図鑑データ
「ぴゃん♪ 阿賀野型軽巡四番艦、酒匂です! 司令、よろしくね!」
モデルとなった旧日本海軍の軽巡洋艦酒匂については、酒匂(軽巡洋艦)を参照。
軽巡概要、抜錨します!ちゃんと見ててね♪
DMM.comにて配信中のブラウザゲーム『艦隊これくしょん』に登場する艦娘の1人。
2014年4月のイベント「索敵機、発艦始め!」にて、真の最終海域であるE-5を攻略する事により特典として先行配信された阿賀野型4姉妹の末っ子。
2014年9月26日のアップデートより実装された新海域6-2のボスにS評価で勝利を条件にドロップ、通常海域での入手が可能になった。
ちなみに6-2はマーシャル諸島沖がモデルとなっており、あのクロスロード作戦の舞台となったビキニ環礁があることも関係している。
史実で姉達との面識が無いせいか、仲良しな姉達に比べて、彼女達から酒匂に対しても、酒匂から姉達に対しても言及している所はないが、轟沈時の台詞では一緒にいたかった旨が述べられている。
これは史実でも酒匂のみが戦闘に参加しなかったり、(酒匂の進水時期はパラオ大空襲後、マリアナ沖海戦の約2ヶ月半前)本来は坊ノ岬沖海戦に出撃する予定だったが、取り止めになった事が影響している。
その後の季節ボイスなどで姉たちから酒匂に話しかける台詞や、酒匂が姉の矢矧の事を話す台詞が追加され、初期の様な状態は脱している。
また、終戦後の復員船時代から沈没まで度々災難にあい、悲しい最期を迎えた艦でもある。
なお、新造艦完成ボイスで「私より新しい子が来たよ」というのだが、史実でそんな子が建造ドックで邂逅できるわけがない…と思われるが、大型艦建造に限れば「伊401」が該当する。ほか、第1潜水隊の伊400、伊13、伊14、また、中の人繋がりの伊201・伊203が一応該当する。
史実
就役と同時に第十一水雷戦隊の旗艦となるが、その時期は既にレイテ沖海戦も終わった1944年11月30日。
燃料不足で外洋に出撃する事すら叶わなかったのである。
ちなみに第十一水雷戦隊はかつては龍田と長良が旗艦を務め、島風や暁を除く第六駆逐隊も所属していた部隊である。
しかし、酒匂が就役した頃にはこれらの艦は殆どが戦没し、配下にあったのは松型や橘型といった戦時設計の駆逐艦ばかりだった。
そして無情にも、就役後の酒匂を待ち受けていたのはさらに過酷な運命だった。
何で…私も…矢矧ちゃんや皆と一緒に…行きたかった……
- 竣工した時点で阿賀野・能代は既に戦没
- 就役と同時に第十一水雷戦隊の旗艦となるが、燃料不足で出撃どころか動力部の稼働すら満足にできず、旗艦とは名ばかりの「張り子の虎」状態となる
- 坊ノ岬沖海戦への参加が目前で見送られ、呉が空襲を受ける前に舞鶴へ疎開となる。安全のため小浜湾に退避となるが、米軍に状況が筒抜けで逆に危険となり、配下の駆逐艦ともども機雷網を全速力で突っ切って舞鶴へ戻ることに
- どうにか舞鶴へ戻るも、戦車ばりの迷彩や擬装を施されたうえ火災防止のため敵機迎撃すら禁じられ、その状態で大規模空襲に遭遇
- 終戦後、復員船として朝鮮人を釜山へ送った際、トイレの故障などで悲惨な状態になる
- 引き渡された米軍の操作ミスで機関が破損。完全に引き渡された後も劣悪な労働環境に耐えかねた乗組員が暴動を起こす。
- 最期は長門やドイツ海軍からの接収艦プリンツ・オイゲン共々クロスロード作戦の標的になる。核爆弾の投下位置がずれて彼女の近くで爆発、原型を留めないほど破損し丸一日炎上ののち、沈没
等々…これだけの状況にありながらほぼ無傷で終戦を迎えているあたり運に恵まれたのは確かだが、考え方によっては決戦で散った大鳳や姉妹で一緒に散った扶桑型より不幸なのかもしれない。
提督から酒匂への愛が試されているのだ!!
うんうん、容姿はいいよね~!
容姿は、海鼠色のショートボブ+アホ毛に薄茶もしくは浅梔子色の垂れ目が特徴。
髪型に関しては後ろ髪の左右が独立して横にハネてるのか、中央に向けて収束しているのか、あるいは下からも左右に固めているのかと描く人によって解釈が分かれることが多い。
姉と同じく紺と白の肩出しセーラーに紅色のミニスカート、肘くらいまでの白い長手袋、左足のみガーター付き黒ニーソ。
艤装も姉達と同じ。
まだ発展途上なのか、それとも満足にご飯が食べられない、栄養失調気味でお留守番…の史実通りの状況を反映してしまったのだろうか? 栄養さえつければ姉たちのようになる、はず?(限定グラにて後述)
しかしながら大き目に解釈されることも珍しくなく、pixivではそれなりに大きく描かれたイラストも少なくない。
さぁ!性格からやっちゃうよ!
明るく陽気で、無邪気で見かけ以上に子供っぽい。
頭のネジが緩んだような軽い言動で、「ぴゃん♪」、「ぴゃぁぁぁぁぁ」、「ぴゅ~ん」など特徴的な口調をしている。
戦闘に対しても軽いノリで挑むが、覚悟がないわけではない。
臆面もなく「司令大好き!」と公言することから、新たな提督LOVE勢の一人として注目される。
提督に対してこれほど直接的に好意の言葉を述べる艦娘はなかなかおらず、せいぜい、あの金剛ぐらいであろう。
態度もかなりベタベタしたバカップル的なものだが、どこか年上に憧れるような背伸び感がある。
性能!いい感じ~
軽巡洋艦娘としての性能はおおむね矢矧以外の阿賀野型に準じる。
その中でも、酒匂は【対潜:84】が姉たちより“2”だけと僅差だが抜きん出ている(実艦が能代や矢矧の戦訓を採り入れ対潜装備を可能な限り強化したことに由来か)。のちに「対潜先制爆雷攻撃」が実装されたことで、この差から姉たちより先んじて先制爆雷の発動条件である「装備込の【対潜:100】」に到達可能になった。
ただし、史実で戦闘した経験がないこともあって火力は姉妹の中で一番低い。
また、史実の酒匂は姉妹艦よりも25mm対空機銃や各種電探を増設するなど、対空装備も充実していたが、艦これでは対空のパラメータ、装備とも、特に姉妹と比べて抜きんでたものではない。上述の通り舞鶴での空襲にて迎撃を禁じられ身をひそめるしか出来なかったことを考慮したのかもしれない。
(余談だが、史実における唯一の実戦経験も、呉での訓練中に遭遇したB29に対する対空射撃だったという(もちろん、かすりもしなかったが))
注目すべきは運の数値で、初期で20、改にすると30になるなど、軽巡洋艦娘の中で一番高い。
とはいえ、史実では幸運に恵まれたエピソードはあまりなく、むしろ悲惨な目にばかり遭っているのだが、苛烈を極めた中をほぼ無傷で終戦後まで生き残った事を反映したのだろうか。他方、終戦後に起きた不運な出来事を反映してか、クロスロード組でも幸運の上限値が「74」とほぼ最低。幸運艦としてもやや寸足らずな印象である。
ちなみに、終戦まで戦い抜いた響や雪風などと違い、戦う機会が少なかったのに運の数値が高いのを疑問視する声もあるが、わずかでも運命が違えば世に生まれてすぐに坊ノ岬沖海戦や呉空襲で戦没していたかもしれない中を無傷で生き残ったあたり、「艦」としてはともかく「船」としては間違いなく幸運と言えるだろう。
このように見回してみると、総じて彼女のスペックは一見すると「艦これの独自解釈」のようだが、その実かなり丁寧に史実を反映しているようにも見える。
改造後は装備を持ってこないが、これは実戦参加することなく復員船として使われたのを再現したものだと思われる。
くろす…ろーど? なあにそれ? 知らないけど多分嫌い!
2016年秋「発令!「艦隊作戦第三法」」にて、最終海域E-5『B環礁』の艦娘特効の1隻に抜擢された。
他、長門・Prinz Eugen・サラトガ(※今回のE-5突破報酬)と、3隻の艦娘も特効対象であり、彼女たちの攻撃がボス艦隊に対して4桁級の特大ダメージを叩き出すことが可能。
さらにプリンツと酒匂はボスマスでドロップ可能なので、未所持の提督でも突貫育成で即戦力に出来る。
艦娘特効はこのイベント初の試みで、また因縁の中でもかなり特別な意味合いがあったせいかその後の特効効果に比べてもかなり補正が高くなっている。特に酒匂は連合艦隊を組む都合で、第二艦隊の「軽巡1隻・駆逐2隻」の必須条件に組み込みやすく、彼女を第2艦隊に据えて挑む提督が続出した。これまで一切レベルを上げてなかった、あるいは攻略中に入手したばかりの酒匂がこのイベントだけで一軍入りするまでに成長してしまったとか。
そしてこの海域なのだが、モデルが酒匂が「嫌い!」と公言する言葉の元である“例の実験”が敢行され、酒匂自身が眠るあの軍艦たちの墓場……
また2017年7月のアップデートで追加された期間限定ボイスでは夏という季節自体が嫌いと言っている。
クロスロード作戦だけでなく、8月のことも指しているのかもしれない。
もちろんアーケード版での拡張作戦においても遺憾なく特効を発揮している。(イベント自体は延長に次ぐ延長で延びに延びたが、その拡張作戦が開始されたのはよりによって8月という皮肉としか言いようがない状況となった)
友軍艦隊
2019年春イベント発動!友軍救援「第二次ハワイ作戦」では坊ノ岬沖海戦をモチーフとしているマップが登場し、夜戦前に支援に来てくれる友軍艦隊として酒匂が坊ノ岬海戦後も残存している駆逐艦を連れて駆けつけてくれる。
来援時の台詞では作戦の主軸となっている矢矧の他に長門についても言及しており、長門から訓練で直接指導を受けていたことが覗える。
なお、友軍艦隊の仕様で敵が残り一体の場合は単なる削り役だが、もし敵艦が2体以上残っている場合はピンポイントにボスを倒してしまうことがあり、本隊の夜戦前にゲージが破壊されてしまうことも。
限定グラ実装
2018年12月21日のアップデートで、サンタコスの期間限定グラが実装された。
中破すると判明するが、通常の制服の上にサンタ服を着ているようである。
姉妹中ただ一人の実装であり、さらによく見ると15.2cm連装砲の砲身が撤去されているので、武装解除され復員船として使われた時代がモチーフになっているのかもしれない。
なお、この限定グラでは小さいと思われていた胸部装甲が服の上からでも分かるほどのサイズになっており、流石に姉たちには全く及ばないものの、一応軽巡クラスとしては平均的と思われる程度には成長したことが窺える。
2021年1月13日のアップデートで私服modeが実装。
着ている服自体は2016年冬のローソンとのコラボで着ていたものと同じだが、ブラウザ版用に新たに書き起こされている。
2021年に開催された舞鶴鎮守府120周年コラボでは由良と共に舞鶴を彩る看板役に抜擢され、観光客を歓迎している。また、それに合わせるように若干ステータスが底上げされた。
その他注釈
4コマ38話で長門から「阿賀野型が配備されたと聞いたが」という発言があるが、この話では同じ型の姉である阿賀野・能代・矢矧がメインであり、完全に忘れられていた。
その後、43話でまさかのメインヒロイン兼セルフ捕虜として登場。
長門や矢矧とは非常に仲がいいが、忘れ去った阿賀野に対しては意趣返しをしている。
また、名前の由来となった酒匂川は、日本海軍の軍艦の名前として採用された河川では唯一の都道府県単位で管理する二級河川となり、他はロシア領となった鈴谷川を除けば、すべて国が管理する一級河川でとなった。ちなみにこの酒匂川、かつて源頼朝が挙兵した時に氾濫して敗走する原因になったことがあり、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でこの場面が放送された回の時には提督の間で少し話題になった。
史実での戦闘経験の少なさから、16年秋以降イベントで重要な役割を担うことは滅多にないが、戦争末期の日本列島本土近くで行われた作戦をモチーフにしたイベントでは残存艦の一人として僅かながら補正が入っている時がある。
関連イラストなの?一度やってみたかったんだぁ
「酒の匂い」という名前のからか、お酒が好きな艦娘達に襲われるというネタがあったりする。だたし、酒匂自身は名前に反して鎮守府にカウンターバーを置いてもお酒を一切飲まない。
司令に関連タグ、ぴょん♪
阿賀野(艦隊これくしょん) 能代(艦隊これくしょん) 矢矧(艦隊これくしょん)
長門(艦隊これくしょん) プリンツ・オイゲン(艦隊これくしょん) サラトガ(艦隊これくしょん)
長鯨(艦隊これくしょん)…同じ舞鶴近郊で終戦を迎えた艦。彼女の時報にも登場しており、提督と3人で昼食をとっている。