ヤモリ
やもり
ヤモリ科(動物界脊索動物門爬虫綱有鱗目トカゲ亜目)に属する動物。模式属はコバンヤモリ属。螔䗔、蠦𧔊。
概要
トカゲの仲間だが、指先が丸まっていて、眼球が大きいものが多い。
尚、トカゲには下瞼があるが、多くのヤモリには瞼そのものが無い。この辺りはヘビと同じで、眼を透明な鱗で保護している。
殆どのヤモリが持つ丸まった指先はマジックテープ状になっており、壁を上る際に有効に活用される。
ヤモリの指には顕微鏡でしか見えないほど微細な毛が生えており、分子間力を利用して壁や天井を移動、あらゆる生物の中で最も発達した垂直登攀を可能としている。
この技術は現在、同じように天井や壁を上ることのできる手袋として開発が進んでいるとのことである。
主に夜間に活動し、光に集まってくる蛾などを主食としている。
有名なものとしては、ニホンヤモリがいる。
豆知識
ヤモリの名前の由来は昔、家に潜む害虫を捕食し、家を守っていると言われたために「家守り」と名づけられたという話がある。
よく間違えられやすいイモリは水にも棲める両生類で、井戸の守り主で「井守り」である。
ヤモリの足の指の数は5本あり、4本のイモリとは異なる。
九州北部では「かべちょろ」と言うなんともユーモラスな名前で呼ばれている。
ヤモリはゴキブリを大好物としているが、同じくゴキブリの天敵であるアシダカグモも小さい者であれば捕食する。しかし、大型の個体には逆に食い殺されてしまう。