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編集者:セラエノ断章
編集内容:「競走馬タイキシャトル」に「名馬の肖像」を更に追記

タイキシャトル(ウマ娘)

うまむすめのたいきしゃとる

メディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクター「ウマ娘」の一人。モチーフは1990年代後期に活躍し、短距離専門馬として史上初の年度代表馬に選出された競走馬『タイキシャトル』号。

「BANG☆ 明るく楽しく狙い撃ちデース!!」

プロフィール

キャッチコピーアメリカ生まれのフレンドリーガール
誕生日3月23日
身長172cm
体重微増(「でもノープロブレム!」)
スリーサイズB94・W59・H90
靴のサイズ左右ともに25.0cm(特注)
学年高等部
所属寮美浦寮
得意なことポジティブシンキング
苦手なこと一人でいること
耳のことパーティーと聞けばどこへでも駆けつける
尻尾のこと整尾スプレーは仕送りしてもらっている
家族のこと実家にはウェルカム花火が常備されている
ヒミツ①ファストドローの大会で優勝したことがある / ②バーベキューのシメはハンバーガー派
自己紹介ハウディ!タイキシャトルです!ワタシのパワフルな走りでみんなをハッピーにしちゃいマスよー!
CV大坪由佳

パワフルで人懐っこいカウガール。誰とでも仲良くしたがる性格で、一方的に距離を詰め、ハグをする。

極度の寂しがり屋でもあり、パーティーを自らよく開くのも、そのためである。

短距離が得意で、そのダッシュカは親しいサイレンススズカも一目置いている。

公式ポータルサイトより)

(旧プロフィール)

アメリカケンタッキー州生まれのカウガール。超元気印の健康優良児。

とにかくパワフルで、周囲の人間を疲れさせてしまうほど。

しかし意外とさみしがり屋で、一人でいることを嫌う。

留学してきたので、早く活躍したいと願っている。

ソロ曲

センシティブな作品

大器を抱きなさい、ネ♪

『 直感ノープロブレム! 』

作詞:磯谷佳江 作曲・編曲:光増ハジメ

概要

アメリカから日本へやってきたウマ娘。その振る舞いはかなりワイルドかつ底抜けに明るく、他人とのスキンシップも欠かさない、ハンバーガー大好きというアメリカンを全面に押し出した性格をしている。

一方で本人曰く日本語は難しいらしく、会話のところどころに英単語が混じったり、別の日本語と間違えてしまったりする。特に「ご指導」を「ブシドー」と間違えるなど、時代劇から学んだかのような物騒な言葉も何気に多かったりする。

パーティーが大好きで、身の回りで何かあるたびにバーベキューなどでお祝いをするほか、元気のない友人を見つけては励ましのパーティーもしばしば行う。パーティーのためなら多少のルールも破るため、かなりの頻度でヒシアマゾンエアグルーヴからのお叱りを買いがち。

いつ何時でも友人・後輩やトレーナーと一緒にいる彼女だが、交流を深めると彼女の本質は「極度の寂しがり屋」であり、故郷を離れトレセン学園で過ごすことが不安なためあえて一人にならないようにしていることがわかる。遠く離れた故郷とはメールやSNSを通じて交流しており、特に日本独自のものの写真を撮っては故郷の家族に送っている。

それでもタイキにとっては、故郷の家族・友人の笑顔を見ることが一番の幸せであり、たとえ寂しくてもトゥインクル・シリーズで勝つまでは故郷に帰らないと誓いを立てている。

ケンタッキー州にある実家は牧場を経営しており、両親や幼い妹と共に一家総出で牛や羊の世話を行っていたらしい。家族仲はとても良好で、自家製サンドイッチを携えて一緒にハイキングもよくしていたのだとか。

故郷ではかぼちゃを主役に据えたパンプキンフェスティバルが行われており、タイキも毎年参加していたようだが、かぼちゃを実際に収穫したことはないらしい。

カウガールらしく銃の腕前は確かなようで、ヒミツによるとファストドロー(モデルガンを使った早撃ち競技)の大会で優勝したこともあるらしい。

一方、カレンチャンの育成イベントによると、タイキは「とっても元気で明るい日常系ウマチューバー」としての顔も持っているようだ。

ちなみに、意外と高所恐怖症。

同期のサイレンススズカマチカネフクキタルと仲良し。というよりは、人懐っこく自由奔放なタイキに2人揃って振り回されているか、あるいはフクキタルの占いとの化学反応でスズカが1人振り回されているかのどちらかのようだ。ウソでしょ

同室は同期のメジロドーベル。こちらも振り回されがち。あまり勉強が得意ではないタイキのために、宿題を教えてあげているらしい。

センシティブな作品

美浦寮かつ同じアメリカ出身の後輩であるエルコンドルパサーグラスワンダーには、彼女らが寂しさを感じないよういっそう仲良くしており、2人からはひそかに感謝されている。

他にもニシノフラワーメイショウドトウなど、タイキの持ち前の明るさに助けられているウマ娘は多い。

容姿・デザイン

基本言及はないが元ネタ馬の尾花栗毛(ゴールドシチーと同じ)を反映した金髪を、祖国を意識してか星形の髪留めでポニーテールにし、同じ星形の飾りが右耳側にもある。瞳も青く身長172cm・B94というのも相まってアメリカ出身とされるウマ娘の中でもかなりアメリカンなキャラである。そしてシャトルというか立派なロケットを持っている。

  • 勝負服
センシティブな作品

ほぼビキニスタイルの西部劇ガンマンイメージの勝負服。明るい緑に白の星柄は実際の勝負服と同様で、ベルトのホルスターにはリボルバーが収まっている。また正面からは見えにくいがカウボーイハットを首から背中側へ提げている。

ちなみに、スキル発動時の映像では、リボルバーのシリンダー内に金色の弾頭らしきものが見えるため、おそらく拳銃には実包を装填していると考えられる。

銃刀法に触れないようにダミーカートを装填したモデルガンなのかもしれないが…

  • 私服

チェックシャツに細身ジーパンで、アメリカの牧場作業員のような服。ホーム画面での会話にて実家が犬などのいる牧場であることが判明している。

アニメ版

Season1

チームリギル所属。第4話でスペシャルウィークの模擬レースの相手を務める。前年のマイルチャンピオンシップスプリンターズステークスを制した短距離最強ウマ娘であり、日本ダービーを控えたスぺにピッチ走法を伝授した。

EXTRA Rで開催されたウインタードリームトロフィーでは、リギルメンバーで唯一出走しなかった(適性距離を考えれば止むを得ないが)。

うまよん

元来のその体格の良さや、「ほかのウマ娘たちも誘って肉・野菜てんこ盛りのバーベキューパーティーを開いたりする」こともあったのか、第5話でスペシャルウィークやオグリキャップら名うての大食いウマ娘に混じって、ラーメン完食競争「ラーメン杯(二郎風店舗「ラーメン三ハロン」/GⅡ/メガ増しニンニクカラメ1杯。実況トウカイテイオー、解説ファインモーション)」に出走。

彼女からすれば新鮮な日本のラーメン屋での食事に目を輝かせていたが、麺も具も大量で食べるのに時間がかかるメガ盛りラーメンに正攻法で挑んでいた為、スープを吸って重バ場となった麺に箸運びが衰え、あえなく後退(スペは行きつけの店ゆえに攻略法を確立しており、オグリは正攻法でなんなく正面突破)。最終的に着順はオグリ1着、スペ2着(スープ量差)、タイキ3着となったが、退店する三者の顔には翳りではなく、胃も心も満たされた満足の笑顔があった…。

なお、この際、口を開いたままでモゴモゴと咀嚼するという、この世界に存在しないはずの動物のような食べ方をしていた。

ゲーム版

リリース初期より★3の育成ウマ娘として登場している。サポートカードはRのみ実装されていたが、2022年6月になってようやくSSRが実装された。

第2のシナリオ「アオハル杯 ~輝け、チームの絆~」ではシナリオリンクキャラクターに抜擢。中でも序盤は主役級の扱いであり、タイキ自身がアオハル杯の復活を提案する。

トレーナーには全幅の信頼を置いており、少し離れると寂しくなってしまうためかかなりの時間を一緒に過ごしている様子。タイキ本人には「こちら(日本)のファミリー」とまで言わしめている。会議などに出ているトレーナーを待つ彼女は、さながら主人を待つ大型犬のようだとも言われている。

普段から底抜けに明るいため交流の輪の中心にいることが多く、また周りをよく見ていて不安を感じているウマ娘をフォローする優しさもあって周りからの信頼は厚い。が、周りをよく見ているというより実は注意散漫なだけなことも多く、興味のあるものを見つけては本来の目的を忘れてしまう。

また善意がきっかけのときもあるがしばしば門限破りをしており、ヒシアマゾン駿川たづなに追いかけられることもある。

故郷の家族をはじめ「みんなをハッピーにしたい」と願う彼女が見つけた目標は、「年度代表ウマ娘になる」こと。一方、タイキの得意とする短距離・マイルレースを走るウマ娘からは、今まで一度も年度代表としてURAから選ばれたことがないらしい。しかし、それこそがタイキのフロンティア・スピリッツに火を点けた! 果たして、彼女は新たな時代の開拓者[Pioneer]となれるのだろうか…?

育成ウマ娘

スピードスタミナパワー根性賢さ
9671989392
+20%+0%+0%+0%+10%
バ場適性AダートB
距離適性短距離マイル中距離長距離
AAEG
脚質適性逃げ先行差し追込
CAEG

固有スキル

  • ヴィクトリーショット!

最終直線が迫ったとき好位置にいると弾みを付けて加速力が上がる

  • 「好位置」とは、3位以下かつ順位率40%以上。9人立てなら3~4位で発動する。
  • 2022/2/24のバランス調整以前は「最終コーナーで好位置にいると」表記であり、アップデート前はマイルというよりは中距離で本領を発揮するスキルになっていたが、史実通り短距離・マイルで活躍できるよう調整された。一方で発動順位は若干シビアになった。詳しくは後述。

リリース開始時時点では数少ないダート適性Bと高く、距離適性はデフォルトで短距離とマイルが共にAという史実通りの適性である。短距離やダート向けのウマ娘は3人揃えるのも一苦労であったため、競技場では芝マイルよりもそちらに回されがちだった。

適性として見れば非常に分かりやすいスプリンター・マイラーだが、中距離適性もさりげなくEとあるので最初の継承で中距離もAまで持っていける。中距離も走れるようになると、クライマックスシナリオでは称号ボーナスの値に大きく差が出るほか、それ以外のシナリオでも強力な隠しイベントがある(後述)ので可能ならBあたりまで盛るといいだろう。

適性と固有スキルに合わせ、所持スキル群もギアチェンジ(ギアシフト)先行直線○先行のコツ○などマイル先行向きのものが揃っており非常に無駄がなく、強い。唯一マイルの支配者(積極策)のみアップデート前は逃げでもなかなか発動しない微妙なスキルだったが、順位条件が大幅に緩和され先行でも簡単に発動できる強スキルに生まれ変わった。

目標レースはスプリンターズSを除いてひたすらマイルを走るため、☆3育成ウマ娘としてはサイレンススズカカレンチャンと並んで攻略難易度はかなり易しい。

シニア級で挑戦する安田記念のみ天気は雨、バ場も不良固定というライスシャワーの宝塚記念と同様に「史実再現の特別仕様」となっている。これを勝利するとランダムで「雨の日◯」のヒントもつくのでトレーナーだけの「雨の日の最強」を目指してみることもできる。

隠しイベントとして、ある特定のターンでレースに出走しないことで、同期のサイレンススズカがシニア級で覚醒していく道のりを眺めるイベントが発生する。そのレースとは、金鯱賞(3月前半)、宝塚記念(6月後半)、毎日王冠(10月前半)、天皇賞(秋)(10月後半)。一方、レースに単に出走しても特にイベントは発生しない(代わりに少し強いスズカが出走する)。

…だったのだが、1周年のアップデートで新たなイベントが追加され、上記の4レースに加えて目標のマイルCSを2連覇し、中距離最強と謳われた覚醒後のスズカを圧倒することで非常に強力なボーナスイベントが発生するようになった。史実でどうしても超えられなかった、「距離の壁」を壊せるかがポイント。そのためにも中距離適性は上げておこう。

なお、これを満たそうとすると天皇賞(秋)でどうしてもペナルティ有りの3連戦目を強行する羽目になってしまうので、やる気管理には注意だ。

  • 固有スキルについて

先述の通りサービス開始時点ではどうにも性能がちぐはぐであり、適性そのままに競技場やチャンピオンズミーティングで活躍させようとするとアラが目立つ状態であった。

  • 固有スキルは最終コーナーでの加速スキルだが、芝短距離~マイルでは大抵の最終コーナーはスパート前となるので加速スキルが無駄撃ちになる
    • 特に安田記念(東京芝1600m)との相性は最悪であり、キャンサー杯でもタイキシャトルを採用するケースは皆無。
  • そもそも固有の効果・発動位置がマルゼンスキーと被っており、こちらの発動条件がタイキシャトルよりも緩いことから完全に上位・下位互換の関係。そのためスキル構成も相まって中距離でも使われにくい。

これらに加えて「マイルの支配者」も以前はほぼ発動しない弱スキルだったことから、チャンピオンズミーティングの芝マイルではほとんど姿を見かけなかった。最強マイラーとはいったい……。

チームレースでは、芝マイルよりも直線が短く最終コーナーがスパート区間に含まれることの多いダートマイルのほうが適正が高く、ダートで先行として起用されることのほうが多かった。

ただ、スコーピオ杯(東京芝2000m)においてはマルゼンスキー共々出走させたいという事情から、2000mだということに気づかず出走させられるタイキシャトルが多数発生することとなった。

……と、こんな感じで最強マイラーの名に(笑)を付けざるを得ないような状態だったため、リリース1周年のアップデートで以下の調整が施された。

  • 固有スキルの発動位置が最終コーナー開始地点から中間になり、芝の短距離~マイルでも有効発動するレースが増えた。
    • 主に中山芝1200m(スプリンターズS)、阪神芝1600m(朝日杯FSなど)などで使用可能。特に京都芝1600m(マイルCS)はドンピシャ
    • 東京芝1600m(安田記念)は効果時間の関係で本人固有のみ有効。中京芝1200m(高松宮記念)では本人固有ですら無効になってしまうので注意だ。
    • この変更により阪神芝2200m(宝塚記念レオ杯)など一部の中距離レースや、終盤開始地点と最終直線の近いダートレースでは使いにくくなった。ただ、トップメタを張っていた東京芝2000m(天皇賞(秋)スコーピオ杯)では逆に適性が高くなっており、少なくとも紅焔ギアの下位互換だった以前とは大きく差別化された。
  • 一方、発動順位がそのままだと強力すぎると判断されたのか上位50%以上から40%以上に狭まった(チムレ・チャンミそれぞれ1位狭まっている)。他のウマ娘の固有が完全な上方修正の中、彼女だけは単体で見ると下方修正されているといえる。

現在は、似たような発動条件の固有スキルを持つニシノフラワーが実装されたことで、主に芝短距離のチャンピオンズミーティングにおいて彼女と双璧を成す存在になっている。継承としての需要も高く、今後の活躍に期待が持てる。

センシティブな作品

ストーリーイベント「シーク・ソルヴ・サマーウォーク!」の開催と同時に実装された☆3育成ウマ娘。

詳しくは該当記事を参照。

特殊二つ名

最強マイラー

ユニコーンS、安田記念を含むマイルの重賞で5勝以上し、うち1勝以上は天候(雨)で勝利かつ、マイルCSを5バ身差以上で勝利する。

  • 後述の通り、雨の日での勝利は安田記念で満たせるため、「マイルCSで5バ身差以上での勝利」が大きな鬼門となる。

特殊実況

安田記念(シニア期6月前半)で1着になると発生する(このレースは雨で固定されている。史実でも雨で不良バ場での勝利であった)。

他にスプリンターズステークス(シニア期)で、最終直線で少なくとも3馬身以上のリードをつけて、1着確実になるとゴール付近で発生する。(聞ける時と聞けない時がある。確実に自分の耳で聞きたい場合、リプレイで何度も聞くことをお勧めする。)

タイキシャトル強い!タイキシャトル文句なし!圧勝ーッ!!

サポートカード

  • SSR[Hands up, crook!]タイキシャトル

2022/6/20に実装されたSSRサポート。タイプはスピード。シナリオリンクキャラクターだったアオハル杯時代においても全くSSRが実装されず長らくRのみが続いたが、今回初めてSSRが実装されることとなった。

レースボーナス5%がクライマックスシナリオでは足を引っ張るものの、それ以外のテーブルは非常に高水準であり、特に所持スキルは道悪○マイル直線○スピードイーターなど非常に粒ぞろい。

レアスキルは「マイルの支配者」。マイルレースを走る逃げ先行、特にアンスキ発動のためハナを取り合う逃げウマにとっては喉から手が出るほど欲しいスキルなので、積極的に編成したい。

連続イベントでは、『学生映画祭』に向けて奮闘する若き監督の誘いで、主演としてウエスタン映画に出演することになる。未熟さゆえ、撮影で起こる様々なトラブルにうろたえてしまう監督だったが、タイキの「Seize the Day(=今を生きる)」なるスピリットのおかげで撮影は順調に進んでいき…?

競走馬「タイキシャトル

98年 安田記念

大雨のなかの無敵、タイキシャトル。

可能性は人を熱くする。

2011年JRA安田記念CMより

高く飛べ

瞳にうつるのは

ただこの一戦の勝利ではなく

ゴールの先に広がる未来。

湿った芝を滑走路にして

いま大器は羽ばたく。

風に乗って往け。

誰よりも高く飛べ。

荒天なれど視界は良好。

勲章を手にして帰還することが

君に課されたミッションだ。

《「名馬の肖像」2017年安田記念》

知られるべき名前

鬼神のごときアスリートよ

前衛たるアーティストよ

俺たちが心から誇りに思う

国境を越えた英雄たちよ

そうだ君たちの名は

広く知られるべきだったのだ

ああそれにしても

その実力を訝しむ声を

称賛に塗り替えるのが

こんなにも痛快なことだとは

《「名馬の肖像」2022年マイルチャンピオンシップ》

1994年3月23日、アメリカ合衆国生まれの栗毛尾花栗毛)の牡馬(外国産馬)。父デヴィルズバッグ、母ウェルシュマフィン、母父カーマインという血統の持ち主。

国内外で5つの短距離GⅠを制し、特にマイル(1600m)戦では現役時代無敗を誇った、日本競馬を代表するマイラーの一頭。1998年のJRA賞では最優秀短距離馬及び最優秀5歳以上牡馬(現:最優秀4歳以上牡馬)に選出された他、短距離専門馬として初めて年度代表馬に選出された。翌1999年にはこれも短距離馬として初となるJRA顕彰馬にも選出された名馬である。

管理調教師は藤沢和雄美浦トレセン所属)、主戦騎手は岡部幸雄(97年スワンステークスとマイルCSのみ横山典弘が騎乗)。

ゲート試験に2度も落第するなどしてデビューが3歳の4月とかなり遅れたものの、ダートのマイル戦とスプリント戦を連勝。重賞初制覇もダート戦のユニコーンステークスだった。同年のマイルチャンピオンシップスプリンターズステークス(当時は12月開催)を優勝。

4歳時には大雨の中で開催された安田記念を制覇後、フランスマイルG1の最高峰ジャック・ル・マロワ賞へ遠征。1600m直線のみという全く未経験の(というか日本には無い)レースだったが、前週にモーリス・ド・ゲスト賞を圧勝したシーキングザパールの陣営が「来週走るタイキシャトルはもっと強い」と宣言したためか、現地では単勝1.3倍という国内GI並のオッズで1番人気となった。

それに答え見事に勝利し、日本調教馬が2週連続でフランスGIを制覇する形となった。

帰国後はマイルチャンピオンシップを連覇し、当初は出走予定の無かったスプリンターズステークスで3着に敗れたのを最後に引退した。

引退後は種牡馬入りし、2000年のNHKマイルカップを制したウインクリューガー、2005年のフェブラリーステークスを制したメイショウボーラー、2010年のJBCスプリントを制したサマーウインドを輩出。母父としてもヴィクトリアマイル2連覇のストレイトガール(父フジキセキ)、2014年の日本ダービーを制したワンアンドオンリー(父ハーツクライ)などを輩出している。

種牡馬生活中の2006年には右目を負傷して失明の危機にあったが、手術を受けて視力を回復させている。

2017年を持って種牡馬としても引退。同年に引退した競走馬や繫殖馬を支援するNPO法人「引退馬協会」に所有権が移り、以降は同協会所属のフォスターホースとして、北海道日高町のヴェルサイユファームにおいて同じく協会のフォスターホースであるメイショウドトウと共に功労馬として余生を過ごした。その後、2021年6月にメイショウドトウとともにノーザンレイクに繁養先を移し、引き続き余生を送っていた。

羊と一緒に仲良く過ごす姿はなかなかに愛らしいと評判である。

※参考動画(2019年撮影のもの)

なお、羊と共に放す理由はパーソナルスペースはきっちり守る誇り高さを持つ反面かなりの寂しがり屋でもあり、一頭だけだと動かなくなってしまう(運動不足になってしまう)のも理由とのことで、これがウマ娘としての彼女の性格にも反映されてるのかもしれない。

また、お手入れ中のスタッフの足をわざと踏もうとしたりするなど、かなりのイタズラ者でもあったようだ。

訃報

2022年8月17日、引退馬協会より、タイキシャトルがノーザンレイク内の自身の馬房で息を引き取っていたことが発表された。28歳没。獣医師の診断によると老衰による心不全とのこと。

繁養されていたノーザンレイクによると、タイキシャトルは前日もいつも通り元気に過ごし食欲も旺盛で、夜飼いをペロッと平らげて大好きな人参と黒砂糖一粒を頬張っていた他、ノーザンレイク場長の川越靖幸氏(元JRA厩務員で現役時代はゼンノロブロイなどを担当)の足を踏むいつものいたずらをしていた。午後10時過ぎに厩舎を後にした時もいつもと変わらない様子だったとのこと。

なお、亡くなる3日前にはかつて自身が勝利したジャック・ル・マロワ賞バスラットレオン(7着、鞍上は坂井瑠星)が出走していた。後輩の挑戦を見届けて安心したのかもしれない。

ノーザンレイクと獣医師の方々が馬房を調べたところ荒れた様子もなく、寝ている間に安らかに旅立ったと思われる。

ご冥福をお祈りします。

その突然の訃報にはウマ娘におけるタイキシャトルの声を担当している大坪由佳氏からも追悼のコメントが寄せられ、亡くなった直後に放送された「ぱかライブTV vol.20」の冒頭でも、その回のMCを務める大坪氏の口から改めて追悼のコメントがなされた。

また主戦騎手だった岡部幸雄も、「苦しむこともなかったと思うとほっとした」とパートナーの死を悼んだ。

なお、ノーザンレイクへの直接連絡や、慰問などで訪問する事は絶対しないように

ノーザンレイクでは馬の世話で非常に多忙であり、新型コロナウイルスのパンデミックの影響もあって新規の見学などは受け付けておらず、今回の件でもまだ外部とのやり取りを考えていないとの事。

より詳しくは当該記事を参照。

余談

待機シャトル

タイキシャトルが主に育成ストーリーで取った「怪訝な顔で腕を組み少し上半身を前に乗り出す」ポーズの通称。普段の明るさと比べるといかにも微妙な表情と仕草が話題となっている。エアグルーヴのやる気が下がった

各種SNS・動画投稿サイトにおいては、デビルマンのネタMAD動画などで使われる「夕焼けの下ビルに腰掛けて腕組みで下を眺めるデビルマン」(元ネタはTVアニメ版のED)の構図と激似であることから、並べてネタにされることがよくある。

ちなみに元ネタのタイキシャトルの父の名前は「デヴィルズ(Devil's)バッグ」。

今でこそタイキシャトルやデヴィルヒズデューの父親だが80年代後半は活躍馬が出ずそれがサンデーサイレンスやグッバイヘイロー、サザンヘイローの国外行きの原因とも言われている(結局その三頭もその地で成功以上の成果を出したため問題はないのだが)

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親記事

編集者:セラエノ断章
編集内容:「競走馬タイキシャトル」に「名馬の肖像」を更に追記