概要
「究極生命体」を自称し、様々な次元・時間軸で暗躍する知的生命体の種族。
主に『ウルトラギャラクシーファイト』シリーズに登場する、ウルトラヒーロー達の新たな敵対勢力となる。
初めてその存在が明るみに出たのは『大いなる陰謀』からで、「アブソリューティアンの戦士」を名乗るアブソリュートタルタロスが登場した。
当初は詳しい説明が無かった為、ファンの間ではアブソリューティアンについて様々な憶測を呼んだが、同作最終話でタルタロスが「我ら究極生命体・アブソリューティアン」と言っている事から同族が存在する事が明らかになり、続編である『運命の衝突』及び『ウルトラマントリガー』で同族であるアブソリュートディアボロが登場する事となった。
種族共通の特徴として、銀色の体を持つウルトラ戦士とは対照的に、黄金色に輝く体を持つ。
「ザ・キングダム」と呼ばれる、体色と同じ金色に輝く惑星を拠点としている。
「アブソリューティアンの力」という概念があり、それを他人に譲渡する事も可能である様子。
『トリガー』に登場した際にはイグニスが提供したデータにタルタロス、ディアボロ共に「ABSOLUTE PARTICLE(アブソリュート粒子)」なるものがあり、相当なエネルギー量を持っている事が判明している(このエネルギーが後にナースデッセイ号のバトルモードの運用に一役買う事になる)。このアブソリュート粒子の付与は『運命の衝突』では専用設備で行われており、劇中の台詞を考慮するとそれ以外での譲渡は限定される様子。
『ギャラクシーファイト』シリーズ監督の坂本浩一氏曰く、「アブソリューティアンはそれぞれ固有の特殊能力を持つ」との事で、タルタロスの時空間移動、ディアボロのアブソリュートハートなどがそれに該当するとの事。
構成員
あのお方
初登場作品 | 未登場 |
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CV | 不明 |
タルタロスの口から言及された、アブソリューティアンの指導者と思われる存在。
現在は何らかの形で眠りに付いているらしく、その正体は一切不明だが、あのウルトラマンキングとほぼ同等の存在である事が示唆されている。
タルタロスは「我らを導いてくれるお方」と絶対の忠誠心を抱いており、この人物の為ならば身を捨てる事も厭わない。
ただ、光の国のみならず別次元のウルトラ戦士達やその上位に位置する存在まで敵に回し、さらに光の国もまだ認識していなかった『トリガー』世界への侵攻など、ウルトラマンの属するあらゆる宇宙に戦火を撒き散らしており、本当にアブソリューティアンの未来を考えているのか疑問符が付く側面がある(単にタルタロス達の個人的な暴走かもしれないが)。
アブソリュートタルタロス
初めて公の場に姿を現したアブソリューティアン。
「ナラク」と呼ばれる特殊空間を応用したワープ能力や、歴戦のウルトラマン達を相手に一歩も引けを取らない圧倒的な戦闘力を持つ。
また、本人も戦況の分が悪い場面では即座に撤退したり、巧みに話術や武力で他勢力を味方に付けたりと狡猾な部分も見受けられ、アブソリューティアンのリーダー格兼作戦参謀として、宇宙警備隊からも要注意人物と警戒される存在である。
アブソリュートディアボロ
初登場作品 | 『ウルトラマントリガー』 |
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CV | 小川輝晃 |
大柄な体格が印象的なアブソリューティアン。
「コスモ幻獣拳」と呼ばれる強力な拳法を武器に戦う、パワー系の狂戦士。
タルタロスやティターンと比べるとやや思慮の浅い短絡的な人物ではあるが、「剛力破牛拳」を始めとする本人の強さは決して侮れない。
アブソリュートティターン
頭部のブーメランや剣を愛用する孤高の暗殺者。
上記の二人と比べると細身で華奢なビジュアルではあるが、鍛え抜かれた体術と格闘能力から繰り出される実力は本物。
暗殺者という役職ではあるものの騎士道精神を重んじる高潔な人物で、実力のある相手には素直に称賛を送る、たとえ敵相手にも状況次第では一時的に共闘を組むなど、柔軟な対応力も持つ。
4人目
(画像右の人物)
初登場作品 | 未登場 |
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CV | 不明 |
Twitterで『運命の衝突』の制作告知が行われた際、タルタロスと似た胸部の意匠を持つ複数のアブソリューティアンのシルエットが写し出されたイラストが掲載され、そこでディアボロ(赤)とティターン(青)と共に4人目(紫)の存在が示唆されている。
タルタロス含む3人のアブソリューティアンと比べてしなやかな肉付きをしており、くびれた腰に膨らんだ胸がある事から女性のアブソリューティアンだと思われる。
彼女が上述のあのお方の可能性もあるが、タルタロス達と同等に描かれている事から、その可能性は低いと思われる。
タルタロス役の諏訪部氏からは、「自分が演じたタルタロスを含めて、名前が明らかになってる幹部3人は全員低音の男性声である事から、次のアブソリューティアンは声が高い女性なのでは?」と言われてる。
アブソリューティアン兵士
初登場作品 | 『運命の衝突』 |
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アブソリューティアンの下級兵士達で、古代ローマの兵士を思わせる黄金の鎧を纏っている。
彼らもアブソリューティアンの一員ではあるが、タルタロス達程戦闘力は高くなく、特殊能力も持っていない。
個々の能力も低い為か、基本的にウルトラマン達には集団で襲いかかる。
ウルトラシリーズでは珍しい「悪の組織の戦闘員」タイプの敵キャラである。
上述の面々以外にも、坂本監督はインタビューで「今後のシリーズ展開でウルトラ一族の宿敵として描く事を見越した設定となっている」と語っている事から、まだまだアブソリューティアンの同胞達が登場してくる可能性は残されている。
正体と目的
その正体は、ウルトラ一族がディファレーター光線で超生命体に進化したのと同様に、「カスケード光線」と呼ばれるエネルギーで究極生命体に進化した一族。
しかしカスケード光線はディファレーター光線よりも強力な様で、エルドラタワーでも制御できずに母星の寿命を削っており、前述のアブソリュート粒子が相当なエネルギー量である事を考えると、ウルトラ戦士以上の力と引き換えに故郷が死に瀕している、ウルトラ一族のifとも言える種族。
その為、新たな母星として光の国の侵略を決意した。
また、『トリガー』では、宇宙を意のままに作り変える力を持つエタニティコアを手に入れるべく『トリガー』世界の地球にも侵攻しており、どうやらそれを用いて事態を収拾する事も視野に入れていた模様。
この時は状況的にあまり余裕が無かった事もあってか、コアの調査等の必要最低限の目的を果たした後、最優先すべき相手である光の国との戦いの為に早々に撤退した。
ただし、あくまで後回しにしたに過ぎず、いずれ再び侵攻する腹積もりでいると思われる。
余談
アブソリュートは英語で「絶対」を意味する言葉で、『運命の衝突』のPVでは「究極」に由来する名を持つウルトラマンと対比する形で「究極vs絶対」という表現が使われていた。
タルタロスの名前が「タルタルソースみたい」だとネタにされた事と、『運命の衝突』での登場が発表された新たなアブソリューティアンの名前が判明した事で、「アブソリューティアンの名前はソース縛り?」などとネタにされている。
しかし実際のところは冥界の神や悪魔等、何かしら死後の世界に関連する存在が名前のモチーフとなっているようである。
劇中では、タルタロスを始めとしたいずれの個体も「究極生命体・アブソリューティアンの戦士」を自称している事が多い。
恐らく、自身の種族に対して絶対の誇りと愛着を持っている為なのだろうと思われるが、初対面の相手に対してはこの二つ名を含めた名乗りをほぼ毎回行っている為、視聴者だけでなく、タルタロス役の諏訪部氏からも「妙な所で律儀」「意外に礼儀正しい」とネタにされている。
ただし、タルタロスはウルトラ戦士達に対しては一貫して「我は~」からの名乗りで大仰さが出ていたが、闇の三巨人に対しては「私は~」と若干控えめな名乗りを行っていた一方で、バット星人やギナ・スペクターに対しては素性を問われても名乗ろうとしなかったなど、相手によってやや態度を変えている模様。
関連タグ
ウルトラシリーズ ウルトラギャラクシーファイト ウルトラ怪獣
- レイブラッド星人:同じく「究極生命体」の異名を持つ宇宙人。
- エンペラ星人:光を失った事で故郷の星を失うという、アプソリューティアンとは真逆の運命を辿った存在。
- バルタン星人:ウルトラ戦士と長きに渡って戦ってきた宇宙人。母星を失った事で地球を侵略しようとするという、アブソリューティアンと同じような事をした。また、『運命の衝突』では彼らの同胞がアブソリューティアンの手下になっている。
- ウルトラマントレギア:光の国を裏切って悪に堕ちたウルトラ戦士。当初は「ベリアルに変わって今後のウルトラマンの宿敵となるキャラクター」と宣伝され、『ギャラクシーファイト』シリーズの一作目となる『ニュージェネレーションヒーローズ』でも黒幕を担当していた。アブソリューティアンは、ある意味彼のポジションを引き継ぐ形となったと言える。
- M宇宙ハンター星雲人、ブラックホール第3惑星人:自分達の惑星が滅びそうである為に移住目的で地球の侵略を決意しており、ウルトラシリーズと同じお方が作った特撮作品に登場していた宇宙人繋がり。