スペック
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概要
ヘリック共和国が保有する肉食恐竜型の巨大ゾイドで、ヘリック共和国軍及び『ゾイド』シリーズのシンボル的な存在である。かつてのイメージに則った直立姿勢の肉食恐竜のデザインをしている。
共和国軍最強のゾイドの一角であり、後にゴジュラスの名を冠するゾイドも生まれており、他の追随を許さぬ最強のスペックも引き継がれている。
ベースになった野生体は「神族の守護神」と言われる「神獣型ゾイド」であり、HMM版では「ホワイドン」と命名されている。地上では凍結期で絶滅しており、現存しているのはそれを逃れるために地底に移り住んだものである。神族はそれを地底から捕獲し、幼体から成長させて飼い慣らしていたと言う。また、この野生体はキングゴジュラスのベースにもなったとされている。
- 「ホワイドン」は、『小学三年生』に掲載された同名の改造機に由来している。
公式の改造機の「ゴジュラスモンスーン」やHMM版のゴジュラスは、走行速度を上げるための前傾姿勢を取ることができるとされており、ゴジュラスギガに通じる設定となっている。
名称の由来は、HMM版では、「ジュラウ地方」の特産の特殊鉱物「ジュラニウム」を機構に利用しているため、「神のごときジュラニウムの竜」を意味する「ゴッドジュラ・ザウルス」を意味しているとされる。
能力
単機での敵部隊に肉薄し壊滅させる事を主眼に置いて開発されており、頑強な重装甲に被われた全身の強固な防御力と最強クラスのパワーを活かした格闘戦を得意とする。また、生命力が高い為、重傷を負っても自己修復能力により戦闘を継続する事も可能。
元々は気性が荒くて扱いにくく、また巨体により小回りが利かないと言う欠点を持ち、「アーリーモデル」は武装も大して持たなかった。しかし、地球人からもたらされたテクノロジーによって改良され、ZAC2030年にロールアウトし当時は常識を遥かに超えた巨体と装甲、装備を持った機体となった。
基本火器のほとんどすべてが、ビガザウロ、ゾイドマンモス、ゴルドスと共通の規格品である。
また、旧版ではロケットブースターと脚裏の補助ロケットによって大ジャンプが行えるとされている。
HMM版の設定では、尻尾の火器(マクサー30mm多用途マシンガンとAMD30mmビーム砲)を折り畳んだりは格納が可能で、尾部もスタビライザーは回転可動する。このため、尻尾の火器を損傷することを気にせずに尻尾で格闘攻撃ができる。
装甲が軽量化された事により格闘戦時の機動性は中々敏捷である。皮肉なことに対ゴジュラス用として開発されたレッドホーンとの戦力比は1:3という圧倒的に優位だったことからその有用性を知らしめる。ゼネバス帝国がアイアンコングを開発するまでは対抗出来るゾイドはいなかった為にゴジュラスの無敵時代が2年ほど続いた。
オーガノイドシステム搭載機や完全野生体をベースにした新機軸のゾイドに埋もれがちではあるものの、なんだかんだでジェノザウラーの荷電粒子砲には2発程度であれば耐えられる耐久性を備え、格闘戦に持ち込めさえできればジェノザウラーにも勝てるパワーはある。
決して時代遅れの旧式機とは言い切れないのだ。
ストーリー
バトルストーリー
様々な強化仕様や改良機が作られ、次々と新型機や最新鋭機が登場してからも格闘戦では引けを取らず、第一線で戦い続けた。
しかし、高速を誇るサーベルタイガーが配備された際には戦力比1:2まで迫られている。
また、アイアンコングのロールアウトも含めて中央大陸戦争中盤には厳しくなってきているため、長距離攻撃が可能な大型キャノンで先制攻撃を行うMk-2に改装された。対デスザウラー戦に至ってはノーマル機で8:1、Mk-2で2:1と大差を開けられている感は否めないが、なんだかんだでマイナーチェンジを繰り返しながら第一次大陸間戦争末期まで戦い抜いた。
時代が下った西方大陸戦争時代でもグラントカタストロフで減少したが合金素材を特殊チタニウムに変更して引き続き数十台が実戦投入。戦争初期の最強機体として君臨する。だが、後の第2次大陸間戦争では自身よりもはるかに小さくオーガノイドシステムが実装された最新鋭機のレブラプターの群れにたかられなす術もなく撃破される事さえあった。その年には前線に配備された機体が全て旧Mk-Ⅱ量産型に相当する武装が施されたガナー仕様に変更されており、旧大戦でも得意とした火器による先制攻撃を併用する形にシフトした。
アニメ
『ゾイド-ZOIDS-』での初登場シーンでは、未完成の状態ながらも基地に来襲したガイロス帝国軍の大部隊を壊滅させた。しかし、アイアンコングに比べて決戦兵器的な扱いをされているせいか出番は少なく、以降もデスザウラーやジェノブレイカーに瞬殺されるなど目立った活躍は無かった。
『ゾイド新世紀/ゼロ』では出番そのものが殆ど無く、数少ない登場シーンもやられ役やチョイ役どまりで、ゾイドシリーズの顔的存在にも拘わらず扱いが非常に悪い。これは本機のモールドが非常に細かくてデータが重くなり、作画に手間と予算がかかるためらしい。
- なお、警察のゾイドとして多数が配備されており、警察機なのにゴジュラスキャノンを基準装備している。ゴジュラスキャノンをどの様に警察機が使うのかは不明である。
『ゾイドフューザーズ』では、後継機のゴジュラスギガが出演しており、圧倒的なパワーを活かして活躍している。これ以降は、姿すら見せなくなった。
- 同じく治安組織に所属していた『ゾイド新世紀/ゼロ』における配属機とは異なり、このゴジュラスギガは外付けの大型武装は装備しておらず、ネットランチャーやパトランプも装備しているなど、より警察機らしい機体コンセプトになっていた。
ゲーム
ファミコン用ロールプレイングゲーム『ゾイド中央大陸の戦い』に主人公をはじめ多数のモブキャラが登場。
なんと赤い恋人のゴジュラスまでいる。
初期の段階では武装が機銃のみでかなり弱いが、キャノン砲や4連速射砲などの武装を集める事でMk-Ⅱへと強化されていく。
バリエーション
ナインバリエーション
アイアンコングに苦戦したために考案された9つの強化形態。「バトロイド」「モンスーン」「ウォーリアー」「バリアント」「ドリルダート」「アルバトロス」「バンカー」「ベン・ハー」「長距離砲タイプ」に分かれる。
ゴジュラスMk-Ⅱ
上記の「長距離砲タイプ」から派生した強化バリエーション。
ホロテック仕様
『ゾイドジェネレイションズ』に登場したホロテック仕様機であり、透明になれる。
しかし、最高速度は21km/hにまで低下している。
HG-1
シールドライガーDCSのビームキャノンを腕に装備したタイプ。
ゴジュラスGS
『ゾイドサーガ』に登場したゲイル仕様機。
全長36.4m、重量267.0tとかなり大型化しているが、後述のブースターのために最高速度は200km/hに上昇している。
増設された武装として、ハイパーファング、レーザークロー、アサルトキャノン、ブースターを持つ。
ゴジュラスザ・バズソー
工兵用としてレーザーチェーンソーを搭載された個体だが、ゴジュラスが戦いを望んだために工兵としては使い物にならず、パイロットが根負けしたので戦線に配備された。
スピノサパーの先行とも言える機体コンセプトである。
シルバーゴジュラス
ヘリック・ムーロアII世のロイヤル仕様。
「Zoid Zilla」のデザインの流用であり、頭部に火器を持つ。
惑星Ziを離脱するグローバリー3世号を暗黒軍から守護し、パイロットとゴジュラスは死亡し、本機のゾイドコアは回収された。
マグネゴジュラス
両腕に電磁石を装備しており、ギル・ベイダーを引き寄せて墜落させる目的で開発された。
「ゴジュラスボルガ」という強化バージョンが存在し、電磁石チェーン付ランチャー(チェーン砲)が増設されたり、強化エンジンが搭載されており、通常型の3倍ものパワーと出力を持つ。
まるで、『ゴジラ対メカゴジラ』でみられたゴジラの磁力攻撃と似た描写である。
デストロイド・ゴジュラス
デストロイヤー兵団に2機配備された特別仕様機。巨大なウルトラザウルスですら耐え切れない1200mmウルトラキャノンの反動の抑制や予備弾薬の運搬・装填が主な任務だが、1号機は6連装ロケットランチャーを、2号機は背部のエネルギータンクに接続されたレーザー砲を装備しており、近づく敵を破壊する。
ネオ・ゴジュラス
ジャコリー専用の実験機であり、頭部形状が大きく変更(コクピットが小型化され、装甲が追加とモノアイが追加されている)されている。
専用装備である「ライトニング・ブラスター」は、レッドホーンを一撃で破壊する威力の他にも対象の機能をスタンさせる機能も持つ。
量産化の一歩手前まで進められていた機体だったが、初めて姿を見せたアイアンコングとの戦闘で惨敗したため完成が延期。そのまま量産化に至ることはなかった。
ディープ・フォレスト・ゴジュラス
密林戦仕様機で、大型ミサイルの「ギガントミサイル」やマイクロミサイルなどの大量のミサイル武装が装備されている。
メガゴジュラス
前傾姿勢と直立姿勢の可変機構を持つ改造機であり、ゴジュラスギガの開発に大きく貢献したとされる。
ゴジュラス3
『白銀の獣機神ライガーゼロ』に登場した個体。
ゴジュラスギガの開発段階の「アルティメットゴジュラスT2」の設定を受け継いでいる。
キングゴジュラスに似て胸部に主砲を持っており、大口径のプラズマキャノンを装備している。
水陸両用タイプ
「ゴジュラスマリナー」に通じるコンセプトの水陸両用機で、通常型よりも深い水域に潜ることができる。
増設装備として、シュノーケルとヒレ型の尻尾、サビ防止機構と対砂漠戦用の迷彩が施されている。
神風ジョー仕様
名前の通り、神風ジョーの専用機で、格闘戦により特化している。後年の「X-Day」に発表された改造機の第1号にもこの呼称が使われることもある。
特徴は、頭部の火器、強化された脚部、超高速コンピュータであり、ゾイドとパイロットとのコミュニケーション性能も大幅に上昇している。
ゴジュラスEM
鹵獲された帝国仕様機を指す。
ゴジュラスCA
『ゾイドコンセプトアート』シリーズや『ゾイドFOR』に登場した、ゴジュラスとは別系統の種類で。「暴君竜型」に分類される。
複数の亜種が存在し、「単機攻撃型」は長距離キャノン砲x2、シールド付ハンドキャノンx2、連射砲を装備した、ゴジュラスMK-Ⅱを意識した機体コンセプトになっている。
「高機動仕様」はゴジュラスギガに通じるコンセプトになっており、連射砲と対空ビーム砲の他、シールドライガーと同様に装甲に格納して空気抵抗を減らすことが可能な「アサルトビーム砲」を持つ。背びれの付近から、同時に4本のビームを3方向に発射できる。
ZNAゴジュラス
『ゾイドコンセプトアート』シリーズに登場したゴジュラスCAの系統の一つで、「ZNAシステム」を搭載した「ZNAゾイド」の一体である。
強靭な大腿骨のおかげでかなりの速度で走れる。また、未知の生物を鹵獲するために電磁ネットや電磁ショックガンも装備されている。
ケンタウロス
ウルトラザウルスの体にゴジュラスの上半身を繋ぎ合わせ、短距離であれば飛行可能なサラマンダーの翼と高性能なレーダーとなるゴルドスの背鰭まで搭載した、大統領親衛隊所属の改造ゾイド。
トンデモな見た目だが、ゾイドバトルストーリー第3巻の後半で活躍を見せた機体である。ケンタウロスにちなんでかバスターボウガンという巨大な弓矢を装備しており、その威力は小山をも吹き飛ばすとされている。
デスザウラーに勝るとも劣らない性能とされていたが、1機製造するのに共和国軍の主力ゾイド4機を潰す必要があるため、ヘリック大統領専用機として造られた1機しか存在せず、その機体も大統領暗殺を狙ったゼネバス帝国のフランツ・ハルトマン大尉が駆るデスドッグ(デスザウラー改造機)と相打ちになって失われた。
ヒポパタマスソニック
カバ型の改造ゾイド。
モチーフ
- 名前とデザインは、東宝の怪獣のゴジラに準拠している。
- デスザウラーなどと異なり、口の中に武器を装備していないが、企画段階では口の中に武器を装備する予定だった。
- 『三大怪獣地球最大の決戦』の影響を受けており、サラマンダーはラドンに、モルガはモスラに影響を受けたとされている。また、『84ゴジラ』のアメリカ合衆国公開版では、ゴジュラスが映っている場面がある。
キット
80年代の旧ゾイドシリーズ初期におけるモーター駆動タイプの大型ゾイドで、無骨かつ洗練されたデザインと最強のゾイドというキャッチフレーズが人気を呼び、ゾイドシリーズを大ヒット作品に押し上げ、シリーズ全体のシンボルとなった。ゾイドマンモス、ゴルドスに続くビガザウロの胴体フレームを流用したゾイドの1つである。
使用する電池は単2電池2本(歩行)+単3電池2本(目の発光)で、尻部のスイッチを入れると首を左右に振りながら腕を上下に振りつつ歩行。後頭部と尻尾の尖端部には歩行時のバランスを取る為の鉄製の錘が入っており、これを紛失してしまうと歩行させる事ができなくなる。
更に背部のロケットブースターにあるスイッチを入れるとコックピット内部の赤いクリアパーツの目が点灯し、しばらく経つと点滅を繰り返す。ちなみにごく初期に製造されたタイプは目が無色透明で、赤く塗装されたムギ球を光らせる仕様となっていた。
関連イラスト
関連リンク
関連タグ
キングゴジュラス・・・ゴジュラスの名前を冠してはいるが、実際はそれどころじゃない禁断のゾイド。
ゴジュラスギガ・・・後継機。本機との繋がりは無いが、最強のゾイドであるゴジュラスの名を与えられた。
ゴドス・・・小型版ゴジュラスの触れ込みで開発された。
LBゴジュラス・・・ゴジュラスをモデルに制作された。
ゴジュラスMk.3・・・『電撃ホビーマガジン』に掲載されていたティラノサウルス型ゾイドで、通称「G-Rex」。バーサークフューラーをベースにゴジュラスのような外装と武装が施されている。バーサークフューラーの没画稿の一つであり、後に凱龍輝にリライトされる。
ゴジュロックス・キメラゴジュラス・・・ブロックスゾイドが合体した形態だが、ゴジュラスとは別物。
バルガ(地球防衛軍5)・・・旧バトルストーリーのゴジュラスの来歴である、「鈍重で作業機とされてきたが、後に戦闘力のポテンシャルが活かされてチューニングされ、強化機では背面に連装型の大型砲を基準武装として持つ」など、類似点が見られる。