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ニュージーランドの編集履歴

2023-05-25 19:29:31 バージョン

ニュージーランド

にゅーじーらんど

南西太平洋のオセアニアのポリネシアに位置する立憲君主国である。

概要

首都ウェリントン(マオリ語名:テ・ワンガヌイ=ア=タラ)
面積26万8021平方キロメートル
人口512万2600人(2021年6月)
建国1907年9月26日(イギリスの自治領として成立)
最大の都市オークランド(マオリ語名:ターマキ=マカウ=ラウ)
通貨ニュージーランドドル
公用語英語・マオリ語
国家元首(職)イギリス国王
政体議院内閣制 立憲君主国

ニュージーランド(英語:New Zealand、マオリ語: Aotearoa、読み:アオテアロア)は、南西太平洋のオセアニアのポリネシアに位置する立憲君主国。イタリアと同じく長靴のような地形の国土だが、こちらはデカ過ぎるラグビーボールを蹴飛ばして骨折している。


歴史

マオリ人の時代

この地を発見したのはポリネシア系民族のマオリ人であった。「マオリ」とはマオリ語で「普通の」を意味し、後に渡来した西洋人と区別する為に自分たちを「普通の人々」と呼んだこと事に由来する。考古学によるとマオリが到来したのは10世紀前後であったらしい。マオリの伝承によると最初に発見したのはクペという探検家であり、ハワイキという名の故郷からカヌーに乗って到来した。


この地はマオリからアオテアロア長く白き雲のたなびく地)と呼ばれるようになった。マオリは勇敢な戦士であり、狩猟漁撈に加えて農耕を行った。考古学的調査から、狩りでは当時はまだ存在した巨鳥のモアも巧みな罠を用いて狩っていた事が知られている。農耕では芋・野菜などを栽培した。


西洋人との接触

1642年12月にオランダの探検家であるアベル・タスマンが近海を航海し、この時に西洋人がアオテアロアを知った。その情報を元にオランダの地図師が同国のゼーラント州の名を借り、ニュウ・ゼーラント新ゼーラント)」と命名した。1769年10月にイギリスの探検家であるジェームズ・クックが最初に上陸し、全島を詳しく探検して詳細な地図を残している。やがて捕鯨アザラシ狩りなどを求め、イギリス人を中心に西洋人の移住が開始された。


イギリス統治時代

1840年2月にイギリス国王とマオリの族長たちとの間でワイタンギ条約が締結され、土地の保護と引き換えにイギリス領であると宣言された。1841年5月にオーストラリアにあるニューサウスウェールズ植民地から分離され、ニュウ・ゼーラントはイギリスの統治に服した。ワイタンギ条約での取り決めは必ずしも遵守されなかったようで、1843年6月にマオリ戦争と呼ばれる戦争がイギリスとマオリの間で発生している。後に地名は英語読みでニュージーランドと呼ばれるようになり、1907年9月にイギリスの自治領として名目上の独立を果たした。


独立後

2度の世界大戦に参戦して多くの犠牲者を出し、一方で次第にイギリスに対する自治権を拡大していく。1947年11月にイギリス連邦に加盟する独立主権国となり、冷戦時代はアメリカを盟主とする自由主義陣営に属していた。


地理と自然

ニュージーランドは地理的にはニュージーランド列島と呼ばれ、首都のウェリントンがある北島とクック海峡を挟んだ南島・周辺の島々で構成されている。最大の都市はオークランドである。国土は26万8021平方キロメートルで、旧宗主国のイギリス(24万2495平方キロメートル)と近い。2018年3月に実施された国勢調査では人口は469万9755人だが、2021年6月の推計では512万2600人であった。横浜市の人口と近い数字だと言われることもある。広大な国土に比べて人口が少ないので、今も手つかずの大自然が広がる。主な都市は、北からオークランドウェリントンクライストチャーチダニーデン等であり、カイコウラクイーンズタウンミルフォードサウンド等で有名なフィヨルドランド等、都市部以外の観光地も少なくない。


北島は火山活動が活発であり、南島は3000メートル級の高山が並び聳える。日本に匹敵する地震が多い国である。2011年2月に起きたカンタベリー地震では、クライストチャーチにいた多くの日本人学生も被災している。


気候は概ね西岸海洋性気候であり、夏は涼しく冬は暖かい穏やかな気候である。そのため、薄着をしていると夏に風を引くこともある。また、一日の内でも気温の寒暖差が激しいため、体調管理に注意するべきである。


現在の国土は、ジーランディアと呼ばれる大陸の名残であり、他の大陸から隔離されている為に生態系は独自性が強い。コウモリ以外の土着の陸生哺乳類が存在せず、前述のモアの他、キーウィカカポタカへなどの飛べない鳥やムカシトカゲウェタを中心にした陸上生態系が育ってきた。しかし、マオリの到来によってモアハーストイーグルワイタハペンギンや土着のアシカなどが絶滅し、その後にも白人の入植者が持ち込んだ猫・鼠などが増えたため、現在でも絶滅した種や絶滅の危機に晒されている種が少なくない。


また、一般的なイメージとは異なりペンギンゾウアザラシの故郷である可能性が指摘されており、固有種も含めてペンギンの種類の数は世界で一番多い。


海にも、ニュージーランドアシカ、ニュージーランドオットセイ、セッパリイルカマウイイルカなどの希少な固有種または固有に近い種が見られる。ダニーデン一帯の海は、世界で唯一タスマニアクジラが何度も目撃されている海域でもある。しかし、ミナミセミクジラウバザメなど、現在ではほとんど見れなくなってしまった種類もいる。


住民

歴史的経緯からイギリス文化とポリネシア文化が入り交じっている。住民は白人が7割前後だが先住民マオリや太平洋諸島系も1割から2割前後を占める。公用語は主に英語とマオリ語で、義務教育では両言語が必修とされる。主な宗教はキリスト教だが人口の半数近くを無宗教が占める。


イギリス連邦加盟国であり、イギリス国王をニュージーランド国王として元首に推戴する。元首の代理は総督が務めるが、実際の行政権は議会が選出する首相が行使し、議会は一院制の普通選挙である。周囲に仮想敵国は存在しないが、太平洋を中心とした安全保障に関心を示しており、近隣諸国のクック諸島ニウエとは自由連合関係を結んで外交・防衛の一部を代行している。さらに、国際連合・対テロの平和維持活動にも積極的に派兵を継続している。


経済

人口の10倍もあるがいると言われ、今は人口の数倍まで減ってきてその代わりにが増えている。いずれにせよ大変に牧畜・林業が盛んでラジアータパインというカリフォルニア原産のマツの仲間が主力である。それ故に貿易の輸出品目としては乳製品食肉木材などが主である。


また、マヌカハニーなども特産品として知られる。


文化

ラグビー強豪国として知られ、代表チームはユニフォームの色から「オールブラックス」の愛称を持つ。オールブラックスに限らず、プロのスポーツチームが試合前に見せる勇壮なダンスパフォーマンスが有名だが、これはウォークライの一種の「ハカ」というマオリの民族舞踊である。


1893年9月に世界で初めて女性の参政権を認めた事で知られ、同性婚・夫婦別姓とも可能である。生態系の独自性が強いので自然・環境保護が厳格に実施されており、過去に入植者が持ち込んだ家畜によって大きく生態系が乱された為、現在は生物の持ち込みは厳格に規制される。


豊かな自然を擁している上に南半球にある為、北半球とは逆の季節という設定で撮影できるといった利点から、映画の撮影場所としても人気が高い。映画のロケ地としての地位を確立させたのが、ピーター・ジャクソンが監督しWETAが制作に携わった『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビット』や『キングコング』であり、ニュージーランド航空や空港と提携したり、北島のマタマタにはホビット庄の撮影セットがそのまま保存されている。


マタリキ」というマオリ族の新年を祝う行事があり、この日は祝日となっており、ウェリントンを中心に大規模な花火大会が開催される。しかし、2018年には絶滅危惧種のミナミセミクジラがウェリントン湾に滞在した為に、鯨への影響を考慮して史上初めて花火大会が延期され、この鯨も一般公募で愛称を募集した結果「マタリキ」と名付けられた。その際、マタリキが国会議事堂の目の前でジャンプする光景も撮影された(参照)。

  • ミナミセミクジラはマオリ語で「TOHORA」と呼ばれ、勇者パイケアを救いニュージーランドに運んだ、タンガロアタニファの化身である、等の伝承が残り、マオリ族にとって文化的に崇拝されていた。ニュージーランドを代表する映画の一つである『クジラの島の少女』も、この事を題材にしている。
  • ニュージーランドに白人が入植した理由の一つが捕鯨であり、ダニーデン(オタゴ/オタコウ)や南タラナキ湾など、ミナミセミクジラが関係して名付けられた地名や開かれた町も点在する。
  • ミナミセミクジラはニュージーランドの本土からほとんど消え去ったと言われていたこともあり、「マタリキ」の出現は大きな話題を呼んだ。そして、コロナ禍の最中に、ダニーデン(オタゴ)の捕鯨に関する歌である『ウェラーマン』が、日本も含めて世界的に大ヒットした。


国歌

国歌の『God Defend New Zealand』は、世界でも珍しく、原住民の言語と入植者の言語の二つを組み合わせて歌われる。世界の国歌の中でもポップ色が強く、以下の様に様々な曲調に変化させる事もでき、リズムと歌詞の内容も相まって人気の高い国歌の一つである。基本的には二番まで歌われる事が多い。

国旗変更騒動

1902年3月以来使用している現在のニュージーランドの国旗は、青地・左上にイギリス国旗・白く縁取られた赤い南十字星が描かれている。この国旗はオーストラリアと酷似していて紛らわしいとして変更を求める声が上がっており、2014年1月にジョン・キー首相は国旗を変更する是非を問う国民投票を実施したいと表明した。


変更賛成派からは新しい国旗のデザインに、マオリの信仰対象の1つでもある同国産の植物のシルバーファーン(銀のシダ)を取り入れようとの意見が挙がっている。退役軍人で作る反対団体からは「現在の国旗を掲げて戦い、命を落とした兵士たちのため為にも変更すべきでは無い。」との声がある。シルバーファーンのデザインで葉が左右対称に並んでおり、生物学的におかしいといった批判が出て議論は過熱した。結局2016年3月に実施された国民投票で、現在の国旗が維持される事となった。


関連イラスト

キーラン・リードワナカのロッホナガー


関連タグ

オセアニア オーストラリア 島国

ポリネシア神話

キウイ

ニュージーランドストーリー


関連キャラクター

エイスリン・ウィッシュアート(咲-Saki-)

マナイア・マタワウラ・ハト(ルミナスウィッチーズ)

新さん(ヘタリア)

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