車両概要
2000年より新製・投入が開始されたJR東日本の首都圏における電車の標準形式である。通勤形・近郊形を包括した「一般形電車」として設計されているが、より通勤形に近い形態である(グリーン車とサハE230を除き4ドア、過半数がロングシート)。
一般型電車の形を決定づけた名車…と評価されることはあまりなく、むしろ標準化によりJR東そして私鉄の個性を奪った等の低い評価を受けることが多い。他地域とは物量的に段違いな首都圏の通勤通学輸送に対応することが目的であるためやむを得ない部分はあるものの、こうした標準化はどうしても華やかさや快適さが犠牲となるため、利用者としてマイノリティにならざるを得ない鉄道ファンにおいては、そこに自分達を無視するお仕着せな画一性を見出だして反発することの方が多いようだ。
ドアエンジンについては新たにリニアモーター式も本格採用されている。
バリエーション
- 0番台:中央・総武緩行線、常磐快速線(上野東京ライン品川まで乗り入れ)、成田線、武蔵野線で運用。
- 500番台:山手線用として登場、中央・総武緩行線へ転用。量産車として編成単位で室内ディスプレイモニタが設置された。
- 800番台:東京メトロ東西線乗り入れ用。
- 900番台:先行試作車で、製造当初は209系950番台を名乗っていた。過去には中央・総武緩行線で運用されていたが、機器更新などをして、武蔵野線に転属し運用。
- 3000番台:八高線・川越線用の4両編成で、0番台の転用改造車。
- 近郊タイプ:1000番台ほか。寒冷地対策が施されているほか、先頭車の衝撃吸収構造強化、セミクロスシート車及び2階建てグリーン車が投入される等の特徴がある。車両構造により番台が多岐にわたっており、なかには8500番台というとんでもないインフレナンバーまで存在する。初期車は仕様が固まっていなかったのか編成や室内設備に見劣りする部分がある。東海道本線・湘南新宿ライン・上野東京ライン・東北本線(JR宇都宮線)・高崎線・伊東線などで運用。またJR東海の沼津駅まで乗り入れ 団体列車で浜松駅まで行ったこともある
性能
編成 | 11両(6M5T) 10両(4M6Tまたは6M4T) 5両(2M3T) 4両(2M2T) |
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営業最高速度 | 120km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
起動加速度 |
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減速度 | 4.2km/h/s(常用最大)・4.5km/h/s(非常) |
全長 | 20,000mm |
全幅 | 2,950mm(800番台は2,800mm) |
全高 | 3,980mm |
車体材質 | ステンレス |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1,500V(架空電車線方式) |
主電動機 | 三相かご形交流誘導電動機(出力95kw) |
駆動装置 | TD平行カルダン駆動 |
歯車比 | 99:14=7.07 |
制御装置 | IGBT素子VVVFインバータ制御(1C4M 2バンク・ベクトル制御) |
台車 | 軸梁式ボルスタレス台車 |
制動方式 |
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保安装置 | ATS-Sn、ATS-P、D-ATC(山手線)、ATC-10(東西線) |
製造メーカー | 東急車輛製造・川崎重工業・新津車両製作所 |
関連イラスト
0番台
500番台
800番台(地下鉄タイプ)
3000番台
近郊タイプ
E231系をベースとした私鉄車両
関連タグ
209系 E217系 E233系 E331系 E531系 E235系