サーペントアンデッド
さーぺんとあんでっど
「ハハハハッ!ハハハ!いつからたこ焼き屋になったの?ジョーカー?」
データ
(出典:『仮面ライダー剣 超全集』p.40、東映公式『仮面ライダー図鑑』より。)
概要
『仮面ライダー剣』第29、第30話「失われた記憶」に登場する怪人。
スート・ダイヤのカテゴリーQに属する、上級アンデッドの一人。
武器は先端に生えた鎌状の刃を備えた伸縮自在の髪と、口から放つ衝撃波。
設定上は水中戦が得意とされるが、劇中では未披露。
普段はあずみという名の人間の女性に化けており、何かにつけて高笑いをする癖がある。
本編での動向
相川始=カリスの存在を危険視し、彼を倒そうと襲撃するが、ブレイドとギャレンの乱入で失敗し、やむなく撤退する。始は戦闘でのダメージで一時的に記憶喪失になってしまい、これが2話連続のギャグ回の発端となった。
見た目で判断したのか顔がそっくりな三上了に間違って襲いかかったこともある(流石に途中で気づいた)。
再び見えた際は、たこ焼き屋「いろは組」と鯛焼き屋「ほへと組」の売り上げ対決でいろは組の焼き担当をやっていた始の前に現れ、大勢の人がいる前で怪人態に変身し彼に挑戦する。味方につけていたトータスアンデッドを、自身を封印に向かう剣崎と橘に差し向けて足止めし、一対一の状況で始を痛ぶる。
が、婚約者の未知を傷つけられ、怒りに燃えて奮起した了にアッツアツに熱した鯛焼き板を顔面に叩きつけられ、真っ赤に焼け爛れる重傷を負って致命的な隙を生んでしまう。
最後は再び受けたショックで記憶を取り戻し変身した始の怒涛の連続攻撃を受けた後、必殺のスピニングダンスでトドメを刺され、封印されてしまった。
カプリコーンアンデッドと同じく強敵の内に入るかどうか怪しい部類の上級アンデッド。初登場時も若干カリスに押され気味で、配下のトータスを召喚した事でようやく戦闘不能に追い込んでいた他、始と了を見た目で間違えるという大ポカをやらかした点がその強さの疑惑に拍車を掛けている。
素の戦闘力は低くとも多彩な戦法と悪知恵で狡猾に立ち回ったオーキッドアンデッドや、純粋に戦闘力が高いタイガーアンデッド、奇矯なキャラクターで人気を博したカプリコーンアンデッドと、他のカテゴリーQの個性が強すぎたのが彼女の強さがわかりにくい大きな要因なのかもしれない。
第41話「強くなりたい」における城光/タイガーアンデッドの一万年前のバトルファイトの回想にも登場している。コーカサスビートルアンデッドらと戦っていた。
『レッツゴー仮面ライダー』では仮面ライダーBLACKRXと戦ったが、出番はほんの数秒だった。
封印されたラウズカードはダイヤのQ「アブゾーブサーペント」。
カリスがコモンブランクで封印したことで、ワイルドベスタのアブゾーブサーペントを入手。その後相川始からギャレンに譲渡され、ラウズアブゾーバーに装填。プライムベスタへと変化した。
ラウズアブゾーバーに装填し、「フュージョンピーコック」をラウズする事でジャックフォームへの変身が可能となる。
ギャレンラウザーにラウズすると、ラウズカード使用限界の数値を示すAP(アタックポイント)が2000P回復出来るのだが、こちらは劇中未使用。
また、プライムベスタが第30話「失われた記憶」のエンドカードに選ばれている。
余談
演者の福澄氏は『忍風戦隊ハリケンジャー』にて蛇モチーフの敵幹部・四の槍ウェンディーヌ、前々々作の『アギト』では葦原涼の恋人・片平真由美として出演している。
ちなみに真由美役の際はスネークロードに狙われていた。何かと蛇に縁のある御仁である。
実は作中で睦月と全く絡んでいない上級アンデッドは、未登場のパラドキサアンデッド・鎌田を除けば、彼女と矢沢、高原だけだったりする。
「ジョーカーが勝てば世界が滅ぶ」という終盤につながる重要設定を初めて口にした人物。
ちなみに第30話はギャレンのジャックフォームの初登場回でもある。
なぜ夏のギャグ回でそんな重要な事を詰め込んだのかは神…否、統制者のみぞ知るである。
ちなみに29話のエンドカードはタコのアンデッドがいなかったのでクラブの9「スモッグスキッド」が使用された。
スーツはオーキッドアンデッドの改造だが、下半身以外は殆ど新造となっている。モチーフのウミヘビをそのまま取り入れるとウレタン造形になって死んでいるようになってしまうため、シルバーアクセサリー的にデザインし、骨化させて口にリングを付け、装飾品としてあしらっており、顔と左腕はメデューサの逆反射で石化したデザインになっている(『UNDEAD GREEN BLOOD』pp.56-57)。