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花燃ゆの編集履歴

2020-03-12 15:10:22 バージョン

花燃ゆ

はなもゆ

2015年のNHK大河ドラマ。

2015年1月4日から放映開始されたNHK大河ドラマ第54作。

幕末長州藩志士吉田松陰の妹で久坂玄瑞の妻、後に群馬県令となった楫取素彦の後妻となった杉文楫取美和を主人公としてその視点から幕末維新の動乱の中の長州藩と明治政府統治下の群馬の姿を主に描いた。

この関係で、中央での重要な政治的事件が無視かあるいは短時間でのスルーが続出した。重要人物の未登場や出番僅少も多数。


脚本は大島里美宮村優子金子ありさ小松江里子の4人。


主要キャスト

など。


テーマソングは川井憲次作、ナレーションは池田秀一が担当した。




エピソードと評価

※批判的な表現が混じっています。苦手な方はバック推奨です。


『ホームドラマ』大河

放送直前のインタビューで、チーフプロデューサー土屋勝裕は今作に関して内容を、今まで「男たちのドラマ」であったのを「女たちのドラマ」として試みたものだと説明した。(詳細

これは、東日本大震災の影響を受けて一般民衆の『今、ここにあるささやかな幸せを守りたい』という気持ちを反映しようという試みと、放送時間である夜8時台という時間帯は『リラックスしてテレビを見たい』と思う人が多いだろうから、殺伐としていない内容にしようとした想定との相乗効果であるとした。

主人公に全くの無名であった「杉文」をピックアップした訳は、『篤姫』⇒『龍馬伝』ときた流れで「舞台が薩摩、土佐ときたら、次は長州 だろうと考えた。ただ、吉田松陰高杉晋作といった長州の偉人たちは、みな志半ばで倒れてしまった。彼らの後をフォローした人物が大事なんじゃないかな、と思った」として、このようなキャスティングになったとした。

この上で、土屋は『花燃ゆ』のコンセプトをホームドラマ「幕末版『男はつらいよ』」と評し、これとは別につけられたキャッチコピーもイケメン俳優を多く起用したことから「イケメン大河」「セクシー大河」「幕末男子の育て方」というものがあった。


作品構成は、第1部は松陰の死までの『松下村塾編』、2部は松下村塾の教え子たちが攘夷を実行し、「禁門の変」で文の夫である久坂が死ぬまでの『新婚生活編』、3部は高杉による「功山寺挙兵」や、文が毛利家の奥女中として働く『長州版大奥編』、4部は文が楫取と再婚し、波乱に満ちた生涯を終えるところまでを描く『群馬編』という4部構成で、それに合わせて大島里美宮村優子金子ありさの3人の脚本家がそれぞれパートを担当するという野心的な取り組みもみられた。

























結論から言えば、これらの想定や取り組みは完全に裏目に出ることになった。




序盤~中盤にかけての「迷走」

当時のNHK会長であった籾井勝人は、『花燃ゆ』放送終了後にこれを評して「前半は話が散漫だった」とした。この言葉と同じく、ネット上でも当時から「はなしが全然纏まっていない」「史実ドラマがかみ合っていない」「大河ドラマとして成立していない」という批判的な評価が圧倒的であった。脚本家複数人体制となったことで発生したストーリーのチグハグさと、大河ドラマ本来のテーマであった叙事詩戦記的な部分を排除したことが裏目に出てしまったのだ。

既に記されているように、「ホームドラマ」性を重視するあまり中央での重要な政治的事件が無視かあるいは短時間でのスルーが続出し、重要人物の未登場や出番が僅少ない(主人公の兄である吉田松陰を刑死させた大老井伊直弼の暗殺事件「桜田門外の変」すらスッ飛ばしている!)のが本作が、そもそも大河ドラマを見ようとする視聴者のメインは同時に歴史を追体験したいというニーズを持っているにも関わらず、これを無視したことが大きな仇となった。当然、視聴率はどんどん低下し、最終的に(逆に作り込んでしまい素人が引いてしまった)『平清盛』に並ぶ平均視聴率12.0%にとどまってしまった。これは、『いだてん』以前のワースト記録である。



後半:脚本家「小松江里子」の起用

形勢逆転を図るため、放送後半に差し掛かった段階で上記3人の脚本家は更迭され、脚本は新しく起用された小松江里子に一本化されることになった。

だが、これを受けて大河ファンや歴史ファンは戦慄した。この小松という脚本家は以前の大河ドラマ『天地人』を手掛けてそこそこの視聴率を出しており、そのために視聴率回復の切り札として登用とされたとされるが、逆にネット上や大河ファンからの評判は最低に近いものになっている。というのも、この人物が手掛ける脚本にはある特徴があり、それは「主人公のメアリー・スー」と「歴史の(無意味な)改竄」、「ヒットコンテンツの安易な便乗」という創作界隈においてはドン引きの対象となりかねないことを多様することで有名であったからだ。


結果として、不安は的中した。

小松が脚本を手掛けるようになった第4部『群馬編』以降は複数人分担制であった為にグダグダな部分があったこれまでと比較してストーリーが安定したため視聴率低下はある程度は抑えられたものの、褒められる部分はこの他に僅かであり、それ以上に小松の悪癖がさらに悪い方向で作用したのでその長所すら霞んでしまった。

文と姉の寿、その夫の楫取素彦らが群馬県令に着任するために前橋市市内に入るが、その矢先に空っ風と土埃が吹きすさぶ中なんと文と寿が乗った馬車がピストルをもった暴漢に襲われ西部劇じみた演出が入る。これ以降、群馬県は「戦国の世から、要(かなめ)の地としていくつかの諸藩に分かれ、分裂、乱立を繰り返してきた」無法地帯として描かれ、史実では楫取の右腕として県政改革に尽力した初代前橋市長下村善太郎らキーパーソンとなった協力者がいなかったことになり、下村の代わりに地元の有力者にしてステレオタイプな悪役として阿久沢権蔵という架空の人物が配されるという謎采配が行われた。特に群馬を無法地帯や未開の地として扱ったことは、当時ネット上で流行っていたブラックジョーク『未開の地グンマーを彷彿させるとして、ネット界隈だけでなく地元住民や当時の世相に通じた識者から「(このような極端な脚色は)悪意を感じる」と批評されるに至った。





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