ハンターウルフ
はんたーうるふ
機体名 | ハンターウルフ |
---|---|
英表記 | HUNTERWOLF |
番号 | ZW16 |
所属 | フリーダム団(FREE DOM) |
分類 | 狼種 |
骨格分類 | 4脚獣骨格 |
異名 | 孤高の音速狼 |
全長 | 8.9m |
全高 | 4.4m |
重量 | 41.0t |
最高速度 | 270km/h |
発掘地域 | ワイルド大陸 砂漠地帯 |
IQ | 77 |
本能解放技名 | ハウリングシャウト |
搭乗者 | ソルト(ゾイドワイルド) / ビクター・スピーゲル(ゾイドワイルドZERO) |
ステータス |
|
武装 |
|
装備 |
|
クラス | M |
動力 | モーター(単4形乾電池×1本) |
発売日 | 2018年12月27日 |
価格 | 3000円(税抜) |
組立時間 | 約40分 |
「駆けろ!ハンターウルフ!俺の魂と共に!」
強い脚力を持ち、音速のスピードと内なる力を秘める狼種の中型ゾイド。ソニックブースターとハウリングガンは共に複数の機能を備えた音波砲であり、明確な砲系武装を(しかも複数)備えている点では本シリーズ初のゾイドとなる。胸部のハウリングガンはワイルドライガーの咆哮砲とは異なり、攻撃力を持つ小型の衝撃波砲(旧シリーズの「衝撃砲」とは異なると思われる)である。
ハンターウルフ最大の特徴は本能解放に2つの形態があるという点で、第1形態(ファースト・ギア)は背中のソニックブースターから発生する衝撃を推進力に変え高速移動し爪や牙で攻撃する。第2形態(セカンド・ギア)は前方に向けたソニックブースターと喉からソニックシックル(音波鎌)を発生させて敵を切り刻む。
地上のハンターウルフの遠吠えに呼応し、地中の骨が共鳴して風を起こすことがあると言われており、発掘者はその風を手掛かりにするという。
本能解放技は第1形態はソニックブースターから出す衝撃波をジェットエンジンのように推進力に変え高速移動する「ソニックブースト」、第2形態は激しく遠吠えして、喉と前方に向けたソニックブースターからソニックシックルを発生させ、周囲を切り裂く「ハウリングシャウト」。
Nintendo_Switchソフト『ゾイドワイルド_キングオブブラスト』『ゾイドワイルド_インフィニティブラスト』のファイナルブラスト(決め技)では上記のものを放ったあとにソニックブースターから竜巻を放つ「フルハウリングシャウト」になっている。
アニメではソルトの相棒として登場し、彼を幼少期から育て上げた過去を持つ。その為か初登場の時点で既にゾイドキーを保有しており、ワイルドブラストを発動させることができた。
極度の方向音痴であるソルトとは違い、ハンターウルフ自身はそうではないらしく、第35話でアラシとソルト以外のメンバーが風邪にかかり、彼らに薬を届ける際にソルトの方向指示を無視して道を進んでいった(アラシでさえ、ソルトではなくハンターウルフに「帰り道を覚えているか」と確認した程)。
そのスピードを活かし、単独行動しようとしたアラシとワイルドライガーに先回りした事がある他、ハウリングシャウトはステゴゼーゲなどの強敵撃破に貢献している。
ゾイドキーの形は尻尾を模した物。また他のゾイドキーでは緑もしくは青の玉石の部分が黄色になっている。セカンド・ギアの発動は、挿した状態のゾイドキーを捻る事で行う。
キットはモーター動力のM型。スイッチを入れると口を開閉させながら前進する。
ワイルドブラストギミックは手動式。背部のレゾカウルを持ち上げ、ソニックブースターの先端を押し込むことで第1形態となり、ブースターを回転させながら歩行する。更にレゾカウルとソニックブースターを前方に倒すと第2形態に移行。ブースターの回転に加えてレゾカウルを上下させるアクションへと切り替わる。
ハンターウルフツクヨミ
Nintendo Switch用ソフト『ゾイドワイルド キングオブブラスト』に登場する亜種。
草原や原野に生息し、そこに吹く風を読んで武器とする。月夜に遠吠えすると大気密度が上昇し空気層が厚くなって偏向する事により月が赤く見えるようになるとされている。
ハンターウルフコマンド
アーケードゲーム『ゾイドワイルド バトルカードハンター』に登場する伝説の亜種。
カラーリングがまんまコマンドウルフである。
ゲーム中では引換券を当てるとキット用のアーマーパーツが貰えるキャンペーンを実施していた。
ハンターウルフ(警視庁仕様)
[Youtube:GHY-Ff4W4y8?si=CyDogzGiXlC2c8b1]
ゾイド40周年記念で『機動警察パトレイバーEZY』とのコラボとして登場。警察犬仕様となっている。
(パトレイバーも35周年を迎えており、それを兼ねた物とも言える)
色合い的にはパッと見ハンターウルフコマンドに近いが、爪、牙、ソニックブースターが金色になっていることとアーマーの一部に黒塗装がされていること、また下記の新規パーツでかなり差別化されている。
イングラムとの共闘の証としてパトランプがレゾカウルに取り付けられ、ワイルドブラストで展開することにより誘導にも使用できる他
喉奥に特殊な音波を発生させ対象を混乱させることが可能な「コンフューザー」が増設。
更にZ-Oバイザーと機能(ゾイドの視覚の抑制・制御)が類似した「OSバイザー」を装備。
これで指揮車から指示を送ることにより起動させることができ、無人機としての制御に成功。
しかし研究者いわく、有人機として運用することで秘めた力を発揮できるとのこと。
ワイルドブラスト形態はファーストギアが「高速移動形態」、セカンドギアが「衝撃波発射形態」と新たな呼称に置き換わっている。
ハンターウルフ改
真帝国軍の本拠地でランド博士が密かに改造した個体で、ダークブルーの装甲に両前脚部にスナイプテラに装備されているフォースバレルガトリング、背中のレゾカウルに全天候型ハイパワーブースター、更にそれに接続する形でA-Z超電磁ブレードを装備している(もちろん両目はZ-Oバイザーで覆われている)。
ハイパワーブースターによって機動力が更に強化されていることに加えて、超電磁ブレードを展開しウイング代わりにすることでさながらジェット機のジェットエンジンと翼のようになり、短時間ではあるが空中飛行すら可能となったことで空戦ゾイドとも互角に渡り合えるポテンシャルを秘めている。また、ブースターの向きは変えることができるためマシンブラスト中でも接近戦と高速移動が失われることはない。
ドライパンサーが整備中のスピーゲルに与えられ(その際スピーゲルはこのウルフを「美しい」と称賛している)、帝国軍の攻撃を受ける真帝国軍基地への増援として派遣され、ギレル少佐搭乗のスナイプテラと対戦する事になる。
通常より更に強化された機動力とスピーゲルの腕が合わさり通常形態でもギレルのスナイプテラ(※空中ゾイドである)と互角に渡り合い、空中戦に持ち込んだ結果マシンブラストによるソニックシックルでスナイプテラのウイングを片方破壊するほど追いつめて撤退させた。
ゾイドワイルド列伝
おそらく時系列は「戦士の資格」がZERO22話、「疾風の黒狼」が34話の直後だと思われる。
「戦士の資格」
フォロー・記録係という名目のアルドリッジの監視のためスピーゲルが搭乗しアルドリッジの乗るファングタイガー改にこっそり付いていくが、キャノンブルに背後を取られてしまい、アルドリッジに助けられる(その気迫に、スピーゲルはアルドリッジが興奮状態で敵味方区別が付かなくなったと誤解しマシンブラストを発動してまで迎撃しようとしていたが、その後今まで抱いていた「功名心に駆られる無鉄砲な軍人」という印象を「経験と実力に裏付けされた凄腕のライダー」と改めている)。
「疾風の黒狼」
真帝国軍がエースライダー専用機として従来を遥かに上回る機動性と出力を与えるランド博士が開発した全天候型ハイパワーブースターを搭載しているが、その圧倒的な加速と引き換えに掛かるGによりテストライダーのミヤーチ軍曹が訓練中に意識を消失しており、スピーゲル専用に開発されたとはいえ彼でもこの機体を乗りこなせるか不安視されていた。
その後トラモント基地に集まる帝国軍の多数のゾイドを迎撃するためにスピーゲルを乗せ出撃(この時スピーゲルは、訓練でミヤーチ軍曹が意識を消失していたハイパワーブースターの50%もの出力を平然と乗りこなしていた)。
帝国軍と相対したウルフはハイパワーブースターに加えマシンブラストを発動してのソニックブースターも併用し(この際ハイパワーブースター出力は90%)、レーダー越しに見るとウルフが複数いると錯覚させる程の音速に近い速度で敵を翻弄しつつ撃破するが、その分さしものスピーゲルでも耐Bスーツ越しとはいえ耐え難い負荷に襲われていた。
なおこの際、ドライパンサー(武装がなくスピーゲルは代わりにウルフで出ていた)がウルフの雄叫びを聞いて、自らの意思でカタパルトを操作して戦場に赴く。
一方、負荷でスピーゲルが疲弊している間にキャノンブル2機がマシンブラスト。ナインバーストキャノンを放ちながら挟み込むように突進してくる。
だが彼に諦めるなと語っているかのようにキャノンブルへ攻撃態勢を取るとスピーゲルもそれに応え再びハイパワーブースターを最大出力で点火。
キャノンブルをギリギリまで引きつけるとソニックブースターの力もあり空中へ駆け上がって回避する(なおこの際のハイパワーブースターの出力ゲージは最大出力の100%を超えたエラー表示となっていた)。
しかしマシンブラストを最大出力で長時間使用した上絶体絶命の状況から脱出すべく限界突破の力を引き出したことでライダーのスピーゲルに多大な負荷が掛かった事を考慮してか、コクピットの緊急脱出装置を起動しスピーゲルを強制射出。
射出されたスピーゲルは遂に意識を失ってしまった。
その後A-Z超電磁ブレードでキャノンブルを撃破し、スピーゲル同様満身創痍の身体で彼を一瞬振り返るとそのまま何処かへ姿を消した(なお射出されたスピーゲルは、ウルフの雄叫びで迎えに来たドライパンサーに乗り込んで無事に帰還した)。
その後半径100キロに渡る大規模な探索でも生体反応はおろか、その痕跡も全く掴めることはなかった。
また戦闘データを解析した結果、ハイパワーブースターの出力100%の状態はスピーゲルが搭乗した時のみでスピーゲルが意識を失ってからは30%まで低下しており、研究者は「ランド博士が件のウルフはスピーゲルとの相性まで考慮して開発したのでは?(要約)」と推測している。
余談
『ZERO』及びその派生作品のシリーズではファーストギア・セカンドギアという呼称はなく、劇中ではファーストギアを使用せずマシンブラストとしてセカンドギアをいきなり使用するような描写があったが
本編及び列伝の描写を見るに演出ミスではなく、改造されてファーストギアに当たる動作はハイパワーブースターの推進力強化へ置換・オミットされ、セカンドギアをマシンブラストとして使用しているようだ(しかし、アニメでの解説シーンでは「背中のソニックブースターから発生する衝撃を推進力に変え、高速移動し爪や牙で攻撃する」と言われているにもかかわらず、切り抜かれた本編の映像は明らかにソニックブースターではなくハイパワーブースターを用いているという矛盾が発生している )。
さらにこの個体のソニックシックルはブースターが改造されている為なのかこの個体特有のものなのか不明だが、形状は鎌型ではなく回転ノコギリ型で、全周囲に無数に放たれるのではなく一発ずつ前方にのみ放たれていた(ちなみに見た目は空気でできたコレと言える)。更に遮蔽物を透過して目標のみを切断するという恐ろしい特性を持ち、格納庫に隠れたギレルのスナイプテラに一杯食わせている。
だが列伝の挿し絵ではソルトのものと同じく無数の小さな鎌型を周囲に放っている。制作陣で伝達ミスでもあったのだろうか。
本編終了後に展開されたゾイドワイルド列伝で『ビクター・スピーゲル専用ハンターウルフ』という名称でキット版が限定販売され、Z-Oバイザーが装備された頭部アーマーと背部の武器の方向を変える為にレゾカウル・ハイパワーブースターにジョイントパーツが新規造形され、劇中カラーリングを完全再現されただけでなくバイザーがない頭部のアーマーパーツも同梱されており、『バイザーがない武装形態のハンターウルフ』『ダークブルーカラーな通常個体のハンターウルフ』などを実現する事ができる。
ゾイドワイルドのゾイドでは初の2種類の本能解放を持つゾイドで、ガノンタスに続いて明確な飛び道具系の攻撃手段をもつゾイドである。
また、音または風の「刃」をメインウエポンに使用するゾイドも珍しい。他には例えばバイオプテラが該当するが、劇中で明確に攻撃として使用するのはハンターウルフが初である。
ブースターと武装の砲身が真の意味で一体化しているゾイドという意味でも初である。
ブースターと砲が一体化しており、当代最速の四足ゾイドという点や過去シリーズの仲間の賞金稼ぎのオオカミ型ゾイドの搭乗者繋がりでもライトニングサイクスとも似ている。
ブースターを搭載した格闘系猛獣モチーフのゾイドというコンセプトはブレードライガーやライガーゼロなどを彷彿させ、補助と攻撃を両立させた武装はブレードライガーABのアタックブースターやケーニッヒウルフの2連装マルチディスチャージャー(インフィニティ版)を連想させる。
武装の呼称が旧シリーズ寄りの横文字なのも特徴。
歴代で、ウルフ型ゾイドにブースターが搭載されていながらライガー型に装備されていないのは、ラ・カンのソードウルフに続いて二例目 (ハヤテライガーは別にするが)。
また、ファングタイガー同様、尻尾を打撃武器として使用したのは、同系列のゾイドではアニメで初である。