンジされた作風である。